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更新日:2021年7月15日
画像研究部門の奥山専門研究員が学会での研究発表を行いました(食道癌における‟Bone pseudometastasis”の考察)
画像研究部門の奥山専門研究員が学会での研究発表を行いました。
- 発表日
2021年7月10日 - 学会名
第3回日本核医学会近畿支部会 - 開催地
WEB開催 - 演題
食道癌における‟Bone pseudometastasis”の考察 - 演者
奥山智緒、東達也、石津浩一、中本隆介、加川信也、草野邦典、伊藤未希、佐賀恒夫、山内浩 - 要旨
FDG-PETで骨転移が疑われた部位が限局性の機能性骨髄と判明することがあり、同様の所見が日本人の食道癌男性症例で多く報告されている。機能性骨髄と判明したFDG高集積や、骨転移を疑うも無治療のまま増悪せず1年以上変化を認めない限局性集積部位を
“bone pseudometastasis(BpsM)”
と命名し関連する因子を検討した。
まず未治療の食道癌83例のFDG-PETを後方視的に確認し7例(8.4%)にBpsMが認められた。各症例のBpsMは上位脊椎に多くみられ、他の脊椎や下位脊椎の集積は共通して著しく低下していた。
次に、食道癌90例と他の悪性腫瘍118例の治療前のPETにて胸椎と腰椎の集積を比較したところ、胸椎に比べて腰椎が低集積を呈する症例の割合は食道癌では50%、他の悪性腫瘍では20%と食道癌に多くみられた。腰椎集積が低下している症例では椎体の内部の集積が不均一なものが有意に多く見られ、BpsMは不均一な脂肪髄へのconversionにより生じる所見と推察された。
さらに、腰椎集積低下の原因として食道癌のリスク因子として知られる飲酒習慣やALDH2欠損を示すFlushing反応と脊椎集積のパターンとの関係について検討するために、悪性腫瘍の治療前の男性症例の中で、問診にて飲酒習慣と、Flushing反応を調査し、毎日飲酒する(Ev:139)症例と、飲酒習慣のない(Non:53)症例の脊椎集積パターンを調べた。
Flusing反応(陽性(+)/陰性(-)例)は、Ev群で51/88、Non群で44/9例であった。腰椎集積低下症例は、Ev群でNon群よりも有意に多く、(+)群と(-)群における有意差は見られなかったが、飲酒習慣とFlushing反応を合わせた分類ではEv(+)群、突出して腰椎集積低下例が多くみられた。Flushing反応陽性者の常習飲酒はBpsMとの関連がある腰椎集積を低下させる一要因と考える。