琵琶湖における新たな水質管理のあり方懇話会

かつての琵琶湖では、富栄養化による赤潮の発生など水質汚濁が深刻な問題であり、県では下水道の整備や工場排水の規制等、水質改善のための対策を進めてきました。その結果、琵琶湖へ流入する汚濁は大きく減少し湖水中の窒素、りん濃度は改善され、赤潮の発生日数は大きく減少するなどの成果を得ました。
その一方、有機物の指標であるCOD（化学的酸素要求量）については、対策により陸域からの流入量が減少しているにも関わらず、湖内の濃度が改善されないことから調査研究を進めてきた結果、CODの指標性の問題や陸域での人々の暮らしの変化や湖内の水環境の変化等により、有機物自体が質的に変化している可能性があること等が明らかとなってきました。加えて、現在の琵琶湖では、多くの水質項目が改善されてきているにも関わらず、在来魚介類の減少やプランクトン種の変化等、生態系の変化が顕著に現れています。
これらの状況を踏まえ、「琵琶湖における新たな水質管理のあり方懇話会」を設置し、CODに代わる新たな有機物評価指標の導入を含め、従来の生態系保全の枠組みを超えた生態系保全に向けた今後の水質管理のあり方について意見交換をおこなっています。

開催概要
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