東近江市神郷町にある滋賀県消防学校で25日、第66期消防職員初任教育訓練生が卒業を迎え、初任科生が約6か月間の訓練の成果を披露した。
卒業を迎えたのは、今年4月に県内各地の消防本部に採用された消防職員新規採用者49人。
訓練生らは、4月3日の入校から今月26日まで、専門的な知識や技術を学んでいて、25日は学校関係者や消防関係者、保護者らが見守るなか、これまでの訓練の成果を披露し、拍手を受けた。
9時30分から11時15分まで行われた『実科査閲』では、通常点検、訓練礼式、消防指導、消防ポンプ操法(ポンプ車)、救急処置訓練、消防ポンプ操法(小型ポンプ)、応急はしご救出訓練、救助基礎訓練と続き、総合訓練では地震および火災発生が想定される中で49人の訓練生全員で消火活動や救助活動に対応してみせた。
最後は、訓練タワーの間に『みんながいたからここまでこれた。最高の仲間を忘れない!』の横断幕が架かり、感動のフィナーレを迎えた。
その後、会場を錬成館(屋内訓練場)に移して行われた「修了式」では、奥村消防学校長が一人ひとりに修了証書を授与し、「逃げず、出来るまで諦めず、自分の頭で一生懸命考えながら行動し、訓練し、勉強し、成長し続けてください」と挨拶。
初任科生総代の山岡雄心さん(甲賀広域行政組合消防本部)が、「49人全員で汗を流し、励ましあい、時に言い争い、互いに支え合い、厳しい訓練を乗り越えてきた」と振り返り、「住民の皆様の命と財産を守る大きな責任を担うことになる。どんな状況でも決してあきらめず、冷静に、そして心を込めて対応し、命を守るために尽力していくことを誓う」と答辞を読み上げた。