滋賀県酒造組合は、加盟する30の酒蔵の日本酒をブレンドした「ALL SHIGA 30酒蔵コラボ純米酒」の販売を19日から開始する。
11日に滋賀県庁の会見室で行われた発表会には、滋賀県酒造組合の松瀬忠行会長や福井毅副会長らが参加した。
同組合が滋賀県産地酒の需要の喚起・促進のため、日頃はライバル同士の酒蔵で技術交流や技術研鑽を目的に、「共通で酒をつくろう」と2015年から始めた「滋賀酒乾杯プロジェクト」の取り組みは、各蔵の技術交流や研鑽が一定目的を果たしたとして今回が最後になるという。
今年は、蔵元の多様性を活かしつつ、滋賀酒のより高い融合に主眼を置き、各蔵から蔵の一押し酒を集め、ブレンド比率を各社等量とし、喜多酒造(東近江市)において今月4日にブレンドを行い役員らで割り水などを調整したうえで、翌5日に瓶詰作業を行ったという。
酒造組合の役員で、今回のコラボ酒の責任者を務めた竹島充修(笑四季酒造)さんは、完成したコラボ純米酒は非常においしいお酒に仕上がったと話し、「ふくよかでうまみと酸味が両立した、軽やかで飲み心地のいい、滋賀酒の集大成にふさわしい仕上がりとなった」と評価した。
ALL SHIGA コラボ純米酒2025は、720ミリリットル入り。希望小売価格は1,760円(消費税込み)。滋賀県酒販協同組合連合会の加盟店、滋賀県と包括連携協定を締結する企業の滋賀県内店舗(平和堂、セブンイレブン、ファミリーマート、イオン、コープしが)、東京の情報発信拠点「ここ滋賀」で購入できる。
また、「滋賀酒乾杯プロジェクト」の参加飲食店約200店舗でも飲むことができるという。
10月4日(土)19時からは、YouTubeでコラボ純米酒の製造風景の放送や、蔵元によるトークショーを配信し、19時30分からオンラインで乾杯を行う。
今後の滋賀酒の方向性について問われた松瀬会長は、「(コラボ酒はいったん終了するが)再び滋賀酒が伸びていけるよう酒造組合の組合員は日々研鑽しているので、全国の鑑評会などへの出品を増やして、滋賀酒の品質の高さを伝えていきたい」と話した。