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ふれあいプラスワン

困難や生きづらさをえた子どもと若者を地域で支えていきます! (広報誌滋賀プラスワン 令和4年(2022年)11・12月号 vol.200)

「ヤングケアラー」「ケアリーバー」という言葉を聞いたことがありますか? 様々な事情から、のびのびくつろげる時間や場所が持てない子どもたちがいます。滋賀県では、表面化しにくい困難な状況の子どもや若者たちに目を向け、支える取り組みを進めています。

ヤングケアラーって?

本来は大人が担う家事や家族の世話などを日常的に行っていて、勉強や部活といった自分のしたいことができない子どもを「ヤングケアラー」と呼びます。法令上の定義はありませんが、一般的には18歳未満の子どもを指します。

〈例えば〉

障害や病気のある家族に代わり、買い物・料理・掃除・洗濯などの家事をしている。

家族に代わり、幼いきょうだいの世話をしている。

日本語が第一言語でない家族や障害のある家族のために通訳をしている。

家計を支えるために労働をして、障害や病気のある家族を助けている。

アルコール・薬物・ギャンブル問題を抱える家族に対応している。

障害や病気のある家族の入浴やトイレの介助をしている。

出典:厚生労働省「子どもが子どもでいられる街に。~みんなでヤングケアラーを支える社会を目指して〜」

滋賀県では「子ども若者ケアラー」を支援します!

滋賀県では独自に、18歳未満の子どもだけでなく、20歳代までの若者を含めて「子ども若者ケアラー」として幅広く支援していきます。今年度は、ケア経験者などによる悩み相談やヤングケアラー同士が集まるオンラインサロンなど、様々なイベントや活動を行っている2つの団体をサポートしています。

第三の居場所でカードゲームをしている様子

NPO法人 芹川の河童

子どもの居場所「子ども第三の居場所 みんなの食堂」や、若者の居場所「誰にも会いたくないカフェ」をはじめ、地域の人の居場所づくりの活動を行っています。子ども食堂や「おすそわけDAY」は当日参加もOK! ぜひお越しください。

NPO法人 芹川の河童HP
HP

相談窓口 080-4012-7738

住所 彦根市河原1丁目2-7

MAIL kappa.minsyoku@gmail.com

夏に行われたヤングケアラーのキャンプにて琵琶湖のアクテイビティの様子

NPO法人 こどもソーシャルワークセンター

若者ケアラーの力を借りて、ヤングケアラーが子どもらしい時間を過ごせる居場所づくりや、つながりの場づくり(オンラインサロン)を毎週行っています。

NPO法人 こどもソーシャルワークセンター Twitter
Twitter

相談窓口 090-1710-4378

住所 大津市観音寺9-8

NPO法人 こどもソーシャルワークセンター HP
HP

ケアリーバーって?

虐待や貧困などのため親と暮らせず、児童養護施設や里親家庭などのもとで育ち、自立して児童養護施設や里親の元を離れた子ども・若者のこと。「社会的養護」(ケア)から離れた人(リーバー)の意味です。

虐待や貧困・死別などで保護される。
  
児童養護施設や里親などのもとで育つ。
  
18歳で施設を退所。自立を求められるが、頼れる大人がいない。

18歳の壁

原則として18歳に達すると社会的養護から離れて自立を求められます。しかし、施設などを離れると、頼れる大人が身近にいないケースが多く、生活苦に陥ったり孤立化しやすいのが実情です。こうした状況は「18歳の壁」と呼ばれています。

ケアリーバーに対して自立支援の充実を図ることが求められています。

困難を抱えた若者の自立を地域のみんなで支える「地域養護」

滋賀県地域養護推進協議会Mother Board事務局長・統括コーディネーター 中島 円実 さん

「ケアリーバー」を支えるため、私たちに何ができるのでしょうか? 「地域養護」に取り組む「滋賀県地域養護推進協議会」の中島円実さんにうかがいました。

滋賀県独自の「地域養護」

「地域養護」は、福祉・就労・医療・教育・司法など、そして県民が連携して、困難を抱えた若者の自立を支えようという滋賀県独自の取り組みです。滋賀では、支援の対象となる若者の年齢の上限もありません。

令和3年7月から始動した地域養護の第一の活動場所で、守山市にある「マザーボード」では、おおむね18歳以上のケアリーバーなど、当事者の相談支援や居場所づくり・若者食堂の活動を行っています

同時に、どの若者も支援からこぼれ落ちることがないように、支援の現場であぶりだされてくる困りごとや課題を「滋賀県地域養護推進協議会」のメンバーに伝える役割を担っています。

ケアリーバーだけでなく、家で十分な養護が受けられない子どもや若者、軽度の障害などで生きづらさを感じているなど、しんどさを抱えている若者を支援の対象にしているのも「マザーボード」の特徴です。また、今秋には第二の活動場所として彦根市内に「コージータウン」を開設予定です。

マザーボードの皆さん

正しく知ることが大事

若者が失敗するのは当たり前です。ただ、挫折や失敗をした時に、相談したり頼れる大人がいないことがケアリーバーの問題なのです。ケアリーバーがどんなことに困っているのか、正しく知ることで、正しく関わり支援することができます。例えば、職場で「最近、遅刻が増えてきたな」と気づいたら、本人に注意するだけでなく、「マザーボード」に相談していただければ、遅刻の背景を違った方向から考えて支援できることが見つかるかもしれません。

「おせっかい」ができる地域に

地域の子どもや若者が困っている様子が見えたら、声をかけてみる。そういう「おせっかい」ができる地域になってほしいです。「うざい!」と拒絶されるかもしれませんが、気にかけてもらえるのは誰でもうれしいものです。困難を抱えた若者にそうした両面性があることも、知っておいていただきたいです。

「いろんな子がいて、みんな滋賀の仲間!」という地域づくりを一緒にしていきましょう。

地域養護のお問い合わせ

地域養護推進協議会事務局(滋賀県社会福祉協議会 地域養護係)まで
TEL 077-567-3924

Mother Board(マザーボード)
〒524-0022 守山市守山6丁目10-68
TEL 077-582-2221

お問合せ
県庁子ども・青少年局
電話番号:077-528-3554
FAX番号:077-528-4854
メールアドレス:em0002@pref.shiga.lg.jp