先月24日に中国湖南省汨羅(べきら) で開催された「2025年中国汨羅国際ドラゴンボート大会」で3位になった「Lake BIWA Japan」のメンバーが16日、県庁を訪れ、岸本副知事に結果を報告した。
副知事室を訪ねたのは、今回の国際大会に出場したメンバー14人のうち、リーダの内藤正浩さん(50)ら13人。
中国・湖南省にある汨羅はドラゴンボート発祥の地とされ、毎年盛大にドラゴンボート大会が開催されている。
今年は海外チームを初めて招待し、滋賀県湖南省と友好提携を結ぶ滋賀県にも声がかかった。日本からは滋賀県チームが唯一参加、世界からニュージーランド、韓国、アフリカ等の海外チームや留学生チームの全12チームが参加、200mと500mの直線コースを各2回タイムを競い、その順位から得るポイントの合計で順位を決定した。
「Lake Japan Biwa」は、県内で活動する複数のドラゴンボートチームから成る合同チームの総称。
再来年(2027年)に開催するワールドマスターズゲームズ2027関西(WMG)では、ドラゴンボート競技がびわこ競艇場で行われることとなっており、地元ホストの取り組みの一環で、チームの枠を超えて活動し国内外への大会遠征にも出掛けている。今回の大会へは最年少の靏池優佳さん(16)、最年長の嶋田和雄さん(64)ら男女混合14人が出場した。
ドラゴンボートは漕ぎ手が10名、かじ取り役1名、太鼓1名の12名で乗船する。1人が強くても駄目で、屈強なメンバーばかりであっても駄目だという。
バランスが大切で、力だけではない、太鼓にあわせて、全員が水を掴むテクニックが重要だという。
内藤さんが、「訪中前は不安でいっぱいだったが、行ってみると歓迎してもらえ、人との触れ合いも生まれ、いい経験になった」と大会を振り返ったうえで、「大会運営の通訳などが充分でないように感じたので、(滋賀の大会でも)課題になるように思う」と話すと、岸本副知事は、「2年後に開催されるWMGでは、教えていただいた課題に対し、何ができるのか踏まえたうえで準備していきたい」と応えた。
ドラゴンボートの起源
約2,300年前、中国戦国時代の楚の政治家・屈原が、楚の将来に絶望して汨羅に入水自殺したところを、近隣の漁民達が助けるためにドラや太鼓を打ち鳴らして舟で探し回ったことを起源とする説が有力。
滋賀県とドラゴンボートの関係
県と中国湖南省が湖を縁に友好提携を結び(1983年)、1991年に湖南省から友好の印としてドラゴンボート(ペーロン艇)2艇の贈呈を受けた。これをきっかけとして同年より始まった『びわこペーロン』の大会は琵琶湖の夏の風物詩となっている。