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第10回県史編さんミニ展示 「明治時代の産業振興―唐川布施家文書からみる湖北の養蚕―」の開催について

県史編さん事業の事務局を担う当館では、その調査成果の情報発信の一環として、ミニ展示を実施しております。

今回は、明治時代の県北部における養蚕改良事業について、御紹介します。

滋賀県では、湖北(伊香・浅井・坂田三郡)を中心に古くから養蚕業が盛んであり、江戸時代には湖北で生産した繭が、西陣織や浜縮緬を織る糸の原料になっていました。しかし、蚕を飼育する技術は、東北や関東の養蚕業と比較すると生産効率や品質保持の面で改善の余地がありました。

このような状況のなか、明治時代になると、市場を拡大させていた輸出向けの生糸に適する繭を生産するために、滋賀県でも蚕の品種や養蚕技術を改良しようとする動きがおこりました。

本展示では、県史編さん事業の一環で調査した唐川布施家文書(長浜市高月町唐川)を通して、湖北における養蚕改良の動向をたどり、地域の人びとが主体となって進めた明治時代の産業振興の様相を御紹介したいと思います。

 

●展示題目:「明治時代の産業振興―唐川布施家文書からみる湖北の養蚕―」

●展示期間:令和7年(2025年)9月30日(火)~12月26日(金)

●展示場所:県庁新館2階・県民情報室前展示ケース

●開庁時間:午前8時30分~午後5時15分まで(土日祝日・年末年始を除く)

●展示資料

(1)「近江蚕桑改良義社設立願書」(明治18年11月)【公文書館所蔵、明え251(2-10)】

(2)「卒業授証人名」(明治19年)【唐川布施家文書4-1038】

(3)「選国公平・布施孫一郎紹介状」(明治20年3月15日)【同上4-47】

(4)「布施孫一郎宛渡辺長謙書簡」(明治28年9月19日)【同上4-246】

 

問合せ先:滋賀県立公文書館

電話…077-528-3122/FAX…077-528-4813

E-mail…[email protected]