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造林公社問題関連 平成23年2月定例会代表質問(自民)

平成23年2月定例会 - 代表質問 - 自由民主党・真政会(川島議員)

質問

特定調停の協議、調整において、これまでどの様な話し合いが行われてきたのか、その経緯を伺う。

回答

実質的な債務超過、いわば破綻寸前の状態にあった社団法人滋賀県造林公社ならびに財団法人びわ湖造林公社は、経済的再生を図るため、平成19年11月にそれぞれ大阪地方裁判所に特定調停を申し立てたものでございます。

申立の趣旨は3点ございます。1点目は「公社の債務について債権額を確定した上で支払い方法の協定を求める」、2点目は「原則として造成林の伐採収入を弁済の財源とし支払い方法について支援を求める」、3点目は「伐採収入によって弁済できない債務については免除を含めた協議を行う」、というものでございます。

これに対して、琵琶湖淀川水系の下流団体からは、「もともと国が推進してきた事業であり国の支援を強く求めながら経営改善を図るべき」、あるいは「超長期を要する公社経営には不確定要素が多くあり現時点で債権額を確定する必要があるのか」、あるいは「公社の設置団体である滋賀県は下流団体以上の支援をすべき」、など様々なご意見を頂戴してまいりました。

本県としては、こういったご意見を真摯に受け止めながら、公社再生のためには特定調停成立が不可欠であることを粘り強く説明させていただきながらご理解を得る努力を重ねてまいりました。

この間、各団体の意見の隔たりが大きいことから、平成20年10月30日の第7回調停において、調停委員会より、調停の期日外において協議・調整を進めるよう指示を頂きました。

しかしながら、旧農林漁業金融公庫との損失補償問題と、これをきっかけといたしました「造林公社問題検証委員会」での議論、また、国と地方の協議の場であります「林業公社の経営対策等に関する検討会」の設置などが並行してございまして、下流団体としてもこれらの議論の結果を見守りたいというご意見もあり少し足踏み状態を余儀なくされたものでございます。

今年度に入り特定調停が3年目を迎えたこと、また、関西広域連合設立の気運が高まる中で、調停が不成立となった場合には、琵琶湖水源林を維持している公社の存続が難しくなること、また、本県が一括弁済に必要な財源を手当てすることを決断させていただいたことなどもありまして、一定の前進がみられるようになりました。

こういった調停の期日外での協議は延べ58回に及び、ある程度議論が煮詰まってきた中で、昨年11月11日に約2年ぶりに第8回目の調停が再開されたところでございます。

再開から今年1月6日に最終的な調停条項案を提示するまで短い期間でございましたが、こういったこれまでの議論の積み重ねや、成果を下地として、調停委員会のご尽力により、今日まで漕ぎ着けることができたものであると理解をしております。

質問

770億円という巨額の債権放棄により、県民負担をお願いしなければならなくなったことについて、県民にどのように説明をし、理解を得ようとしているのか、その考えを伺う。

回答

造林公社の債務問題の解決は、県政における大変長年の重要課題であります。昭和40年に始まった滋賀県造林公社以来、45年を経ているものでございます。

今の県政を預かる知事として、県民の皆様には多大な負担をお願いしなければならないことに重ねて深くお詫びするとともに、累積債務が年間20億円にも膨れ上がっている中で、今、債務処理に踏み切らなければ、今後ますます県民負担が増大するとの思いから決断させていただいたことをご理解いただきたいと思います。

パンドラの箱を開けたというご批判もいただきながら、私としては知事としての責務を果たす覚悟で取り組んでいるものでございます。

また、こういった事態に至った背景といたしましては、先程申し上げましたように、昭和40年に始まりました分収造林事業を国策として推進してきた国が、途中、木材の価格下落などがありながら、責任ある対応を取らず、課題の先送りに終始してきたことがあり、このことについては自治体を担う知事として強い憤りを禁じ得ません。

したがって、多大な県民負担をお願いして公社再生に向けてスタートを切るに当たりましては、国に対して強く支援要請を行っていくスタートであると考えております。

また、山間奥地に展開する公社営林地は、琵琶湖・淀川流域の水源山地として極めて重要な役割を持つものであります。

例え、社会経済状況の変化を受けて、経済的な価値に変動があったとしても、この水源かん養に関する価値は将来にわたって変わらないものであると理解をしております。

このため、今後の森林管理のあり方や、そのための効果的な取り組み方針など将来ビジョンを早急に取りまとめ、県民の皆様にもハッキリと見える形でお示しをし、説明責任を果たしてまいりたいと考えております。

質問

公社が持続的な経営を今後続けていくために不可欠な、確実な伐採収益の確保について、どの様にお考えなのか伺う。

回答

県公社は平成27年度から、びわ湖公社は平成35年度から計画的な伐採を行う予定でございます。ということは、これまで45年以上本格的な伐採をせずに、借金だけを積み重ねてきたと言うことでございます。

この本格伐採を実現するためには、生産、加工、流通、すなわち、川上から川下までの総合的な取り組みと県産材の需要開拓が重要であります。県としても公社と一体となって、足腰の強い経営を目指し、県民負担の軽減につなげていきたいと考えております。

幸い公社営林地はまとまって所在しておりまして、規模のメリットを生かせることから、価格競争力は十分あると考えております。本県の林業振興の中核を担えるものとも期待をしております。

今後、全国的に国産材の生産量が増加する中で、国産材間競争が厳しくなることも予想されます。

このため、県においても、県産木材の利用拡大のために、びわ湖材認証制度の推進や、びわ湖材を利用した公共施設等の木造化、木質化に支援を行っておりまして、今後さらに、品質や量の面で需要側のニーズに即した木材を供給できるような、生産流通体制の整備を急ぐこととしておりまして、公社材についても、しっかりとその連携を図ってまいりたいと考えております。

質問

下流府県市民のご理解をいただくためには、本県の今後の公社支援や水源かん養の取り組みなど、その責任を果たすため明確なメッセージをお伝えする必要があると思うが、どのようにお考えなのか伺う。

回答

下流8団体に対しましては、この2月上旬、直接、私自身がお伺いし、それぞれの首長さんとお会いさせていただきました。大阪府、大阪市、神戸市、兵庫県など8団体でございます。

そちらにおきまして、8割から9割という大変大きな債権放棄という重い判断をしていただくことに、お詫びとお願いを申し上げてきたところでございます。

その際に、それぞれの水利用場面から見る、蛇口の向こうに広がる琵琶湖の価値や、水源山地の今年のように4メートルを超える豪雪が、水源に大きく寄与していることなどを具体的にご説明させていただきながら、公社営林が持つ水源かん養機能をはじめとした公益的機能が、将来にわたって持続的に発揮されるよう、本県が責任を持って公社の指導、助言を行うとともに、事業推進に必要な支援を行っていくことのお約束を下流団体とさせていただいたところでございます。

また、今後、公社において早急に長期ビジョンと、5年ごとの中期経営改善計画をとりまとめ、今後の事業の進捗状況や事業効果等については、下流の皆様に対しても、定期的にご報告をさせていただくことで、下流の皆さんの理解を得ていくことが必要であると考えております。

議員の皆様にも、是非それぞれのお立場から、下流の皆さんのご理解が得られるよう、働きかけをお願いしたいと思います。

お問い合わせ

滋賀県琵琶湖環境部森林政策課 
電話番号:077-528-3913
FAX番号:077-528-4886
メールアドレス:dj00@pref.shiga.lg.jp