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滋賀ふるさと観光大使 西川貴教さんインタビュー

写真:西川貴教さん

Q1. 滋賀県の良いところはどんなところですか

「奥ゆかしさ」

近隣に大きな都市があるために、奥ゆかしいところがあると思います。逆にもっと主張してもいいのにと思っています。自分の主張よりもまわりと協調するところを望むのかもしれませんね。逆に言えば、日本を代表するような、ビジネスなどで成功されている方も多いので、何かきっかけがあれば、これまでに培ってきたものが、大きなものにつながると思います。

「子どもの頃から環境問題と向き合う」

滋賀県全体で言うと、僕らは小さいときから「琵琶湖を守ろう」という行動が身に付いています。今でこそ地球の温暖化、環境の変化に対してどういうふうな取り組みをしていけばいいのか真剣に考えていますが、僕らは小さい時から、地球環境や滋賀県の環境のことを考えています。これまでの取り組みから、環境のことや地球のことに対して前向きにとらえており、率先して行動しています。早い段階で見本になるようなことがたくさんあったのではないかと思います。そういうところに滋賀のよさがあり、そういうものも伝えていければいいと思っています。

「滋賀県人として誇りを持って」

この滋賀県に実際生活されている方自身が誇りをもって、自分は滋賀県民であると胸を張って言えることで全然変わってくると思います。

今でこそ自分は滋賀県出身ですと言っていますが、なかには「どこ出身ですか。」と聞くと「京都のほうです。」と言う人もいるかもしれません。滋賀県に住んでいる人自身の考え方を変えるだけで、滋賀県自身がもっと元気に、滋賀県自体が輝けるものに変わっていく、そういうきっかけをつくっていけるようになれればと思っています。

Q2. 観光大使としてどのような活躍をしていきたいですか

「滋賀県を知っていただくためのイベントを」

滋賀県を知っていただく機会を作っていくことが第一だと思っています。名刺を作っていただいたし、これをお渡しする機会もあると思います。名刺にも琵琶湖の風景が入っています。なんでもないところから滋賀県自身を知っていただく、そういうところから地道に続けていきたいと思っています。

将来的には滋賀県を知っていただくきっかけとしてのイベントをやってみたいと思っています。ただのイベント、お祭りごととして終わるだけでなく、そこに住んでいる人々が一緒につくっていく。そういうイベントができたらと思っています。自分が声をかけたことで、イベントをやりました、楽しかったね、というだけで終わるのではなく、これをやったことで、こんなことを始めようと思うとか、これができるんだったら、次はこんなこともできるのではという、次のきっかけにつながっていくものにしたい。そうでないと意味はないと思っています。

写真:西川貴教さん

Q3. 県民へのメッセージをお願いします。

滋賀県初の観光大使という重大な任務を仰せつかり本当に光栄です。自分自身、滋賀県に育てていただいて、ふるさと滋賀県にどんなことができるのか、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。何よりも私にこんなことをして欲しいとか、いままでこんなことがあって、こんな悩みとかがあったのだけれど、どのように解決していったらいいかなど、県民の皆さんとたくさんのコミュニケーションをしていきながら、逆に教えていただきながら、一緒にもう一回滋賀県を勉強し直したいと思っています。

今後滋賀県を訪れる機会もふえてくると思います。第一号の観光大使ですので末永くよろしくお願い致します。大使としてこの名刺を沢山の方々に配っていきたいと思っています。

Q4. ふるさとの思い出について

「ふるさとのシンボル三上山」

やっぱり近江富士、三上山ですね。通っていたのが三上山の麓にある小学校で、小さな頃から山の四季の移り変わりなど間近に見ながら生活していました。自分の校舎から見えた景色など思い出します。

もともと彦根に住んでいて、母方の祖父が派出所勤務で野洲に転勤になりました。それと同時に家族全員で野洲に引っ越してきました。三上山のふもとの山ぎわにトタンが縦に埋まってあり、最初何か全然わからなくて、あとで地元の人に聞いたら、山からイノシシが下りてきて畑を荒らすので、そこにイノシシが当たって帰るようにトタンが埋まっていることを知って、すごいなあと感心しました。

いまだに風景にかわりはなく濃密な林が残っています。実家に帰ってくる機会は少なく、両親や兄弟、家族に会う機会が忙しくてとれませんでした。逆に大使に任命していただいたおかげで実家に帰ってくることができますので、親孝行させていただく機会が増えて本当にうれしく思います。

Q5. 一番好きな観光地は

「湖周道路をドライブ」

湖周道路が整備されたお陰で、長浜の方まで琵琶湖を見ながらドライブすることができます。

地元に帰ったときにはよくそちらのほうまで足を伸ばしたりします。あとは野洲のお隣の近江八幡の水郷などが好きです。

Q6. 好きな食べ物は

「丁稚ようかん」

特に丁稚ようかんがすごく好きで、それを買いに八幡まで行ったりします。ロープウェイのふもとにお茶屋さんがあるのですが、ちょっとした甘いものをつつきながらお茶を飲むのが好きです。

ふなずしも食べますが、最近は盗まれたりもする高級品になっているそうですね。実家では母方の祖父が自分で釣ってきたものをさばいて漬けていました。お正月やめでたい席に出てきて、身の部分は大人が食べる、子どもたちは頭としっぽを食えと言われました。それをお椀にいれて、醤油をたらし、かつおぶしをかけ、そこにお湯をいれてお吸い物みたいにして食べたりするのが好きでした。

日本酒は、何年か前にファンの方で、蔵元の方がいらっしゃって、そちらでオリジナルの日本酒を作らせてもらったこともあります。すっきりしていて飲みやすいので好きです。最近は焼酎に押され気味ですが、米どころは水がきれいです。温暖な気候だったり、いろんな条件があると思います、そういうのが合わさって滋賀県の良さがあると思います。一緒にそういうものもアピールできたらと思っています。

Q7. 夢を聞かせてください。

「元気な滋賀県に」

滋賀県を沢山の方に知っていただくこと、滋賀県と聞いたときに、「ああ、あの」というふうに、位置だったり、県の形だったりをぱっと思い浮かんでいただけるような、そういうきっかけ作りができればと思っています。我々が知っている滋賀県の良さを広く沢山の人に知っていただいたり、滋賀県に住んでいただいたりすれば素晴らしいと思います。

そして、もっと滋賀県自体がここから発信していくきっかけになり、新しいものを沢山生む、滋賀県にいくと新しいチャンスがある、そのように滋賀県が元気になっていく、これが自分の大使としての使命であり、夢だと思っています。

写真:西川貴教さん

Q8. アーティストとしての夢は

「世界への挑戦」

常に新しいこと、自分自身を磨くことを続けていきたいと思っています。音楽活動にとどまることなく、琵琶湖の美しさもそうですが、流れる川のように、そして水が動き続けるように、同じく自分自身も磨き続けて、そのために動き続ける、水のように柔軟でありたいと思っています。常に自分を磨き続け、新しいものを吸収していきたいと思います。

ここ数年前まで、海外でツアーをすることなんて夢のまた夢と思っていて、大規模なイベントを海外でやることなど想像できませんでした。そういうことを今チャレンジし、トライしています。やってみようと自分自身も挑戦することをやめない、そういう気持ちを持ち続ける、自分が少しでも活動していくことで、皆さんがその姿を見て、感じ取っていただくことで、次のステップやいろんなものに変えていく、そのためにも常に皆さんの目につくところで、がんばり続けていかなければならないと思っています。