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令和7年度病害虫発生予察注意報第3号(斑点米カメムシ類)の発表について

斑点米カメムシ類による水稲への被害多発のおそれ

水稲の重要害虫「斑点米カメムシ類」の注意報を発表

水稲の斑点米発生の原因となる斑点米カメムシ類が、県内各地の畦畔で多く発生しています。7月9日~10日に県内36地点の畦畔雑草で行った調査において、斑点米カメムシ類の平均生息数1)は117.9頭(平年68.2頭)と多くなりました。特にアカスジカスミカメの平均生息数は95頭(平年:48.8頭)であり、過去10年間で2番目に多くなりました。水稲が出穂すると畦畔や雑草地の斑点米カメムシ類が水田内に侵入し、水稲を加害することが懸念されるます。また、すでに出穂しているほ場において、イネカメムシが局所的に生息していることが確認されました。そのため、別添のとおり7月17日付けで令和7年度病害虫発生予察注意報第3号を発表しました。
斑点米カメムシ類の注意報は、昨年に続いて2年連続での発表となります。

斑点米カメムシ類による被害について

斑点米カメムシ類は、畦畔などのイネ科雑草に生息して増殖しており、水稲の出穂後、本田に侵入して穂(籾(もみ))の汁を吸います。吸汁された籾内の玄米は、斑点米(はんてんまい)となり、品質低下の原因となります。大型種であるホソハリカメムシやクモヘリカメムシは吸汁能力が高く、斑点米を多く作るため被害が大きくなります。また、イネカメムシは出穂期に吸汁することで不稔籾(実らない籾)を発生させます。

注意報発表の根拠

1.7月9日~10日に県内36地点の畦畔雑草で実施したすくい取り調査において、斑点米カメムシ類の平均生息数は117.9頭であり(図1a)、平年(68.2頭)の約1.7倍と多い。特に、小型種のアカスジカスミカメの平均生息数は95頭であり(図1b)、平年(48.8頭)の約1.9倍と多く過去10年間で2番目に多い。水稲が出穂すると畦畔や雑草地の斑点米カメムシ類が水田内に侵入し、加害することが懸念される。

2.すでに出穂している本田において、イネカメムシが局所的に生息している。

3.向こう1か月の気象予報(大阪管区気象台7月10日発表)では、気温は高いと予想されており、発生に好適な状況が続くおそれがあり、被害の多発が懸念される。

防除対策

県では、農業者に対して、(1)水田内にヒエなどのイネ科雑草が生えている場合、斑点米カメムシ類が集まってくるので早急に抜き取ること、(2)ほ場で発生している種に応じて、防除適期に薬剤防除を実施すること、を呼びかけています。

1)生息数:畦畔雑草で捕虫網(直径36cm)を50回振って得られた個体数。「平年」は平成27~令和6年の10年間の平均値。

お問い合わせ
滋賀県病害虫防除所
電話番号:0748-46-4926・6160
メールアドレス:[email protected]
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