10月25日(土)に開幕する「わたSHIGA輝く障スポ」(障スポ)を盛り上げようと、信楽高原鐡道・信楽駅で23日、障スポに出場する滋賀ゆかりの選手がラッピングされた車両『障スポ号』がお披露目され、出発式が行われた。
滋賀県障がい者応援プロジェクト(会長:小河文人)が企画し、滋賀県、甲賀市、信楽高原鐡道が連携するかたちで、出発式・運行を迎えたもの。
午前9時から行われた出発式には、パラ卓球世界ランキング1位で「しがスポーツ大使」の山口美也選手が一日駅長として出席。
ほかにも県代表として出場する上林一生選手(ボッチャ)、木村茂一選手(フライングディスク)、西村裕美選手(フライングディスク)、近藤寛子選手(陸上)、清水千浪選手(車いすバスケットバール)、福井香澄選手(水泳)や関係者ら200が参加した。
司会の別井敬之アナウンサーから、駅長になった感想と、これから(大会に向けて)どのような戦いをしていこうと思うかと問われた山口選手は、「今日一日駅長さんを頑張ります。大会では、金メダルを目指して頑張ります」と話し、参加者からたくさんの「がんばれー」の声援を受けた。
小河会長は、「障がい者スポーツに対し、一心(心をひとつにして)支援していこう」と挨拶。
岩永甲賀長は、信楽が「福祉の父」と称される池田太郎氏や糸賀一雄氏の精神を受け継ぐ「福祉のまち」である歴史的背景に言及し、障スポに対し、「する・見る・知る・支える」という多様なかかわり方を呼びかけた。
その後、障スポ県代表出場選手らが順に大会に臨む意気込みを語った。
上林選手は、甲賀市で開催されるボッチャに出場、チームのキャプテンも務める。
木村選手は、個人競技では最多出場の障スポ9回目の出場となる。「必ず金メダルを取る」と話す。
西村選手は、地元での大会に緊張するとしながら、「拍手が力になる。がんばりたい」とコメント。
近藤選手:「伴走者と一体となった走りで、『共生』の姿をみせたい」
清水選手は、車いすバスケットの見どころを「スピード、ぶつかる音、タイヤの焦げるにおいなど五感で楽しめる魅力」と紹介。
福井選手(パラリンピアン)は、50mバタフライの日本記録更新を「地元大会なので、リラックスして臨み、100%達成できそう」と会場をわかせた。
式には、戦場カメラマン・渡部陽一氏がサプライズゲストとして登場。渡部氏が、「世界中を廻って感じたのは、世界は『ノーボーダー』誰しもが自由に、みんなが一緒に、柔らかく、温かい時間に包まれていました。今日は障スポ号に乗るためにお邪魔しました」と挨拶。
障スポ号は定刻どおり9時46分に出発。山口一日駅長の合図により、渡部氏らを乗せて出発していった。
障スポ号は、来月10月28日まで運行する。車両の両側には、障スポ大会に出場する選手10名の写真がラッピングされている。車内には、障スポ競技を紹介するパネルも設置されている。