戦国時代、各地に様々な城郭が築かれました。地域の政治・社会状況に対応するように、地域色豊かな個性的な城が築かれています。そうした中、天下人の地位を確立した織田信長が、天下人の城としての安土城を築きます。全山を覆う高石垣や、高くそびえたつ天主、屋根を飾る金箔瓦など、戦国武将の城とは一線を画する、それまで誰も見たことのない城郭が出現しました。安土城以後、安土城と同じ要素(石垣・天主・瓦)を持つ「織豊系城郭」が全国に広がっていき、近世城郭へとつながっていきます。しかしながら、織豊系城郭の諸要素自体は戦国時代の城郭にも見られるものです。いわば安土城は戦国時代の城の集大成として築かれた側面もあるのです。
今回のセミナーでは、城を通して戦国時代の大きな時代の流れについて考えます。城が築かれた政治的・社会的背景を踏まえ、戦国武将の城と安土城に代表される織豊系城郭との連続と断絶について考えます。