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ここでは一次性頭痛の中の緊張型頭痛について説明します。
緊張型頭痛は従来、首や背中の筋肉の緊張と精神的な緊張の両面からの緊張により頭痛が起こるものとされてきました。現在でもおおまかな考え方は変わっていませんが、具体的に何が原因かを特定することが難しいことも少なくありません。パソコンやテレビゲームの普及に伴い若年者に増加しているといわれています。
緊張型頭痛の症状は、両側性でボーっとした痛み(頭重感とも表現されます)と表現される非拍動性の痛みが多く、基本的には両側性に認められます。持続時間は30分程度から1週間くらいまでと幅広く、痛みの程度は、学校には何とか行ける程度で日常生活ができなくなることは少ないです。あまり、病院を受診する程度ではないと判断されるのがこのタイプの頭痛ですが、よく聞くと本人は困っていることが多いです。
分類・診断のページにも記載しましたが、まず特に慎重に二次性頭痛の除外を行います。なぜなら、緊張型頭痛は片頭痛に比べて二次性頭痛の症状に似ていることが多いからです。
身体的、心理的ストレスがきっかけになっていることが多く、まずは生活指導ときっかけ探しから始めます。規則正しい生活に加えて、首や背中の筋肉をほぐす肩こり体操の指導などを行います。さらに緊張(筋肉と心理面)を和らげるような内服薬を使用することもあります。