<波多野土木交通部長>
・資料に基づき説明
<質疑・意見等>
(松田総合企画部長)
(1)新たなものに対して財源が必要という話があったが、もし政策を行わない場合にどれぐらいの損失があるかといった想定はされているか。つまり、新たな直接的な負担はないものの、将来的に負担が生じるとか、もっと大きな負担をすることになってしまうといった視点はあるか。
(2)地域に住んでいる方が一番よく利用されるとは思うが、観光やビジネスで来られる方にとっての利便性などは盛り込んでおられるのか。
(波多野土木交通部長)
(1)スライド8で現状でも約37.6億円、そしてこれを維持しようとするとさらに23.8億円の負担が必要と試算している。それがなければ、左下の図にあるとおり負のスパイラルとなることが見込まれる。
(交通戦略課)
今回の資料には出ていないが、クロスセクター効果、投資をしなかった場合にもしくは投資を減らした場合にどのような不便が出るかというところの分析であるが、追加で必要となる福祉政策等についてワークショップの段階で各地域毎にとりまとめたものがあるので、そういったものを掲載していくことは可能である。
(波多野土木交通部長)
(2)観光やビジネス利用としての地域交通については、逆に住んでおられる方にとって暮らしやすくなるようにという視点で進めることで、観光やビジネスにおいても利便性が向上するという前提がある。そのため観光やビジネスに特化して何か政策を進めるというよりは、ベースは県民の暮らしが良くなることであり、それが結果として観光やビジネスにも繋がっていくと考えている。
(松田総合企画部長)
おそらくこれまでからそのような考え方だったと思うが、人口が減っていく中で、外から来られる人に利用してもらうことで維持できるというところも今まで以上に重要になってくるのではないかと思う。そういった視点も加えるというか、政策を打つ上で考慮しておいた方が良いのではないかと思う。
(波多野土木交通部長)
ご意見の通り、そういった視点は重要であると考える。
(交通戦略課)
庁内のプロジェクトチームの中でも、商工観光労働部や総合企画部から参加いただき意見を頂戴しており、地元の企業さんからも交通が便利でないと人材確保にも支障が出るというご意見も寄せられているので、そういった部分は反映していくことになると思っている。
(岸本副知事)
維持するための金額というのがあるが、昨今の想定以上に人口減少が進んでいるといった状況などを踏まえると、同じ額を投資したとしても実際それを維持するためにもっとコストが嵩んでいくといったことも想定されるのではないかと思うが、計画は都度見直していくのか。
(波多野土木交通部長)
この計画については、かねがね知事から、策定したら終わりではなくて、状況の変化に対応できるように見直す必要があるとご指示いただいている。大きな状況の変化があれば再試算というのも必要になってくると考えている。状況の変化を見極めてまいりたい。
(岸本副知事)
この計画は策定してから5年間の計画ということであるが、最後の財源確保のところでは、交通税の導入について公論熟議で検討するとあるのは、5年で検討するということか。
(税政課)
骨子では交通税検討の必要性について書かせていただいている。目標としては、令和7年度中に(負担としての)おおよその税の姿をお示しし、施策とともに負担の議論ができるようにしたいと考えており、計画期間の5年で考える(検討する)というものではない。
(岸本副知事)
5年の中では決まらない可能性もあるということか。
(税政課)
はい。地域交通計画には、令和7年度の議論を経て財源としての交通税の仕組みについて、具体的に盛り込んでいきたいと考えているが、交通税の導入は今後の議論で決めるもので、(条例化から課税までを)計画に盛り込むことは困難である。
(江島副知事)
書き方の問題であるが、ここにこのように書くと、5年間で公論熟議で検討するように読めたので、その辺の書きぶりがどうかと思った。
もう1点であるが、先月開催されたフォーラムにおいて、いただいた意見については、当然こういう資料を見ていただきながら展開されたと思うが、そのときの議論を踏まえて何か新たな資料が入るのか。これから議会の特別委員会にも出されると思うが、フォーラムでの議論を踏まえてこういうのを追加したとか、変えたとか、というのがあるのか伺いたい。
(交通戦略課)
2月のフォーラムについては、非常に多くのご意見をいただいており、全体としてのまとめということで、スライド6に記載しているところ。
自家用車以外の選択肢のある暮らしという提案については否定されていないと考えているので、まずそれを記載している。もちろん税についての不安や心配なども意見として出ていたり、公共交通がもっと便利にならないとそもそも使えないというようなご意見もたくさん寄せられていたので、そういった部分をこの中に反映していこうと考えているところである。
(江島副知事)
議会に対してもしっかりと説明していく必要があると思うので、資料の入れ方については検討していただきたい。
(知事)
私から2点申し上げる。
(1)今、両副知事から意見のあった点について、フォーラムでどのような意見があったのかサマリーでいいので、議員も含めてみんなで共有した方がいいと思う。交通税のスケジュールも議会の委員会で事前に説明しておくのであれば、ある程度のスケジュールを想定したものを出した方がいいのかもしれない。
(2)その上で、フォーラムでも申し上げたが、これは交通の計画であるが「暮らしの計画」なので、通学・通勤・買い物・通院・お出かけ移動、そして例えば観光、環境、福祉健康、さらにはまちづくり、様々なものに絡むので、こういったことから移動やお出かけを捉え、そしてそれを担う交通という文脈で説明をしていきながら、理解と共感が得られるような取組に繋げていきたい。
交通事業者、鉄道・バスということだけではない議論の仕方をしていきたい。
特に今年度末から来年度にかけて、各部局のいろいろな参画や意見出し、場合によっては新たな財源をつくる税の名前も変えていくかもしれないので、かつ使途も増やしていくかもしれないので、そういう視点に立った議論をしていきたいと思う。
<岡田総務部長>
・資料に基づき説明
<質疑・意見等>
(谷口会計管理者)
推計に基づいて財源不足を算出し、それに基づいて各部局がいろいろな収支改善の取組をするということで、それは最終的には県民の皆さんへの影響というのが出てくるということになる。このため、推計そのものがとても重要なことだと思っている。その推計の仕方について、精度を高めていくことが重要と思っているが、例えば推計と実績との乖離や、より精緻な分析といった改善の取組について、何かあればお聞かせいただきたい。
(財政課)
推計にあたっては、基本的に国の内閣府が出されている収支見通しを踏まえて、金利や名目GDPといったものを参考にしながら算出している。また扶助費などは直近の数字に過去の伸び率も踏まえるなど、できる限り実績・実態に近い形での推計に努めている。また人件費についても、最近上昇基調ということで直近の人事委員会勧告だけではなく、将来に向けても一定の引き上げがあるという前提で数字を置くなど、できる限り実態とずれのないような収支に努めているところである。
(岸本副知事)
大変厳しい状況であるということはよくわかった。8ページの大規模事業等の状況について、主なものと書かれているが他にもいろいろと想定されているものがあるということか。
(財政課)
ここでは主なものということで挙げさせていただいており、大規模をどの程度の水準で捉えるかということもあるが、他にもある。
例えば県立大学をはじめ、施設の改修などといったものがある。学校関係でも、特別支援学校の空調整備や高校のトイレ整備等もある。
<山下防災危機管理監>
・資料に基づき説明
<質疑・意見等>
なし
(知事)
(1)岩手県の山林火災については未だおさまらない状況である。被災された方にお見舞いを申し上げる。今週は火災予防運動週間中ということもあり、それぞれにこの火災予防に気をつけていただくようお願いする。施設管理においても改めて徹底していただくと同時に、今回の山林火災は、からっ風が吹くなどいろいろな地理的要因もあるのかもしれないが、原因やおさまらない要因は何なのかということを教訓にしたいと思うので、情報集めや本県での注意喚起・対策等に活かしたい。
(2)先週の県議会の一般質問では本会議で37名という大変多くの方にご登壇いただいて、多様な観点からご指摘やご質疑、ご提言等をいただいた。
また週末3月1日には関西広域連合の議会も行われて、本県に関わるようなこともいくつかいただいた。そういった議会とのやり取りについて、そして我々が行った答弁について、県政充実・発展の糧にしたい。
既に全体取りまとめをしていただいているところであるが、これから委員会も行われ、まだまだ承ることもあると思う。既に個別に指示相談していることもあるので、詳細は省略するが、話を聞きっぱなし、ほったらかしにならないように各部局ごとに行った答弁やいただいたご提言等をしっかりと受け止めて、政策化していく、もしくは協議をしていく、さらには時間がかかることであれば確実に引き継いでいくということをお願いしたい。特に年度末なので、担当が変わったら、体制が変わったら、あとはもう知らない。ということにならないようによろしくお願いする。そのためにも、庁内の部局内部局間のコミュニケーション、議会議員との対話・やり取りそして情報をタイムリーに共有すること、この徹底を改めてお願いしたい。
いくつかある中で、まず中村本部長、東京において東京本部とここ滋賀の定期的な情報交換の実施を、そしてそこからの庁内へのフィードバックを、既にやっていただいていると思うが、よろしくお願いしたい。
年度末であるので、今年度のやり残し、気になること、そして次年度への展望などまたご卒業される方々のいろいろ思いのご一端など承り、協議相談する機会を設けたいと思うので、議会やいろいろとご予定があるかと思うが、遠慮なく言っていただくようにお願いする。