近江八幡市小田町に所在する重要文化財小田神社楼門では、現在、屋根檜皮葺の葺き替え工事を実施しています。
そこで県民の皆様に文化財建造物への理解を深めていただくことを目的に、保存修理工事現場の見学会を実施します。
1.名称
重要文化財小田神社楼門保存修理現場見学会
2.会場
滋賀県近江八幡市小田町54番地小田神社境内
3.公開日時
令和7年(2025年)9月27日(土)
1回目:10時30分~、2回目:14時30分~(各回約30分)
4.内容
工事用足場から間近に建物と檜皮葺の施工を見学していただくとともに、修理技術者による建物についての説明や、屋根職人による伝統技法の体験を予定しています。
5.参加費
無料
6.参加方法
○事前申込(申込〆切:9月25日(木)17時)
※先着順(各回25名程度)
メールまたはFAXに下記を記してお申し込みください。返信をもって手続き完了となります。
・小田神社楼門現場見学会参加の旨
・参加希望回(1回目、2回目のうち1つ)
・参加する方全員分の氏名、代表者の連絡先( 1.電話番号 / 2.メールアドレスまたはFAX番号)
7.申込先
滋賀県文化スポーツ部文化財保護課建造物第二係(担当:佐々木、藤原)
メール:[email protected] FAX:077-528-4956
8.当日集合場所
自家用車の方は、参加者用の駐車場をご利用ください。
公共交通機関は、市民バス(あかこんバス)がございます。
北里・佐波江町・新畑コース「小田」下車徒歩すぐ
近江八幡駅北口→小田(10:05→10:20、14:10→14:25)
・修理現場内では、係員の指示に従ってください。
・修理現場の見学ルートには、階段・傾斜面がありますので、動きやすい服装・履物でご来場ください。
・見学時には、現場で用意するヘルメットの着用をお願いいたします。
・工事現場内での見学のため、安全上の理由により、見学をお断りすることがございます。
◆荒天等により当日に中止する場合がありますので、ご了承願います。
当日9時の天候により判断し、中止の場合は申込時のメールアドレスまたはFAX番号に連絡いたします。
小田神社楼門は、室町時代前期に建てられた建物と考えられ、重要文化財に指定されています。
○構造形式:三間一戸楼門、入母屋造、檜皮葺
○建立年代:室町時代前期
○指定年月日:大正6年(1917)4月5日
前回修理(昭和58年(1983))から40年が経過し、屋根檜皮葺の平葺や軒付全体に腐朽、破損が生じていました。さらに、木部の一部破損や板戸の歪み、胡粉塗の剥落が生じていました。
そこで、屋根檜皮葺の葺き替え、腐朽破損している木部や建具、金具の修理および剥落している塗装の塗り直し、また、耐震対策を実施します。
今回の保存修理事業は、事業全体を県が受託し、国や県、市の補助事業として実施しています。
檜皮(ひわだ)葺とは、日本に古くから伝わる屋根葺の技法で、ヒノキの樹皮=檜皮を用いた屋根のことです。まず樹齢 70 年以上のヒノキの立木から檜皮を採取し、それを屋根に合わせて長さや幅を整えた後、等間隔に少しずつずらして屋根の下地に竹製の釘を打ち固定していきます。
檜皮葺の屋根を葺く作業は地道で手間と技術を要しますが、瓦屋根と比べてやわらかい曲線を造り出すことができ、社寺建築の美しい屋根の形を造るために重要な伝統技法です。また、檜皮葺の技術は文化財を継承するうえで必要不可欠であることから、選定保存技術として伝承者育成が行われているほか、令和2年 12 月にはユネスコ無形文化遺産「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」の一つとして登録されました。