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県内における外来河川付着珪藻ミズワタクチビルケイソウの確認に伴う生息域拡大防止のための対策について

 2022年5月に外来河川付着珪藻ミズワタクチビルケイソウが、福井県立大学および滋賀県立琵琶湖博物館のグループにより、近畿地方で初めて確認されました。すでに県では、本外来種の他県での大繁殖を受けて、県のウェブページにおいて本外来種の拡大防止のために遊漁者の皆様に釣り具等の消毒をお願いしていますが、今回、県内で確認されたことから、河川漁協を通じた遊漁者等への注意喚起を実施します。併せて本外来種の生息域拡大防止のため、使用した釣り具等の消毒方法などについて河川漁業者等へお知らせするとともに、消毒方法の指導などを遊漁シーズン前までに実施します。

背景

 福井県立大学、琵琶湖博物館のグループにより2022年6月に県内1河川において外来付着珪藻である「ミズワタクチビルケイソウ」の生息が確認され、2022年12月に日本珪藻学会誌 Diatomに論文(短報)としてオンライン出版されました。本外来種は、これまで主に関東や九州の河川の中上流域の一部で河床全面を被覆するよう繁茂し、アユの漁場への定着性を低下させることが指摘されています。

内容

 県内の確認河川では一部の水域で2-4cm程度のコブ状に盛り上がった群落として確認されましたが、6月以降水温の上昇とともに衰退し、群落を形成するほどには繁茂していません。このため直ちに河川生態系に深刻な事態をまねく状況にあるとは考えていませんが、他県の事例から考えて、2月頃から再び増加し始める可能性があります。このことから本県でのミズワタクチビルケイソウの生息域拡大防止のため、河川漁協を通じて遊漁者等の皆様には、次のとおり河川に入る前および移動する際における釣り道具の消毒等をお願いすることとします。また当該河川漁協には消毒方法の指導などを実施することとしています。併せて、水産試験場では本外来種の確認河川での生息状況のモニタリングを実施します。

お問い合わせ
水産試験場
電話番号:0749-28-1611
FAX番号:0749-25-2461
メールアドレス:[email protected]