1型ブドウ糖搬送体(グルコース・トランスポーター)欠損症

脳の活動エネルギー源として、もっとも重要な物質はブドウ糖です。

ブドウ糖は血管から脳内へ移行して、脳細胞の栄養源になりますが、脳を守るために、脳内の血管には血液脳関門と呼ばれるバリアーがあり、必要な物質だけが脳に移行する仕組みになっています。

I型グルコーストランスポーター(Glut1 と略します)は脳の血管内から脳へブドウ糖を運ぶ重要な役割をしています。

Glut1 の異常症では、発達の遅れ、痙攣、歩行のふらつき、頭囲成長の遅れ(後天性小頭症)等が出現します。ふらつきや、痙攣は空腹時に起こりやすい傾向があり、また痙攣に伴い嘔吐が出現することも多い疾患です。

しばしば、通常のてんかんと誤診され、抗てんかん薬を処方されますが、抗てんかん薬の効果は通常不良であり、それどころか抗てんかん薬のひとつであるフェノバールは症状を悪化させることもあります。

髄液の糖が低いのが最大の特徴です。確定診断は赤血球へのブドウ糖の取り込み速度の測定で行います。

ケトン食が極めて有効で、今までてんかんの薬で止まらなかった発作がすっかり止まってしまうことも希ではありません。

我が国ではまだこの疾患はあまり知られておらず、まれな疾患ですが実際の患者数はかなりあると推測されます。当センターでは、この疾患を世界で初めて報告したコロンビア大学小児神経科と協力して、この疾患の診断および治療を行っています。

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