文字サイズ

滋賀県環境影響評価審査会(平成20年9月16日)概要

  1. 日時 平成20年9月16日(火曜日)9時30分~11時30分
  2. 場所 滋賀県庁東館7階大会議室(大津市京町四丁目1-1)
  3. 議題 (仮称)竜王商業施設開発計画に係る環境影響評価準備書について
  4. 出席委員 宗宮会長、諏訪副会長、山田委員、遊磨委員、藤本委員、浅見委員
  5. 議事 当該事業の手続きの経緯および審査会意見(案)について事務局より説明、その後、審査会意見(案)について質疑を実施。

議事概要

【委員】この審査会意見(案)のまとめ方について、その他を別紙にしてる理由は何なのか。
【事務局】前半(別紙でない部分)の意見は、準備書の内容について、検討を加えたり、再評価した上で、評価書に意見を記載するものとなっており、また、後半(別紙、その他の部分)の意見は、Q&AのAとして回答可能な内容、配慮・検討を促す内容、一般的に準備書に対し付与する必要があるもの、という形でまとめています。各意見の記載場所などについても、ご検討いただきたい。
【委員】同じ環境項目の意見を2つの場所に分けるのは問題だし、必要ないのでは。配慮事項についても記載しなければならないし、記載したことにより(事業者の)検討内容が変わってくる可能性もある。よって、区別することには違和感がある。
【委員】前半〔審査会意見(案)8番まで〕、後半〔別紙、審査会意見(案)9番以降〕の区別が明確でない。重要性も大きく変わらないように思う。環境項目ごとにまとめて表現する方が良いのでは。
【事務局】ご意見踏まえた上で、もう一度整理したい。
【委員】意見の重要性に違いがあれば、同じ欄(環境項目)の中で前と後に書き分ける等、分かりやすく表現していただきたい。
【委員】(審査会意見(案)の)全般的事項、竜王町長意見を含めた1番の意見について、(商業施設の)深夜営業についてかなり議論されましたし、光の当て方等についても意見出ておりましたから、これはこれでいいかと思います。
【委員】審査会意見(案)の1番の中に「地元近隣の生活環境や農地等」と記載があり、また竜王町長意見の中に観光ブドウ園という記載があるが、これについて説明願いたい。
【事務局】竜王町長意見の中にある観光ブドウ園を念頭に置いておりますが、意見として個人の事業者が特定できる形は好ましくなく、また、特定の事業者のみを対象とした意見でないので、農地という形で記述している。ここは、駐車場予定地に近接した位置にあり、影響がないとは言えないと判断し、竜王町長意見も踏まえ、文言を一部修正して全般的事項の中に加えた。
【委員】事業予定区域内の土地利用等については詳細に記述されているが、そこに隣接した地域の状況は、ほとんど記載がない。隣接している土地に対し、どういう影響及ぼすか、それから遠くの地域にどういう影響及ぼすか、段階を踏んで考えるべきと思う。土地概要等において、隣接地域の状況をしっかり記載すべき。
【事務局】これまで委員の方々からいただいた意見や竜王町長意見にも、近隣、隣接地を念頭に置いた意見がいくつかあります。今の御意見についても加えるかどうか検討させていただきたい。
【委員】景観のことについて、審査会意見(案)2頁の6に記載されているが、具体的には評価書にどのように反映されるか。計画図にシンボルタワーに関する意見を反映する、もしくは反映する手法を明記するなど具体的な記述が必要では。
【事務局】後半部分、防音壁等の設置については、事業者が設置を決めている施設でないので、今後、環境保全措置として必要となれば、景観上の措置も採るよう審査会意見(案)とした。シンボルタワーについては、事業者が検討し、低くするなり目立たないようにするとは聞いており、そういった配慮の結果も評価書に記載していただこうと考えている。
【委員】防音壁の設置が決まってないのに、防音壁だけを特に取り上げた文言には違和感がある。例えば「周辺構造物について」というような防音壁に限らない表現にしたほうがいい。
【事務局】表現に配慮して審査会意見(案)とします。
【委員】審査会意見(案)2頁の6番(景観)に、「周辺の景観に著しく影響を与えないようなものとすること」とある。また、3頁9番の2)(大気質)に、「できる限り使用するように配慮すること」とある。前者は「著しくなければ良い」、後者は「できなければ良い」と言う意味にも取れるので、文言を修正してほしい。
また、審査会意見(案)2頁の6番(景観)のところに「照明計画それから建物の反射の影響」とあるが、照明計画と反射の関係がわかりにくい。また、審査会意見(案)1頁1番(全般的事項)に「光害」という言葉があるが、建物等にガラス等よく反射する材質を多用すると、昼間でもキラキラとよく光り、太陽の反射熱・輻射熱も非常に大きくなると思われる。路面の構造も含め、できるだけ低反射型のものにしてもらいたい。評価書にそのことを明記していただきたい。
【事務局】先生の意見を踏まえ、審査会意見(案)に修正を加えたい。
【委員】今、景観のところで言われた意見は昼間のことを指している。高明度の塗装をしない、および反射の影響のないよう対策するいうこと。これらは昼間問題となる。また、「配慮する」では表現として弱い。色彩についても明度・彩度など、具体的な基準を示したほうがよい。
【事務局】高明度というのはどういった指標ですか。
【委員】色彩の3つの指標の明度の高い点である。明るいということである。
【事務局】先生の意見も配慮し、もう一回審査会意見(案)の文言と、その要素を追加していきたい。
【委員】審査会意見(案)の各意見について、工事期間中、供用後に少なくとも大別して、簡潔にまとめた書面があると、県民の方にももっと判りやすくなるのではないか。
【委員】工事期間中の景観にも配慮いただきたい。
【委員】審査会意見(案)の7の意見(廃棄物)については、事業者と言うよりテナントや客に対する意見と思う。その他にまとめてはどうか。
【事務局】ご意見を踏まえ、審査会意見(案)の表現・内容について検討したい。
【委員】今の(委員の)意見に関連して。重要種についての環境保全措置は、移植先を決め管理すると、簡単に書かれることが多いが、決して個々の種を個別に移植して保全が終了したかというと、そうではない。その後、移植した種が他の構成種とともに群落、あるいは小さな生態系を形成し維持されることが重要である。この管理方法はどういう計画なのか、その工事期間中、あるいはその後のことを個別に分けて記述してほしい。
【委員】(環境保全措置について)工事期間中でも特に工期を分けて考える必要性があれば、分けて記載し、また供用後も、必ず項目立てすべき。例えば(環境保全措置が)何もなければ、「特になし」等記述されれば、非常に判りやすい。評価書は、準備書で調査した環境項目ごとに自己評価するので、各工期、供用後も含めて漏れなく問題なしとか、特に措置なしとか記述するようにお願いする。
【委員】審査会意見(案)1頁の5(動物)について、「オオタカのモニタリング調査を実施すること」、「繁殖が予測される期間は工事を控えるなど対策を講じること」とあるが、モニタリングを熱心にすると、その影響のほうが大きい可能性があることが愛知万博の(環境影響評価の)時も言われていた。モニタリングに関しても、十分に配慮するよう表現に変えてはどうか。また、繁殖が予測される期間(概ね2月~8月)は本当に工事を控えるのか。
【事務局】その点は事業者から特に話を聞いていないが、繁殖に影響がでない範囲で工事の予定、工事区域、工事の種類を配慮いただけるものと思っている。繁殖期は猛禽類に影響与える可能性があるので、できる限り大きな音が出るような工事や大規模な造成などは控えるよう工事計画を立てていただくという意見になろうかと思う。
【委員】供用後にこういうことが発生した場合はどうなるのか。供用は中止してもらうことになるのか。それが事業者自身の評価となる。供用後も含め対策を講じるよう(意見に)含めてもらいたい。
【事務局】少し検討させてほしい。オオタカへの影響については専門委員の意見も聴きながら、どういう影響が出るのか、意見を整理したい。
【委員】水質、水象の項目は、別紙(その他)とそれ以外のものを同じ扱いするということでよろしいか。浸透性舗装の維持管理や面源負荷対策も重要な意見であるので。
【事務局】環境項目ごとに整理して、再検討する。
【委員】審査会意見(案)4頁の9の6)(動物)「哺乳類等動物の生存圏の観点から施工には配慮し、その結果を評価書に記載すること」とあるが、「結果」とは何か。
【事務局】検討結果という意味である。表現を修正させていただく。
【委員】審査会意見(案)の4頁9の5)(植物)について、前半は(事業予定区域北側にあり)30%以上消失する湿地群落に対する対策、後半は希少種の保全についての意見であり、内容が異なるので、分けて2つの意見にしてほしい。また、湿地群落については対策した内容を記述してほしい。残った部分の湿地は、工事期間中~供用後、どのように対策、モニタリングするのか記述してほしい。
【事務局】審査会意見(案)の記述方法や表現方法について検討し、修正を加えたい。
【委員】審査会意見(案)3頁の9の4)(水象、水質)に「降雨に十分耐えられる」とあるが、どの程度の降雨量か、はっきりと記述するほうがよい。もう1点、審査会意見(案)6頁9の12)(事後調査)に濁水のことが記述されているが、沈砂池で収まらない降雨時はどのように対応するのか。例えば、工事を一定期間中止する、川を再生するなど治水と環境保全との立場をはっきりと記載してほしい。
【事務局】降雨についてはもう少し具体的な記述があったと思うので、明らかにするよう、審査会意見の内容を検討させていただきたい。また、ひどい濁水流出が発生しないよう、また、発生した時の対応について評価書に記載いただくよう意見の内容を検討し、審査会意見(案)に反映できるかどうか検討したい。
【委員】降雨について、準備書243頁に降雨強度の設定があるが、時間降雨量16mmはちょっと少なすぎると思う。検討いただきたい。防災部局へ問い合わせてはと思う。
【事務局】防災工事については県と事業者で、十分協議し、検討していると聞いている。その検討内容を評価書にできる限り記載するように促したい。
【委員】本日の審議を踏まえ、審査会意見(案)については修正することになるが、欠席の委員については、事務局の方で照会していただくこととし、審査会意見(案)の修正については、会長一任でよろしいか。
(出席委員異議なし)【委員】それでは、そのように取扱させていただきます。

お問い合わせ
滋賀県琵琶湖環境部琵琶湖保全再生課
電話番号:077-528-3458
FAX番号:077-528-4847
メールアドレス:[email protected]