八潮市での道路陥没を受け、3月に国土交通省から「下水道管の全国特別重点調査」の要請があり、本県も実施中。優先実施箇所について、9月末時点の全国の実施状況が国土交通省により11月5日に公表された。10月末時点の本県の実施状況と今後の対応を資料提供する。
・目視調査:下水道管内部の状況等を調査
・空洞調査:地中の空洞有無を調査し、道路陥没発生の可能性有無を確認
本県の優先実施箇所:12.200km(湖南中部処理区)
■目視調査(テレビカメラによる管内部の調査)
○優先実施箇所 12.200km のうち 12.200km 実施済
・緊急度1判定(⇒速やかな対策が必要)
0.320km (国公表値 0.320km)
・緊急度2判定(⇒応急措置の上、5年以内に対策が必要)
3.853km (国公表値 3.853km)
・緊急度未判定(目視の結果により判定実施中だが、重大な損傷は確認されていない)
8.027km (国公表値 7.663km)
・未調査(全区間調査完了)
0km (国公表値 0.364km)
■空洞調査
○優先実施箇所 12.200km のうち 11.553km 実施済
(貫入試験(※)に時間を要するため、空洞探査車による路面から約2mの深さまでの調査)
・11.553km (国公表値11.553km)⇒路面陥没発生の可能性が高い箇所は無し
・ 0.647km (国公表値 0.647km) ⇒琵琶湖湖底に埋設されているため未調査
※貫入試験:ボーリング等による地盤状況調査
・優先実施箇所全てを完了するよう緊急度判定を継続する。
・緊急度1または2と判定された箇所の調査や対策の実施を検討する。
⇒緊急度1:原則1年以内に管更生等による対策
⇒緊急度2:応急措置の上、5年以内に管更生等による対策
○当該箇所の状況
・10月10日に作業員が下水道管に入って詳細調査したところ、当該箇所は公共下水道管の接続部であり、通常箇所に加えて内側も鉄筋コンクリートで補強しており、その鉄筋が露出していることが判明。(下図)
・鉄筋露出によりマンホール間の320mを緊急度1と判定していたが、詳細調査により、損傷の大きさは、長さ37cm、幅100cm、深さ18cmであることが判明。
・外側の鉄筋は健在であり、外部から土砂等の侵入も見られないことから、たちまち陥没の危険性は考えにくい。
・路上からの空洞探査車による調査では、地上から2mまでではあるが、近辺で空洞は確認されなかったため、通行止め等は実施していない。
○対策の方針
・当該箇所は流量が多く、作業期間が深夜に限られるなど厳しい現場条件であり、十分な安全を確保した上で対策を進める。
・今後、2mよりも深い部分に空洞がないかを調査するが、現在道路工事中のため、時期を道路工事と調整の上、早急に実施する。