琵琶湖を活かした自然体験学習を全国の小中高生に提供するオーパルオプテックス株式会社(滋賀県大津市)に、琵琶湖の深度を体験できるアート作品『とろける身体-湖底キャスティング-』が展示されている。
大阪芸術大学アートサイエンス学科特任教授の岡本高幸氏が制作した。
大きさは縦265cm×横125cm×高さ45cm。琵琶湖の水面下の形状を繊維強化プラスチック(FRP)でかたどった湯船のような彫刻作品。
国土地理院の地図(琵琶湖湖底図)をもとに等深線データを製作し3D化、深度情報のみ体験に即した形状へとデフォルメしている。
岡本さんの「とろける身体」シリーズは、前回の「古墳をひっくり返す(2021年)」に続いて2作品目。作品のインスピレーションは、お風呂に入っているときに思いついたという。
鑑賞者は作品に身体を預けて全身で琵琶湖を感じることができる。湯船のように湖底の形にそって湯船につかるように使うことで「ゆったりととろける」体験や、身体を動かして湖底の形にフィットする場所を探す「ピタッとハマ場所探し」などで楽しんでもらいたいとしている。
オーパルオプテックスはオプテックスグループの会社の一つ。1990年設立で、修学旅行や校外学習など各種団体・学校向けにカヌー教室などのびわ湖体験学習や、カヤックやSUP、レンタサイクルなどのアウトドアアクティビティ事業を展開し、年間およそ4万人が利用している。
当オブジェは、同社が提供する「びわ湖環境体験学習」の理解と関心の深まりにつながることを目的に、フリースペースである1階ラウンジに展示されている。11月中旬まで、入場無料。午前10時から午後5時。定休日は木曜日。