・令和8年(2026年)7月18日(土)より、琵琶湖博物館企画展示室にて開催します。
・ドイツ人の医師・博物学者シーボルトが持ち帰り、学名付けに使われた琵琶湖の魚など重要な標本が多数来日します。
・国の特別天然記念物トキの剥製(タイプ標本)がナチュラリス生物多様性センター(オランダ)より来日します。
・標本を遺すことの意義や重要性、過去の標本から分かる新事実を展示解説します。
・琵琶湖の魚がどのように調べられてきたか、未来に向けてどのようなものを遺していけばよいのか、江戸時代から現代、そして未来に向けて思いを巡らせる展示です。
・期間:令和8年(2026年)7月18日(土)~11月23日(月・祝)
・時間:9:30~17:00(最終入館16:00)
・場所:琵琶湖博物館企画展示室
・料金:大人340円(団体料金:270円)、大学生240円(同:210円)、小・中学生・高校生170円(同:130円)
※ 企画展示の観覧には別途常設展示観覧料が必要になります。
※ 団体料金は20名以上からとなります。
江戸時代、一夜にしてできたと言い伝わる、『琵琶湖』という伝説の湖があったことが日本国内のみならず海外にも知られていました。琵琶湖は、江戸時代から多くの博物学者たちの好奇心を掻き立て、研究が盛んに行われてきました。そのため、琵琶湖にまつわる『標本』が世界中に多く存在しています。
『標本』は、過去に間違いなくその生きものが存在した『証拠』です。現在の研究においても重要になってくる、過去を示す標本たち、琵琶湖に棲む生きものたちが、どのように変化してきたか、標本をもとに展示します。
◇新種を定めた『タイプ標本』を多数展示
新種を記載するときに、その特徴を調べるために使った標本を『タイプ標本』といいます。タイプ標本はまさに『その種が存在する証拠』であり、厳重に保管されています。今回はこのタイプ標本を、国内に保管されているものに加えて、江戸時代にシーボルトが持ち帰った標本など、海外に保管されていた標本も展示します。
<展示予定の主なタイプ標本(★は国内初展示)>
・ビワコオオナマズ(国立科学博物館所蔵)★
・イワトコナマズ(国立科学博物館所蔵)★
・ビワマス(琵琶湖博物館所蔵)
・ゲンゴロウブナ(ナチュラリス生物多様性センター所蔵)★
・イチモンジタナゴ(カリフォルニア科学アカデミー所蔵)★
・アブラヒガイ(京都大学舞鶴水産実験所所蔵)★
・イサザ(琵琶湖博物館所蔵)★
◇シーボルトが持ち帰った『トキ』の剥製が初の“里帰り”
トキの学名Ibis nippon(現在は、Nipponia nippon)が付けられたときに使われたタイプ標本は、シーボルトが滋賀県で購入したものであると考えられています。今回、ナチュラリス生物多様性センター(オランダ)の協力により、このタイプ標本であるトキの剥製が初めて“里帰り”します。
江戸時代に作られた貴重な剥製です。またとないこの機会にぜひご観覧ください。
※標本の状態によっては期間内であっても展示を終了することがあります。
◇記録にしかいない生きものたち
標本により、過去の琵琶湖にいた魚たちが明らかになる一方で、情報しかなかったため、その存在が不確かな生きものたちもいます。
江戸時代の絵図に描かれた怪魚『ガナイタ』はナマズのようなヒゲに、ニゴイのような頭部をしています。湖魚考という書物には9尺(約2.7m)にもなる巨大ナマズがいたという記録があります。何かの見間違えだったのか、本当にいたのか、残念ながら証拠となる標本は遺っていません。
今回は『ガナイタの復元模型』と『9尺の巨大ナマズの模型』を展示します。実際にいたらどうなのか、体感してみてください。
◇魚類学者たちの研究の成果『コレクション』
江戸時代から現代に至るまで、琵琶湖にいる魚たちがどう変わってきたのか、多くの学者たちによって調べられています。過去の学者たちが未来のために遺した貴重な標本群(コレクション)を調査が行われた時代ごとに展示します。
琵琶湖は時代ごとに人の手も大きく入っており、そのたびにそこに棲む生きものたちも影響を受けてきました。過去の学者たちが遺した標本たちによって、琵琶湖の環境の変化を知り、未来に向けて私たちが琵琶湖をどう付き合っていくのか、一緒に考えていきましょう。
※特別協力:船の科学館「海の学びミュージアムサポート」