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自主防災活動手引き集(久保敏彦さん)

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地域防災アドバイザー

久保敏彦さん

アドバイザープロフィール

  • 所属団体・役職等:大津市平野学区自主防災会情報部部長(平野学区防災士会顧問)/日本防災士会滋賀県支部副支部長/県コンビニセーフティステーションネットワーク理事長 /関西広域連合協議会委員
  • 所属団体概要:平野学区内の人口は1万8千人あまりで、市内で最も多い。57の地区自治会がある。ほとんどは湖岸沿いの埋立地および平野、台地、段丘という地形地質環境にある。
  • 活動実績(活動歴):防火管理者としての資格を住まいするマンションで活かしたことを契機として、現在は自主防災会会長として精力的に活動。また、コンビニエンスストア経営の立場から、行政との生活物資の供給や帰宅困難者支援にも協力を惜しまない。

「自主防災」ここがポイント!

  • 他人事から我が事へ
  • 防災は構えて備えない(日常の中で自然と備えができるように)
  • 出来る人が出来ることを出来る分だけやる
  • ご近所さんとの日頃のつながりを持つこと

Q.防災活動に携わるようになったきっかけを教えてください。

  • 本業はコンビニエンスストア経営ですが、平成17年1月に大津市との間で災害時における生活物資供給協定を締結したのを機に防災活動に関わるようになり、以後、大津市が主催する防災訓練での物資供給訓練に参加しています。コンビニを街のインフラとして活用するにはどう位置付けるか、何が求められているのかを明確にすべく、自分の知識を深めるため、2013年には防災士の資格も取得し、防犯・青少年健全育成のみならず防災の視点でコンビニの役割を模索しています。

Q.日頃の防災活動を通じて特に感じていることは何ですか?

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  • 従前よりコンビニの自主活動として帰宅困難者支援について協力していますが、平成25年の台風18号の際には、そのメールシステムを活用し、道路情報を発信するなどしました。
  • 平成26年の台風通過後の土砂災害発生時には、大津市木戸、小松、葛川に避難指示が出され、コンビニ協会に対し協定に基づく避難所への物資供給の要請がありました。訓練を通じて物資供給のあり方を知っていたことは非常に大きく、概ね訓練どおりの手順で行えました。
  • これらのことを通じて、防災士の資格取得により、知識と求められている行動の意義について事前に理解することができており、また、自分でも以前にも増して、積極的に情報を得ようとする行動につながったことで、違いを感じています。
  • マンションにおける防災活動のネックとなっていたことは、自治会加入率の低下を招いていたことです。そこで、マンション管理規約に自治会への原則全戸加入をうたい、会費についても管理組合が徴収できるように変更していただき、現状は99%加入となり、活動の活性化につながったと思っています。
  • また、自主的な防災活動を行うマンションの自主防災会とは別に、マンションの住民すべてが防災に関われる防火防災委員会のしくみを作ったことに意義があると考えています。

Q.防災活動を通じて、どのような点にやりがいや達成感を感じますか?

  • 災害に備えることについての意識を持っていただける方が増えてきたと感じています。
  • 地区防災計画の策定にあたっては、難しく考えることなく防災に取り組めるのだということをおっしゃっていただける方が増えていると実感しています。すべてを完璧にカバーするのではなく、自分たちの課題と考えることを徐々に解決していくようなスタンスで臨むことからスタートする、出来ることから出来る範囲でスタートすることでいいんだという理解が浸透してきていることがうれしく思っています。
  • 防災に取り組む方に向けては、特に、要配慮者の部分が入ってきたことからも、防災計画はPDCAサイクルで見直しを図る必要があることを唱えると反応がいいことがあります。

Q.防災活動を住民に浸透させるための工夫として何が必要と考えますか?

  • 普段から指導的な立場にある人は、いざという時には身近なところの支援よりも全体運営に携わることが考えられ、あてにできない場合があります。ですから、自分たちで生命と財産を守れるようにしてもらえるよう日頃からの意識づけが重要となります。
  • 自分で何が出来るのかと難しく考えるのではなく、自分の出来ることをそれぞれが出し合ってもらうのが自主防災会の理想形であろうと考えます。(無理をする必要は全くないです。)
  • マンション自主防災会では、従前は年1回の防火訓練のみだったところ、避難と給食訓練や資機材点検を春のお花見に合わせてやったり(実質は宴会となっています(笑))、防災を意識させないで既存の行事に組み込むようにしています。また、給食訓練にはアルファ化米の試食をしたりといったことをすると興味を持ってもらえます。
  • 防災のために特別な準備を求めるのではなく、普段から使っている身近なものを工夫することで、防災に使えることの気づきのきっかけ作りとなることを重視しています。
  • マンションの子ども達を対象にクリスマス会を行うに際して、抽選会をするために集会所に集まってもらったが、これらの行動は安否確認や避難行動が取れるかの確認になります。防災を前面に出さないで、こうしたことを日常に組み込み、自然とやっていくことが防災につながっているという形が大切と考えています。

Q.そうした活動を衰退させないために必要なことは何でしょう?

  • 活動を特別なものとしないで、今やっている定例行事に防災活動や訓練を忍ばせることができれば問題なく回っていくと思います。
  • 自主防災組織の形として、自治会組織単体で取り組むことが果たしていいのかと考えることがあります。特に団地等や平場(戸建て)の自治会が既にある場合は、同じ区割りで自主防災組織を作るよりも、むしろ高齢化が進み、構成する世帯数が少ない状況にある場合などは、防災に関しては隣接する複数の自治会で防災組織を作り、活動するといった工夫が必要であり、そうすることで時代に即した活動となったり、お互いの負担の軽減につながるように思います。
お問い合わせ
滋賀県知事公室防災危機管理局地震・危機管理室
電話番号:077-528-3432
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