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RD最終処分場問題の早期解決についての要望への回答について

平成21年1月16日付けにて栗東市長から知事あてに提出された「産業廃棄物最終処分場問題の早期解決について(要望)」について、平成21年1月21日付けにて下記のとおり回答しましたのでお知らせします。

RD最終処分場問題の早期解決についてのご要望について(回答)

平素は、滋賀県の廃棄物行政に格別のご理解とご協力をたまわり、厚くお礼申し上げます。また、RD最終処分場問題の解決に向けてご尽力いただき、重ねてお礼申し上げます。
RD最終処分場問題は、周辺住民の皆さんにご心配をお掛けしているにも関わらず、問題発生から10年の長きを迎えようとしています。
県としましては、処分場からの地下水汚染など生活環境保全上の支障やそのおそれを取り除く対策工を着実に講じることにより、処分場問題の解決を図りたいと考えています。
現在県が対策工として考えております「よりよい原位置浄化策」は、処分場からの支障を確実に除去する原位置浄化策・D案に、住民の皆さんの意向を反映した、焼却炉の撤去や処分場土地の県有地化検討などの新たな4項目を加えた対策工です。
周辺自治会の皆さんからは、この対策工に数多くのご意見・ご要望をいただいている状況ではありますが、すみやかに具体的な対策を講じていくためにも、「よりよい原位置浄化策」を産廃特措法に規定する実施計画書策定の基本としていくことについて、ご同意をいただきますようお願い申し上げます。あわせて、今後の自治会との協議にご協力をお願いします。
さて、平成21年1月16日付け栗生環発6号でいただきました要望につきまして、下記のとおり回答いたします。

(参考) 栗東市からの要望内容

  1. 周辺7自治会の合意と納得を得るための行動計画を示されたい。
  2. 全量撤去案(A2)・粘土層修復案は廃掃法及び産廃特措法の適用が受けられないとする理由 並びに対策工として採用出来ない理由を明確に説明されたい。
  3. 処分場の全容解明に係る詳細設計の範囲と内容について具体的に示されたい。
  4. 有害物質の定義とその除去方法について具体的に示されたい。
  5. 汚染土壌や違法廃棄物の撤去方法について具体的に示されたい。
  6. 処分場取得の時期と範囲、及び跡地活用について明確に示されたい。
  7. 焼却炉の撤去方法及び時期について具体的に示されたい。
  8. 処分場の安定化までのプロセスとスケジュールを示されたい。
  9. 対策工事中及び産廃特措法終了後の監視体制を示されたい。
  10. 対策工実施時の周辺環境対策について具体的に示されたい。
  11. 遮水壁の安全性の確保と緊急時の対応について具体的に示されたい。
  12. 産廃特措法の延長についての県の考え方を明らかにされたい。
  13. 市民説明会の開催時期を示されたい。

1について(周辺7自治会の合意と納得を得るための行動計画)

現時点ではすべての自治会から同意をいただいているわけではありませんが、今後とも引き続き、自治会の協力を得て同意いただけるよう努力します。貴市の協力がいただけますようお願いします。
また自治会とは、双方協議の上、覚書を締結します。また、対策工や詳細設計に関する説明会等を開催します。
 

2について(全量撤去案・粘土層修復案が特措法対象とならない理由および対策工として採用できない理由)

廃棄物の不適正処分等により生活環境保全上の支障またはそのおそれの除去(以下「支障の除去等」という。)を行う必要があると認められるときは、県は、廃棄物処理法に基づいて、事業者等に是正を求める措置命令を発出し、是正措置が講じられる見込みがない場合は、事業者等が行う是正措置の全部または一部を代執行事業として行い、あわせて、産廃特措法に基づく財政支援が受けられます。
この県が事業者等に命じる措置命令は、支障の程度および状況に応じその支障を除去し、または、発生を防止するために必要であり、かつ経済的にも技術的にも最も合理的な手段を選択して措置を講じるよう命じなくてはならないとされています。
全量撤去案や粘土層修復案の手法についても産廃特措法に基づく支障の除去等の方法のひとつとして認められているものですが、RD処分場の事例においては、経済的、技術的な観点から県が考えております「よりよい原位置浄化策」が最も合理的な手段と判断されます。
各対策案ごとの採用できない理由は次のとおりです。

1. 全量撤去案(A2)は、掘削ヤードにおける大型テントの設置や有害廃棄物の分別など技術的に大変難しい課題があり、加えて、工事中の悪臭や廃棄物の飛散など周辺環境に与える影響は大きく、経費的にも、原位置浄化策にくらべて多額となることは明らかです。さらに、廃棄物処理法に基づく措置命令を発する場合の妥当性を欠くなどの制度的な課題があります。
2. 粘土層修復案ですが、修復箇所をしっかり特定するためには、掘削廃棄物の仮置き場を設置して廃棄物を全量掘削する必要があることから、全量撤去案(A2)と同様に、技術的、制度的な課題や周辺環境に与える大きな課題があります。また、仮に、全量掘削しない方法を採用する場合は、特に、地下水汚染の拡散防止について対策工の成果を確認できる担保が無く、対策工施工後に地下水汚染が残った場合、これを修復することが大変難しいと判断しています。経費的には、RD最終処分場問題対策委員会のE案では、90億円の経費が試算されているところです。さらに、廃棄物処理法に基づく措置命令を発する場合の妥当性を欠くなどの制度的な課題があります。

3について(処分場全容解明に係る詳細設計の範囲と内容)

本年度予算計上している詳細設計は、県が考えております「よりよい原位置浄化策」に必要な遮水壁、水処理施設、浸透水揚水井戸および自然換気管などの施設整備に関する詳細な設計を業務委託しようとするものです。この業務委託が完了しますと、具体的な対策工事に着手することができることになります。なお、昨年度に実施した設計では、対策工の概略数量を以下のとおりとしております。

  1. 遮水壁:最大深さ40m、延長960m
  2. 揚水井戸:10本
  3. 自然換気管:25本

また、住民の皆さんは、RD社によるドラム缶を始めとする違法な埋立に起因する有害物を大変心配されています。県としましては、このようなご心配を解消していくため詳細設計において、ドラム缶等の有害物の調査を実施します。
この有害物調査は、処分場全体の高密度電気探査や、未調査区域を中心とした10本程度のケーシング掘削調査を考えております。有害物調査も含め、詳細設計では、住民の皆さんのご意見をしっかりと調査に反映していくよう十分に配意して実施します。

4について(有害物質の定義と除去方法)

有害物の定義は、産廃特措法の基本方針に有害産業廃棄物として規定されております。
有害産業廃棄物の定義ですが、特別管理産業廃棄物に該当する廃油、廃酸・廃アルカリ、廃PCB等、感染性産業廃棄物、廃石綿、石綿等、および特別管理産業廃棄物に相当するヒ素、水銀、ダイオキシン類などの24項目の有害物質が判定基準を超えて、溶出または含有する汚泥、ばいじん等が該当します。このような廃棄物がかたまって見つかった場合は、除去します。
処分場内の有害物除去は、平成17年度の西市道側平坦部における掘削調査に引き続き、昨年2月に実施しました掘削調査により、あわせて240本を超えるドラム缶の除去を行いました。この違法な埋立は、本来は焼却炉で処分すべき廃油・廃酸や汚泥などを違法に埋立処分していたことが元従業員の証言などで明らかになっています。
このような有害物の除去対策としまして次のような3点の対策を考えており、1点目は、処分場を粘性土で覆土し、雨水を浸透させて汚染浸透水や地下水を水処理施設で処理し、有害物を除去する方法です。2点目は、詳細設計での高密度電気探査や、ケーシング掘削調査等を行い、かたまって存在する有害物が確認できた場合は、その範囲を特定した上で撤去を基本として対処することです。
さらに、対策工事の完了後は、水処理施設を稼働させるため、設置した処分場内の複数の揚水井戸を利用して水質の改善状況を分析・比較検討することとしておりますが、併せて有害物の存在を調査し、必要に応じてこれらの効果的な除去を図ります。分析・比較検討は、住民の皆さんにも協力いただき監視委員会を設置し、この委員会で検討していただくことが最も適切と判断しています。

5について(汚染土壌や違法廃棄物の撤去方法)

これまでの掘削調査によって確認され、処分場内に一時保管されているドラム缶や木くずについては撤去します。しかしながら、内容物に低濃度PCBが含まれているドラム缶につきましては、現時点においては適正な処分方法がないことから、当面処分場内で適正保管します。
なお、許可容量を超えた廃棄物や処分場内の鉛等による汚染土壌への対策については、「よりよい原位置浄化策」が処分場全体の生活環境保全上の支障またはそのおそれへの対応であることから、4の有害物の除去対策に該当する場合を除き、制度的な面から撤去は大変困難であると考えています。

6について(処分場土地の取得時期と範囲および跡地活用)

処分場土地の県有地化については、関係者や関係機関の協力を得て課題の解決を図り、対策工事の完了後において、速やかに県有地化を図ります。
跡地活用については、公益性があり、地域住民の皆さんに歓迎される活用を貴市と十分に協議します。

7について(焼却炉の撤去方法と時期)

焼却炉撤去工事については、支障除去等事業実施計画書の環境省同意が得られ次第、速やかに入札手続きを行い、遅滞なく着手します。そのための経費を平成21年度予算で計上します。
また、焼却炉撤去は、まず焼却炉を洗浄したうえで解体撤去する考えですが、撤去工事によってダイオキシン類等が外部に飛散流出することがないよう、しっかりと養生を行い、モニタリング等によって監視します。

8について(処分場安定化までのプロセスとスケジュール)

処分場を安定化し、処分場土地の再利用を行っていくためには、廃棄物処理法に定める廃止基準をクリアーする必要があります。この廃止基準では、大きくは13項目の基準が定められており、RD処分場においては、特に、地下水質の基準、浸透水の水質要件、処分場の地中温度要件およびガスの発生要件などを基準に適合させていく必要があります。
このため、廃棄物層に雨水を浸透させ浸透水や地下水を水処理施設で浄化していくことや、自然換気管を設置し、空気を流入させることにより有機物の分解を進め、嫌気分解によるガスの発生を防止していくことが必要となります。また、有害物を直接取り除き地下水等の汚染源を取り除くことも、処分場の早期安定化に繋がるものと考えています。
このような対策を対策工実施時やそれ以後のモニタリング監視時に監視委員会のご意見をもとに適切に講じることにより、処分場の安定化を図ります。
安定化に必要な期間は、燃え殻等が埋設されている管理型処分場の場合で平均18年であり、最大でも35年という調査結果(「最終処分場維持管理積立金に係る維持管理費用算定ガイドライン」による。)がありますが、1日も早く安定化が図れるよう努めます。

9について(対策工事中および特措法終了後の監視体制)

対策工事の実施期間中は、主として工事施工業者が工事施工状況等の監視を行うことになります。対策工事完了後は、県が主となってモニタリング等の監視を行います。
対策工事中および対策工事後の監視方法や監視、監視結果の評価については、来年度に設置を予定しております監視委員会において検討いただき、その検討結果を対策に反映します。
なお、監視委員会事務局業務はNPOに委託する予定ですが、これは、NPOが行うことによって、客観的な運営が期待でき、より住民のニーズにあった対策工とすることができると考えるためです。また、監視委員会委員の構成については、貴市や周辺自治会および委託するNPOの意見などを聞いて十分に議論し、決定していきます。

10について(対策工実施時の環境対策)

対策工事の実施中に周辺環境に影響が出るおそれがある事項としては、工事用重機や工事用車両による騒音や振動、廃棄物掘削時の廃棄物の飛散や流出および粉じんの飛散、臭気の拡散、ソイルセメント遮水壁施工による地下水の流れの変化などが想定されます。

このような周辺への影響に対する具体的な対策については、今後実施する詳細設計や対策工事施工計画のなかで検討し、また、工事施工前に行う地元説明会でのご意見に十分配意し、実施します。現時点では、次の対策を基本として検討する考えであります。

  1. 騒音や振動については、低騒音型機械を導入することにより対応するとともに、工事用車両の走行による周辺への影響を低減するため、関係者等の協力を得て、進入路を現道以外に別途確保したいと考えています。
  2. 廃棄物の飛散や流出については、養生シートの設置や濁水処理設備を設置します。
  3. 粉じんや臭気については、風向を考慮した防音壁や防じん壁の設置等を行います。
  4. 地下水の流れの変化については、その影響が軽減されるよう施工計画を策定するとともに、地下水モニタリングにより監視します。
  5. 周辺の環境測定(騒音、振動、粉じん、臭気等)を実施し、その結果をホームページ等で公開するとともに、監視委員会で検討評価いただきます。
  6. 周辺環境に配意した作業が確実に行われるよう、現場対応マニュアルを作成し、当該マニュアルを現場作業員に徹底させます。

11について(遮水壁の安全性確保と緊急時の対応)

ソイルセメント遮水壁は、地下水汚染の拡散を防ぐために設置するもので、このため処分場の全周に設置する必要があると考えています。遮水壁の耐震性、耐久性および遮水性については次のとおりです。

  1. 耐震性については、遮水壁は土中の構造物であり、壁の両側から土圧と水圧によって押さえられており、地上構造物に比べて地震時には破壊されにくいこと、また、遮水壁の材料等、配合を考慮することにより、地盤の動きに合わせて動くことによって損傷を受けにくくすることが可能と考えています。
  2. 耐久性については、ソイルセメントは30年以上の実績があり、また、調査によりソイルセメントの強度が築造後27年間経過してもなお上昇することが確認されており、このことから、通常のコンクリート構造物と同程度の50年程度の耐久性があると評価されています。
  3. 遮水性ですが、期間の経過とともに、ひび割れ等が生じるリスクは高くなりますが、処分場内の水位を周辺よりも下げ、浸透水等の流向を周辺から処分場内にすることによって、有害物質の流出を防止できるものと考えています。 したがって、遮水壁が破損した場合でも、有害物質が流出することはないものと考えております。また、モニタリング等により破損が疑われる状況が確認されれば、ただちに高密度電気探査や地下水追跡調査、ボーリング調査等によって破損箇所を特定したうえで、地盤改良等により破損箇所の修復を行います。
  4. ソイルセメント遮水壁を施工するにあたっては、詳細設計において、現地の土を試験し適合する材料の配合設計を行い、確実な施工管理を行うことによって安全性を十分に確保します。

12について(産廃特措法の延長についての考え方)

RD処分場問題は平成11年からの大変長期間におよぶ深刻な問題であり、1日も早く対策工を着実に実施することが県の使命と考えており、産廃特措法の期限内に事業が終了できるよう、現行法の期限に合わせて事業スケジュールを組むことが県の責任と考えています。
なお、昨年11月に国に対して期限延長の要望を行いました。この要望は、住民の皆さんとの話し合いに要する期間を確保することや、対策工実施に当たり不測の事態による遅延の心配がありますことから、延長の要望を行ったものです。今後、仮に、産廃特措法が延長されたとしても、現在県が考えております支障除去等の事業内容が変更されるものでないと理解しています。

13について(市民説明会の開催時期)

県の「よりよい原位置浄化策」に対する地元自治会の同意状況は大変厳しいものと受け止めております。しかしながら、地下水汚染などの生活環境保全上の支障が継続している状況にあっては、「よりよい原位置浄化策」を確実に実施したいと考えております。
県としてどのように対応するかの最終的な判断を行ったうえで、貴市とも協議の上、地元住民の皆さんに最終的な判断に係る説明会を開催します。

(参考)栗東市長から知事への要望(平成21年1月16日付け)

産業廃棄物最終処分場問題の早期解決について(要望)

新春の候、あなたにおかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
日頃は本市に対しまして格別のご支援を賜り厚くお礼申し上げます。
さて、標記処分場問題につきましては問題発生以来9年が経過し、今日までの調査により地下水への汚染や拡散等が心配されていることから、早急にその対応が必要であると考えております。
処分場の対策にあたっては、滋賀県の責任において判断されるものであり、周辺住民の合意と納得をすべての大原則とする対策工実施の基本方針に基づき、市民の安全・安心が図れる対策を一日も早く実施願いたい。
つきましては、下記の内容について文書により早急にご回答頂きますようお願い申し上げます。


  1. 周辺7自治会の合意と納得を得るための行動計画を示されたい。
  2. 全量撤去案(A2)・粘土層修復案は廃掃法及び産廃特措法の適用が受けられないとする理由並びに対策工として採用出来ない理由を明確に説明されたい。
  3. 処分場の全容解明に係る詳細設計の範囲と内容について具体的に示されたい。
  4. 有害物質の定義とその除去方法について具体的に示されたい。
  5. 汚染土壌や違法廃棄物の撤去方法について具体的に示されたい。
  6. 処分場取得の時期と範囲、及び跡地活用について明確に示されたい。
  7. 焼却炉の撤去方法及び時期について具体的に示されたい。
  8. 処分場の安定化までのプロセスとスケジュールを示されたい。
  9. 対策工事中及び産廃特措法終了後の監視体制を示されたい。
  10. 対策工実施時の周辺環境対策について具体的に示されたい。
  11. 遮水壁の安全性の確保と緊急時の対応について具体的に示されたい。
  12. 産廃特措法の延長についての県の考え方を明らかにされたい。
  13. 市民説明会の開催時期を示されたい。

お問い合わせ

滋賀県琵琶湖環境部最終処分場特別対策室 
電話番号:077-528-3670
FAX番号:077-528-4849
メールアドレス:df0001@pref.shiga.lg.jp
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