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平成22年5月開催 滋賀県環境審議会廃棄物部会会議概要

1.開催日時

  • 平成22年5月26日(水曜日)10時00分~12時00分

2.開催場所

  • 滋賀県大津合同庁舎7-C会議室

3.出席委員

  • 占部委員、遠藤委員、笠原委員、上総委員(代理:金田氏)、川地委員、高坂委員、坂本委員、武富委員、中村委員、藤澤委員、諸富委員、和田委員(順不同)

4.あいさつ

  • 正木琵琶湖環境部長

5.配付資料

  • 資料1
  • 資料2
  • 資料3
  • 参考資料1
  • 参考資料2今後の3Rのあり方に関する関連情報(資料2関連)
  • 参考資料3

6.議事概要

議題第三次滋賀県廃棄物処理計画について

【一般廃棄物】

○質疑応答

(委員)

  • ごみ袋の有料化が有効だとされているが、実際問題としてどの程度ごみの減量化が図れたという実績はあるのか。

(事務局)

  • 具体的な数字は持っていないが、大津市が平成19年度に粗大ごみの有料化を実施した時には、かなりの減少があった。駆け込み需要もあったものと思われるが、それなりの成果はあがっていると思っている。ただ、リバウンドが来るという情報があるのでしっかりと状況を把握していく必要があると思っている。

(部会長)

  • すでにごみの有料化をしているところでは、より減量化に働くように手数料の変更を検討されているところもある。また、ごみ有料化の手数料収入を3Rの推進に使われているところもある。資料として手数料の用途を出していただければと思う。

(事務局)

  • 手数料をいかに使っているかということについて市町に照会して、次回説明させていただきたい。

(委員)

  • 廃棄物の処理に伴って発生する余熱の有効利用は非常に重要だと考えており、国も低炭素化社会の政策と、循環型社会形成の政策を統合する形で補助制度を打ち出したいということが近年の政策動向に現れている。
  • 滋賀県は全国比較した場合に、焼却処理量あたりの発電電力が下から3番目ということであるが、なぜ低いのか。また、これを引き上げるためには技術的、資金的にどのような課題があり、どう克服すれば引き上げられるのか。さらに、今後の処理施設の改修で、どういうタイプのものにしていくことのが望ましいと考えているのか。

(事務局)

  • 現在、滋賀県内で発電を行っているのは、平成17年稼働の中部清掃の1施設のみである。それ以外は古い施設であり、現在、更新計画が検討されている。今後更新されるものについては、交付税率での誘導施策等から発電が盛り込まれてくるものと考えており、県としても働きかけていきたい。

(部会長)

  • 一般論として、一日最低100トン以上、できれば300トン以上あれば発電もできるし、熱利用効率も高い。

(事務局)

  • 県内13施設の処理能力は、最大で180トンであり、100トン未満の焼却炉もいくつかあるという状況である。

(委員)

  • 現在稼働している1基の発電効率を示した資料はあるのか。

(事務局)

  • 中部清掃の施設は、発電能力2800kwで発電効率は12%となっている。熱発電については、従来200トン程度以上でないと難しいとされていたが、技術が進み、さらに小さい能力でも可能となっている。国の交付金の交付要綱でも交付率で、「高効率ごみ発電施設」の発電効率は23%と示されているが、この値は能力毎に設定されているものであり、100トン以下の能力での設定もなされている。

(委員)

  • 発電で削減できる経費と比較して、発電用の施設整備費が圧倒的に高額である現状で、熱発電設備を設置することがトータルとして省エネになっていないのではないかと思う。二酸化炭素も経費も含めて発電した方が良いということが科学的に証明されないといけないと思う。
  • 図表「リターナブルびんを利用した場合のCO2削減効果」のリターナブルびんの1回あたり経費には、びんの回収等の運送費とびんの洗浄費も含まれているのか。

(事務局)

  • びんの回収や洗浄の経費もすべてカウントされている。

(委員)

  • アルミ缶がコスト的に優れているからアルミ缶を使っているということになる。二酸化炭素の排出量とコストはリンクしていないということになると、どこかで経済システムが正当にコストに反映していないのではないかという気がする。

(事務局)

  • リターナブルびんは回収も業者が負担しているが、アルミ缶は住民がボランティアで回収したり、市町が一般廃棄物という形で費用を負担しており、こういう経費が、販売価格には反映されていないのではないかと思う。

(部会長)

  • リターナブルびんは、昔に比べて比率が低くなったといっても50%程度はあり、近年下げ止まりしている。この傾向を大事にして、さらに上向きにしていくという考え方は必要だと思うが、その辺はどのように考えておられるか。

(事務局)

  • ご指摘のとおり、リターナブルびんを今後続けていくというのは大切だと思う。企業でも昔のびんに比べて数十パーセント軽くして輸送に係る二酸化炭素を削減するなど努力をされている。こういうことも認識しながら、さらに広がる必要があるのかと考えている。

(委員)

  • リターナブルびんとアルミ缶については、企業のコストダウンに対する努力と消費者ニーズの両面からアルミ缶にシフトしてきた。二酸化炭素で比較すれば遙かにリターナブルびんが優れているが、消費者もその気になるようなうまい仕組みが必要になると思う。

(事務局)

  • どういった方策を行えば皆さんにご理解いただけるか、ぜひよい知恵をいただきたい。東京都羽村市など各市の取組を参考にして検討したい。

(委員)

  • 最近、量り売りというものが出始めているが、滋賀県がそこに力を入れる政策を取れば、自然に、自分の買った物を何度でも使うようになり、容器を減らすことが可能になるのではないかと思う。
  • また、廃棄物処理の広域化は、本来ダイオキシン対策から出てきた話であり、今はエネルギーの話になっているが、収集の時に、より多くの二酸化炭素が排出されている。今ある状況から、どういう取組が滋賀県として一番良いかということを根本から考えるべきである。

(事務局)

  • 例えば、プラスチックについても回収するのか、焼却して発電に利用するのか、どういうシステムを組み立てていくのかということだと思う。一義的には、市町で検討していただくことになるが、県としては、地球温暖化やごみの減量化など、全体像を見据えて検討するための資料を提供していきたい。
  • 量り売りについては、大変おもしろい話であるので勉強させていただきたい。

(部会長)

  • マイバックの利用率について、全体で74%が利用しているということか。

(事務局)

  • 106名の方に回答いただき、複数回答可能として聴取したものである。

(部会長)

  • マイバックは、地道な普及啓発でここまでの数字になってきた。こうしたことは発生抑制の手だてとしてやるべき施策だと思う。持ち帰って資源化するのではなく、持ち帰らないということを力説していく必要がある。

(委員)

  • リユースについて、ブックオフ等の民間のリサイクル店が増えている。人口の少ない地域では自治体が率先して、中古品の斡旋等リユースを推進する仕組みを考えてはどうか。
  • 県内にリサイクル業者やリユースを促進する業者がどれだけいて、取り扱う品はどんな物か、実際に廃棄物の削減にどの程度寄与しているのかというところを、次の5カ年計画ではしっかりやらないといけない。3Rの中で伸びしろがあるのがリユースと思う。
  • 今までのリユースというのは、容器の話に矮小化されているような気がする。一般廃棄物についても、特に粗大ごみとして出されるものについて、リユースが促進される仕組み、あるいはそれがわかるようにする統計の取り方も含めて検討したらと思う。

(事務局)

  • こういったところについて、把握していないこともあるので、こういった取組についてもう一度調べたい。

(委員)

  • 便利さのコストというのは、税金・社会コストとして負担しているものであり、良いとか悪いとかではなくそれを県民に見えるようにすべきである。容器にいくら経費がかかっているのかがわかれば、消費者の行動も変わる。焼却熱発電にしても非常にコストがかかっており、1kw発電するのにかかるコストを電力会社の場合と比較するなど情報の提示をすればよい。数倍かかっている。
  • ごみの有料化については、ごみについて常に考えさせるという意義が大きい。リバウンドも最近の事例ではそんなに無いと考えている。

(部会長)

  • 見える化を事務局としてはどのように考えるか。

(事務局)

  • 見える化というのは大変大切なことと思っている。全国平均であるが、ごみの処理費用として、1年間に一人あたり15,000円程度を支払っていることになり、知ってもらうことがまず出発点だと思う。どのように視覚化して、提示するか努力していきたい。

(部会長)

  • 図表「ごみの組成について」の集団回収には、行政が補助金等で関与している量だけが計上されている。補助金なしでの集団回収等、隠れた資源化量がかなりある。子ども会等に聞くと回収量は数字として出せると思う。県で主導して、数字をより確かなものにしていくことが今後必要である。頭打ちの実態を押さえないといけない。

(事務局)

  • ご意見の通りだと思っている。市町でもそこまでの統計は取っていないが、お願いしていきたいと思う。
  • スーパー等での店頭回収については、抽出調査であるが、一定の量が回収されているが、リサイクル率としてはカウントされていない。今後これらについても数字化していく必要があると考えている。

(部会長)

  • 店頭回収よりも、子供会や自治会による補助金無しの回収の方が多いと思う。今後、数字を実態として調べ、その上で、資源化の目標に対して、いろんな施策を打っていくという基本的な考え方が必要だと思うので、また検討していただきたい。

【産業廃棄物】

(部会長)

  • 滋賀県では産廃税を取って、それを元手に3R関係の施策に使っているのではないかと思う。産廃関係者に対して、減量リサイクルの推進をどのように行っているか。

(事務局)

  • 滋賀県でも平成16年1月から産廃税条例を施行しており、排出事業者課税方式で1トンあたり1000円を徴収している。
  • 産廃税の使途については、排出事業者が3Rを進めるための施設整備、あるいは研究開発を行うことに対する補助金や、排出者と委託者のマッチング情報のホームページの運営などに利用している。また、産廃協会や環境保全協会等の経済団体が主催する3R講習会等は毎年度実施されている。

(部会長)

  • 実際、効果として産廃税の活用は役に立っているという認識か、それとも改善すべき点があると考えているのか。

(事務局)

  • 税政部署と点検作業も行っているが、産業廃棄物は自由市場で変化しているので、産廃税の寄与について算出することは困難であるが、3Rは急激な勢いで進んでおり、特段のトラブルはなく経過している。

(委員)

  • 産業界のサーマルリサイクル率は高い割合で実施されているが、採算性が合っているから実施されている。一方で一般廃棄物での熱利用の割合は低く、それも国の交付金頼りになっているが、県としてどの程度支援していくのか。また産業界での効率等を参考にすべきではないか。

(事務局)

  • 一般廃棄物は焼却量の40%が水分で、水分を飛ばすために燃料を利用している。一方で産廃のサーマルリサイクルに利用されているのは、廃プラスチックや木くずであり、水分が少ないことから直接燃料として採算がとれるという点もあると考えている。
お問い合わせ
滋賀県琵琶湖環境部循環社会推進課 
電話番号:077-528-3470
FAX番号:077-528-4845
メールアドレス:[email protected]
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