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自主防災活動手引き集(笠原恒夫さん)

地域防災アドバイザー
笠原恒夫さん

アドバイザープロフィール

  • 所属団体・役職等:彦根市防災講習会講師/元彦根市消防本部消防長
  • 活動実績(活動歴):消防職員退職後、彦根市が各地域で開催する防災講習会の講師を、専属的に務める。平成25年度からは彦根市防災会議委員、彦根市国民保護協議会委員も務めている。また、防災士として日本防災士会に所属し、地域の防災士と共同して活動している。さらに、平成31年度からは一般財団法人日本防火・防災協会の認定講師として、消防法に基づく防火防災管理講習の講義も行っている。

「自主防災」ここがポイント!

  • 会長の補佐役として、防災士の活用を検討する
  • 自治会の負担を減らすため、防災と他の行事を組み合わせる
  • 福祉や人権など地域活動の活性化が防災・減災につながる
  • これからは「地域防災」を考え、実践していく時代

Q.どういう経緯から、彦根市防災講習会の講師をなさるようになったのでしょうか?

  • 彦根市で、長年消防の仕事をしてきましたが、この間、市長部局へ二度出向し、地域防災計画の見直しや新型インフルエンザ行動計画の作成など、防災の仕事も担当しました。「退職後は今までやってきた消防や防災の経験を活かせたら」と考えていたところ、「防災講習会の講師をしてみないか」とのお話が市からありましたので、喜んで引受けました。
  • 講師の仕事は、人を相手にしてのことであり、反応がすぐに返ってきますので、そこに非常にやりがいを感じています。

Q.彦根市防災講習会は、どんな方を対象に講師をなさっていますか?

  • 講師として出向くのは、彦根市内の自治会や自主防災組織が中心です。彦根市内であれば、防災上の地域特性はおおよそ理解しています。これ以外にも、老人会や事業所、PTA、高校、人権関係団体、社会福祉法人、青少年関係団体などから講師を依頼されています。講師を始めて7年になりますが、防災講習会の出講回数は550回を超えました。「よかったのでもう一度来年も頼む」と依頼されたりすることも、結構あります。
  • 彦根市としての仕事以外にも、個人的なつながりで、大津市、米原市、近江八幡市へ出講したことがあります。 もちろん、滋賀県地域防災アドバイザー制度に基づく依頼は対応しています。

Q.講習会はどういう内容でしょうか?

  • 講習会は、できるだけ依頼者様の要望に応じて、必要な内容を組み合わせて実施していますので、内容は様々ですが、過去の災害を踏まえ、これから起こりうる災害とその対策についてのお話のほか、自治会向けには彦根市の自主防災組織結成マニュアルをもとに、自主防災組織について説明しています。自主防災組織はなぜ必要か、どういう組織にすればよいか、何をすればよいか、資機材は何を用意すればよいかといった内容です。もちろん、住民が対象であれば、家庭における防災対策の話になります。
  • 単なる講義ではなく演習を希望される場合、災害図上訓練(DIG)、クロスロードゲーム、避難所運営ゲーム(HUG)、さらに自主防災組織災害対応訓練(イメージTEN)などの防災演習を行います。
  • 住民の皆さんの防災意識が向上し、自分の地域のことを知りたいというニーズが高まってきており、地域に特化した講義を依頼されることが多くなってきました。この場合、できる限り地域に関連する情報をデータ化して講習内容に盛り込むよう努めております。
  • 防災は、人権、福祉と密接な関係があり、個人情報や男女共同参画などにも配慮しなしければなりません。「防災と人権」の講義やワークショップを行うこともあります。
  • 防災演習の一環として、ダンボールトイレづくりや新聞紙を使って防災グッズ(スリッパ、ボックスなど)づくりで、楽しみながら防災を学ぶ取り組みも行っています。

Q.自主防災組織で取り組むとよい活動には、どういうものがありますか?

  • 自主的な避難訓練や、地域防災マップ作りは、地域における防災力を高める実践的な活動の一つになりますのでお勧めです。避難訓練は、避難行動要支援者の支援訓練を兼ねた訓練ができるとよいでしょう。単に避難するだけではなく非常持ち出しも行う必要があります。また、地域防災マップづくりのお手伝いもさせていただきます。
  • また、私は日本防災士会滋賀県支部湖東ブロックに所属していますが、防災士の資格を取得するのもよろしいかと思います。地域の中には、防災士の資格をもっていらっしゃる方も結構いるようですし、自治会長や防災会長の補佐役に防災士をつけてはどうでしょうか。

Q.自主防災活動を継続するにはどうすればよいでしょうか?

  • 一般的にいって、現在の自治会は、やるべき仕事が多く、行事が多くなりすぎているきらいがあると言えます。そういう中で、さらに自主防災活動に取り組むというのは難しい、という自治会もあるかと思います。そういう場合は、みんなが参加する既存の行事と、防災活動を組み合わせて実施してはどうでしょうか。例えば、文化祭に併せて炊き出し訓練を実施して、参加者に食事をふるまったり、運動会でバケツリレーを行ったりという組合せなどが考えられます。
  • 地域における防災以外の活動、例えば福祉活動や人権活動も、実は防災、減災につながるのではと考えています。そういった活動を通じて、地域の人々がコミュニケーションをとり、つながり合うことで、災害時に助け合おうという機運が生まれます。
  • 彦根市内でも、自主防災活動の地域差はあります。それは、主導する人の違いによるところのほか、従来の集落と新興住宅地では、前提となる住環境に差があるからです。自主防災活動の前提として隣近所のことを知っておく必要がありますが、昔からある集落には、個人情報を共有し、隣近所の電話番号をみんな持っているところがある一方、新興住宅地では、隣の家に干渉してはいけないというところもあります。このようなことから、自主防災組織独自の取り組みとして、災害時の連絡体制、災害時避難行動要援護者等の支援方法などを具体的に定めていくことが必要です。できることから少しずつ取り組んでいきましょう。
お問い合わせ
滋賀県知事公室防災危機管理局地震・危機管理室
電話番号:077-528-3432
FAX番号:077-528-6037
メールアドレス:as0002@pref.shiga.lg.jp