文字サイズ

国宝答申記念事業 「琵琶湖疏水講座」に150人

講座の様子
滋賀県庁新館7階大会議室で行われた講座の様子

国の文化審議会文化財分科会において、琵琶湖疏水施設16所4基4棟(うち3所が滋賀県に所在)が国宝・重要文化財に答申された。

これを記念して琵琶湖疏水の歴史や建造物群に関する記念講座が30日、滋賀県庁新館7階大会議室で開催された。

講座には、あらかじめ申込定員としていた100名を大きく超える約150人が参加した。

滋賀県文化財保護課の坪田叡伴主任技師が「琵琶湖疏水施設の特徴と歴史的価値について」と題し、およそ1時間、琵琶湖疏水の建設経緯や琵琶湖疏水施設の特徴と価値について説明。

明治初期の疏水計画からはじまり、疏水完成や第二疏水の建設や現代までの動きに触れながら、施設に用いられた高度な技術や価値について、特に、国宝・重要文化財に答申された施設16所のうち、滋賀県に所在する3所については、アニメーションも用いながら、熱っぽく語った。

▽第一隧道 明治23年(1890 年)【国宝】

第一隧道は、れんが造りの全長 2,436.1 メートルのトンネルです。当時としては長大なトンネルであり、疏水工事のなかでも最大の難関だったため、トンネル工事としては国内初の竪坑工法を採用しています。また、坑門は他に類を見ない記念碑的な造りとしています。

▽大津閘門及び堰門 明治22年(1889年)【重要文化財】

大津閘門及び堰門は船の通航時に琵琶湖と大津運河の水位差を調節する大津閘門と、湖水の増減に関わらず疏水に一定量を供給する水量調整を行う堰門を南北に並べた施設です。れんが造りの本格的な閘門として国内で最初期のものです。現在も機能しているのは大変重要。

▽大津運河 明治20年(1887 年)【重要文化財】

大津運河は、疏水運河のうち大津閘門と第一隧道を結ぶ区間で、曳舟道や石造の護岸などの当時の構造が良く保存されています。また竣工時に植えられた桜並木と共に多くの県民や観光客に親しまれる景観となっています。当時は船が琵琶湖に向かうときにロープで引っ張っていたので、船曳道がある。このような舟運の名残を良く残しているのも魅力のひとつ。

予定時間を若干超過した坪田さんは講座の最後は「琵琶湖疏水の歴史や価値に想いを馳せ、琵琶湖疏水施設を訪れてほしい」と締めくくった。

お問い合わせ
知事公室 広報課
電話番号:077-528-3040
メールアドレス:[email protected]
Adobe Readerのダウンロードページへ(別ウィンドウ)

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。