安土城は、織田信長が天下人の拠点として近江国、琵琶湖岸の安土山に築いた巨大城郭です。その豪壮華麗な姿は遠くヨーロッパにまで知られていますが、天正4年(1576)の築城開始からわずか10年で廃城となったため、安土城に関する資料はほとんど無く、その実像は謎に包まれています。滋賀県では、謎に包まれた安土城の実像を解明し、目に見える形で復元することで、安土城の価値や魅力をより多くの人に知ってもらい、地域の活性化につなげることを目指して、「幻の安土城」復元プロジェクトを令和元年度(2019)にスタートさせました。プロジェクトでは、謎に包まれた安土城の実像解明と保全に向けて、令和5年度から特別史跡安土城跡調査整備事業に取り組んでいます。また、安土城の姿を描いた唯一の絵画資料である「安土山図屏風」の探索に向けて、情報収集をするとともに、調査研究の状況について歴史セミナーで紹介しています。
この歴史セミナーでは、「安土山図屏風」研究の最前線3として、これまで知られていなかった巡察使ヴァリニャーノの覚書を紹介します。他の古文献に記された記述と合わせ、文字資料から「安土山図屏風」について考えます。