文字サイズ

滋賀県環境影響評価審査会(平成20年7月30日)概要

1.日時 平成20年7月30日 水曜日 14時00分~16時30分

2.場所 滋賀県厚生会館別館4階大会議室(大津市京町四丁目3-28)

3.議題 1)(仮称)竜王商業施設開発計画に係る環境影響評価準備書について

2)その他

4.出席委員 宗宮会長、諏訪副会長、山田委員、遊磨委員、藤本委員、高柳委員、浅見委員、占部委員、定森委員、老委員5.議事 事業者から前回審査会(6月11日 水曜日 開催)の質問や意見に対する見解について説明があり、これと準備書に対する質疑を実施。

議事概要

【委員】地下水位の観測データを出していただいている。周辺地盤標高(125m)に対し、地下水位は122mとある。八重谷沈砂池の年間平均水位はどのぐらいか。池から地下水としてどんどん供給されているのか。
【事業者】八重谷沈砂池の水位は、下方に穴が6ヶ所程度開いており、常にそこまで水位があるという状況。それよりも下回ることもなければ、上回ることもない。降水時については、降水量によって上昇するが、基本的な地下水レベルの推定では、一定した池になっている。122mぐらいの標高である。
【委員】地下水位のほうが高いのか。
【事業者】そうである。開発区域の一番西側、山が高いところ行くと、八重谷沈砂池の水面よりも高い地下水になっている。
【委員】開発区域の地下水が八重谷沈砂地へ供給されているのですな。
【委員】CO₂排出量について、元々16トン/年しか吸収能力がないところに事業により16,000トン/年の負荷をかけることになる。例えば太陽光発電や緑化を実施し、このうち、何割はCO₂を削減しているという、努力の量が分かるよう評価書で記述をしてはどうか。
【事業者】温室効果ガスの排出量という面で見ると、例えば供用後の施設稼働で、省エネ効果の高いものを導入することにより、このぐらいの削減効果があるということが数量で表現できるように、今後検討し、評価書に反映できるように努力したい。
【委員】温室ガスに関連して、駐車場の収容能力は何台想定されているのか。
【事業者】3,300台/日としている。
【委員】例えば駐車場の中に木陰を作るなど、CO₂の削減の観点から、また夏は日陰になっていいのではないか。
【事業者】今後研究していきたい。
【委員】景観について準備書の450頁の視点場からの視認状況という表があるが、これが地図に反映された資料はあるか。
【事業者】準備書の中では掲載していない。
【委員】準備書529頁、直近に重要な場所、薬師古墳が、また国道を挟んで向かいに不動明王(準備書450頁14番)、もう一つ重要な遺跡、史跡のようなものがあったと記憶してるが、それらが景観で全く考慮されていないがどのように考えているのか。
【事業者】古墳については、北側の希望が丘リッチランドから道が整備され、古墳が見て取れるが、事業予定区域側の視点場としては、不特定多数の人がここに立ち寄らないと判断し、視点場としてはとらえていない。
また、国道477号を挟んで事業予定区域反対側にある不動明王については、国道側から計画地側を臨む視点として、当初、14番の地点(不動明王からの視点)か竜王インター出てすぐの場所からの地点、を選択するという検討の中で、竜王インター出てすぐの場所を取ったという経緯がある。
【委員】視点場として写真で分析する必要ないと思うが、直近にこういうものがあって、それに対する配慮について評価書の中で文章化してほしい。また古墳は住宅地からはどのように見えるのか。
【事業者】準備書529頁、住宅地のほうからは道路上から上を見上げるような形で古墳が見える。また、周辺の国道沿いからは、ほとんど樹林に隠れていてあまりよく分からない状態である。
【委員】今回はここは現況のままの緑を残されるのか。
【事業者】そのとおりです。
【委員】しかし、古墳は景観上の地域資産と思う。その導入部分が駐車場など事業用地になるのはちょっと懸念がある。
【事業者】古墳については、前回審査会において古墳を示すものを設置したらよいとの意見をいただいており、町教育委員会とも相談しながら検討していく。
【委員】駐車場案内などの看板がそれとダブったりしないようにご配慮いただきたい。そういう配慮も評価書に記述してはどうか。
【委員】八重谷山の上からの見下ろし景観(準備書462頁)の評価について、周辺の景観と調和するよう茶色や緑色を基調とするという表現しかない。建物の屋上部分に対する配慮を評価書に記述する必要がある。
【事業者】建物の屋上には空調設備などが設置されるので、直接見えにくくするような工夫をしていきたい。その旨、評価書にも記載していきたい。
【委員】周囲を囲うだけでは見下ろし景観には反映されない。上部が囲えないとなると明度、色彩で言うと明るさの配慮が必要。屋上面があまり明るくならないほうが、周辺にとってはふさわしい。そうならない場所については、できるだけ緑化し、見下ろしたときに周辺の緑と調和するような配慮を、可能な限り増やしていただきたい。
【委員】池側からの景観評価についても周辺との調和だけでなく、準備書461頁の図で、

  1. 真ん中に建てられる塔のようモニュメントが山の稜線を切っているが、できるだけ自然の稜線を守る配慮が必要。
  2. 建物が池に映り込んでる部分のうち、明度が明るいものは目立ったり、池への映り込みも大きいので、池に映り込む部分の構造物はできるだけ、緑が池に映り込むよう配慮が必要。

そういったことも評価書に記述すること。
【事業者】準備書461頁にあるシンボルタワーは、稜線をカットしないような形で、見直したい。また、池に映り込む部分の外壁の明度についても、ご指摘を踏まえ、再検討していきたい。
【委員】準備書511頁の供用後の廃棄物発生量について、紙製廃棄物から発泡スチロールに至るまで全量再利用を図ると書いてあるが、日野清掃センターからの要望でそうなったのか。また、日野清掃センターに入る廃棄物量は1日何トンになるのか。
【事業者】日野清掃センターに入る1日当たりの廃棄物量は、準備書509頁に、約3.5トン/日となると記載している。廃棄物の全量再利用は日野清掃センターの要望ではなく、事業者の努力という点と、各種統計資料等を踏まえ、事業者側の判断として再利用率を検討したものである。
【委員】例えば、紙にしてもガラスにしても再利用できない残渣が実際出るのではないか。その管理も含めて実施するということなのか。ゴミの出し方の指導が必要となる。
【事業者】努力目標である。事業運営の中で、廃棄物の分別など十分配慮しながら、ゴミの排出をしていく。
【委員】事業者の見解の22頁に「廃棄物の焼却:217t-CO₂/年」とあるのは持ち出す分か自家処理される分か。
【事業者】自家処理ではなく、持ち出して日野清掃センターでの焼却に回す分である。
【委員】準備書4頁の完成イメージ図を見るとすごく緑が多いようなイメージがあるが、実はそうではないのでは、評価書の段階では、最終的なイメージとして別の図をつけたほうがよい。また、白色は清潔感があるが太陽光の反射が非常に強く、ごく微弱な夜間照明でも明るくする作用があるので、配慮するべき。
【事業者】建築物の意匠設計の際に十分配慮する。
【委員】看板や自動販売機の照明なども配慮していただきたい。CO₂削減にもつながる。
【委員】外部に、特に北側に明かりが漏れないように、配慮をしていただきたい。また、画面のつくような照明や動きのある照明はやめていただきたい。
【事業者】山側に光が漏れないように配慮する。また、動きのある照明などは設置しない。
【委員】準備書314頁に、貧栄養湿地群落の重要な植物群落への影響として、事業予定区域内の面積は極めて小規模に留めており、最善の方法によりできる限り低減できていると評価しているが、この配慮(最善の方法によって低減)の内容について説明いただきたい。
【事業者】湿地については、準備書311頁の図「重要な種への影響の予測」の中で今回造成する区域中、湿地に掛かる箇所が計画地の中の一番北側のちょっといびつな細長い箇所があり、ヘビノボラズ、イシモチソウ、トウカイコモウセンゴケ、イガクサが確認されている。造成は、極力地形に沿った形行う予定。この箇所の状況としては、かなり小規模なものが点々としてるような状態であり、この湿地を極力残すような形での検討をしている。それが「群落面積は地形状況等勘案し」(準備書314頁)というところである。
【委員】準備書306頁の表を見ると、貧栄養性湿地植物群落の改変状況で34%、およそ3分の1がなくなると読める。準備書311頁の事業予定区域は一番大きな群落について配慮した内容を具体的に評価書に記述してはどうか。事業予定区域内でどう配慮するかが注目されると思う。注意して表現、あるいは配慮していただければと思う。
また、カワラハハコ、コガマ、マツカサススキの三種について、資料編207頁に移植計画が記述されているが、具体的な移植の場所、その後の管理方法についても検討し、評価書の段階等で記述すること。
【事業者】1点目の具体的な配慮については、評価書を作成する段階で表現する。2点目の移植計画については、時期を踏まえ、再度確認調査に努め、移植すべきものについては適切な場所も検討し、間違いのないように実施する。具体的な内容を評価書に記載することは難しいので、事務局と調整の上、どう記載するか検討する。
【委員、事務局】非公開資料について説明してください。
【事業者】貴重な鳥類、特に猛きん類についてまとめた資料である。確認されている猛きん類の飛翔図、営巣地等の重要な資料については準備書のほうに掲載せず、この非公開資料としてまとめた。
調査した結果、猛きん類が全部で10種確認された。この中でオオタカについては、非公開資料で、解析の結果を掲載した。営巣地は計画地から比較的離れた箇所にある。この解析結果から本事業予定区域は、オオタカの営巣中心域、交流域には属していない。もう1種、営巣確認しているハチクマという種であるが、確認した営巣地は、事業予定区域からさらに離れた位置にあり、飛翔の傾向からすると、事業予定区域を特段利用しているという状況ではない。その他、ミサゴ、ノスリ、チュウヒなど幾つかの猛きん類を確認しているが、確認例自体が数少ない。
【委員】工事中の騒音などの影響に関する評価はしているのか。
【事業者】工事中の影響評価はしていないが、解析結果から今回の事業予定区域を開発することによって直接的な影響及ぼすものではないと判断している。工事中はモニタリング調査を実施し、営巣に影響がないように十分配慮する旨記載している(準備書402頁、環境保全措置表5-7-51下欄)。予測評価の結果を踏まえて実施する措置として、工事期間中の繁殖期におけるオオタカのモニタリングの調査として掲載している。
【委員】「影響があった場合には適切な対策を講じる」と記述あるが、事前に評価して、事前にそれを防ぐのが評価なのでは。既往調査では影響あると記載ありながら、それについて評価されてないというのはどういうことなのか。
【事業者】解析結果(非公開資料)でも営巣中心域、高利用域については、事業予定区域とは直接関わってこないと考えている。ただ、オオタカが実際どう飛ぶか、今後別の場所に営巣する可能性も踏まえ、モニタリングの調査のほうは実施していきたいと考えている。繁殖に支障を及ぼすことがないよう工事中は配慮をする。
【委員】例えば営巣地近くの地点を騒音調査し、どれぐらいの影響があると評価されていない。騒音発生源と営巣地は近いと思うがどうなのか。
【事業者】事業予定区域およびこの周辺の地形の状況から考え、営巣地から事業予定区域に飛んでくる可能性があまりないと考えている。根拠は非公開資料の飛翔図で、基本的によく飛んでる軌跡が見て取れるので、事業予定区域に直接影響はなく、また騒音、極端な工事中の音が営巣地に聞こえるかということについては、地形の状況から考えて影響はないと考えている。
【委員】既往調査において営巣地が示されており、事業予定区域に近い場所にもある。営巣地は変化する可能性がある、と準備書402頁に記載がある。そういう騒音をあらかじめ評価するというのが影響評価なのではないか。
【事業者】準備書196頁で工事中の建設機械からの騒音について予測している。事業予定区域から離れていくと音は減衰していくが、過去、営巣地として事業予定区域に一番近かった地点で50後半~60dB程度の音となり、影響がでてくると思われる。
外国の資料で、一定距離離れた地点では、工事の配慮が必要であるとの記載があったと記憶している。この騒音予測結果を踏まえ、工事中に十分な配慮をしていきたい。
【委員】過去の営巣地がかなり近い地点でところであることを考えると、営巣行動を見た上で工事を自粛するなり、影響が出る前に何か決定をするほうが、必要なのではないか。
【事業者】繁殖期に入った段階からモニタリングを実施し、事業予定区域に近傍で営巣が確認されるような場合には、それを踏まえた工事措置を執るためのモニタリングを実施するということです。
【委員】そうだとすれば、ここにあるように、影響があった場合はという表現は改めていただかないと。
【事業者】修正したい。
【委員】準備書196頁の建設機械騒音の予測結果は、中心付近で85dBとあるが、いわゆる最大値でなく、平均的な値と思うが。
【事業者】この図の値は、建設機械ごとに騒音のパワーレベルを基に算定している。
【委員】だとすれば、もっと大きな音が出るのでは。相当遠くの地域まで最大値のピーク音が届くいう可能性が否定できない。その点が猛禽類に与える影響は精査した方が良いと思う。
もう一点、(非公開資料の)飛翔図を見てると、最近、(オオタカが)事業予定区域を避けているようだ。何か原因があるのか。
【事業者】事業予定区域内に入り込むオフロードバイクや、沈砂池でジェットスキーする人がいたりして、若干そういうことが影響として考えられる。意図的なものではない。
【委員】そうだとすれば、必要に応じ調査する等して、事業者としての解釈、考え方の整理をされておいたほうがいいと思う。その上で、営巣地に関しての配慮について評価書に記載されてはどうか。
【委員】(非公開資料の)既往調査について教えていただきたい。
【事業者】平成13年、14年の調査結果です。以前、この事業予定区域を含む、もう少し南側のエリアも含めたリゾート開発計画があり、環境アセスメントの実施計画書まで手続きを進めた経緯がある。計画は途中で中断しており、準備書まで至っていなかったが、準備書を作成のため現地調査は進めており、その結果を既往調査としてまとめている。
【委員】その時点でオフロードバイクやジェットスキーの利用はあったか。
【事業者】調査結果によると、その当時からある程度使われていたという記録がある。
【委員】この地域は過去から調査されており、そのデータ等も一定整理し、それを踏まえて、評価書に挙げるなり、整理するなりしてはどうか。
また、水質については自動車からの油の流出等の問題について、対策としてトラップを設ける等、明確なもの出していただいたほうがいいのではないか。万一、事故時対応策等も検討しておいた方がよい。
【委員】事業予定区域東側の池の上に橋がある。橋上の道路側溝から絶対に池の中に流出しないよう設計されているのか。
【事業者】架橋工事については竜王町が施工する。ご意見は十分竜王町にお伝えする。
【委員】八重谷沈砂池でジェットスキー利用しているとのことだが、この池の管理や利用に関する許可は誰がしているのか。
【事業者】この八重谷沈砂池については、薬師区長が水面の利用等について管理されている。河川にかかる構造物については竜王町の管理である。本件について、事業者として何とも申し上げられない。
【委員】騒音の他、建設機械が地面を叩く時などの振動がどの程度の範囲まで届いて、営巣に影響を与えるかどうか、距離的な検討がなされていないのでは。ご教示いただきたい。
【委員】水銀灯などの夜間照明も(営巣に)大きな影響がある。評価したほうがよいと考える。騒音と振動と光に関して、営巣地における影響として調査地点に入ってないので、できれば調査をして、評価していただきたい。
【事業者】(猛禽類に)騒音、振動や光が与える具体的な影響について、決まったものがないのが現状かと思う。しかし、極力影響がないように、評価書の保全措置等に記載したい。
【委員】事業者の見解資料の17頁の種子吹き付け検討案について、評価書に具体的に記載してほしい。
【事業者】極力具体的な記載ができるように評価書作成までに検討したい。
【委員】湿地群落というのは、非常に断片的なものが点在することで初めて成り立つ。この地域のようにたくさんまとまってある状態はとても少なくなっている。(全国的に見て)環境省が指定した湿地群落というのも消滅してるような状況である。先ほどの事業予定地の中の最大の群落は、可能であればできる限り残すよう配慮していただきたい。例えばそこにハチョウトンボなどがやってくると、子供が自然と触れあう場が駐車場内にある、近所にあるとなると、非常に楽しいこととなるので、そんな楽しみもあると思いながら計画に考慮していただければ、大変ありがたい。
【委員】騒音、振動で前回、委員が指摘された事項についても、事務局で確認いただきたい。
【事務局】今後、審査会意見の形成に当たって、十分配慮して掲載していきたい。
【委員】浸透能のことについて、駐車場全域について透水性舗装を施工する計画であるが、施工後、現在の浸透能がどうなるのか。最小浸透能は小さくなるのか。
【事業者】事業者の見解資料5~6頁の浸透能にある数値をベースにして、透水性舗装すると、降った雨(1のうち)、0.35が浸透してくる。これは、『雨水浸透施設技術指針[案]』に係数があり、それから計算して浸透能(0.22m/hr)をを計算している。
【委員】景観と照明の関連について、屋外広告物についての表記が特にないが、表記が必要ではないか。
【事業者】屋外広告物については、今の時点で確定していない。この地域は自然公園区域であり、規定されている、屋外広告物に関するその他の規制等に従って、広告物を提出したいと考えている。
【委員】この地域における屋外広告物に係る法令等の条件も評価書に記載した方がよい。
【事業者】評価書段階において、検討する中で対応していきたい。

お問い合わせ

滋賀県琵琶湖環境部琵琶湖保全再生課
電話番号:077-528-3458
FAX番号:077-528-4847
メールアドレス:dk00@pref.shiga.lg.jp