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最新の文献から【臨床的研究】

C-22-5-1ピーナッツアレルギーの生後早期予測因子とリスク因子、また以後の喘息との関連:一般集団出生コホート調査⇒Kotsapas C et al. Early-life predictors and risk factors of peanut allergy, and its association with asthma in later-life: Population-based birth cohort study. Clin Exp Allergy 2022; 52: 646-657. ★★

959名の出生コホートを対象にピーナッツアレルギーの関連因子や予測因子を検討。ピーナッツアレルギーは早期発症継続性の湿疹や喘鳴と関連していた。湿疹のない小児においては、フィラグリン遺伝子変異はピーナッツアレルギーと強く関連していた。ピーナッツアレルギー小児は喘息を発症するリスクが高かった。しかしながら喘息のある小児においては、ピーナッツアレルギーは喘息重症度とは関連していなかった。

 

C-22-5-2 個別参加者データ(IPD)メタ分析と集合データメタ分析:湿疹と食物アレルギーの予防に関するケーススタディ⇒IPDメタ分析に軍配Van Vogt E et al. Individual participant data meta-analysis versus aggregate data meta-analysis: a case study in eczema and food allergy prevention. Clin Exp Allergy 2022; 52: 628-645. ★

スキンケアによるアトピー性皮膚炎や食物アレルギーの予防についてのメタ分析でIPDメタ分析と集合データメタ分析の2つの手法を比較。結論に大きな違いはなかったがエビデンスの確からしさやより細かい分析が可能である点において前者のほうが優れていた。

C-22-4-1 IgE依存性牛乳アレルギーまたはその疑いの日本人患者において経口負荷試験は完全除去を回避するために有用か?⇒まず少量から始めようMaeda M et al. Is oral food challenge test useful for avoiding complete elimination of cow’s milk in Japanese patients with or suspected of having IgE-depedent cow’s milk allergy? Allergol Int 2022; 71: 214-220.

タイトルのようなクリニカルクエスチョンへの回答を得るために、関連する40の文献をレビュー。経口負荷試験は66%の牛乳アレルギー患者で完全除去回避に有用であった。しかし、50.5%で副反応が起こっていたため、施行には充分な注意が必要。

 

C-22-4-2 一般集団のコホートにおける小児から成人へ向けての喘鳴の臨床経過⇒4つのパターンを同定Weber P et al. Wheezing trajectories from childhood to adulthood in a population-based cohort. Allergol Int 2022; 71: 200-206.

ブラジルの出生コホートを対象に22歳まで追跡して喘鳴の経過(trajectory)を分析。4つのパターン(なし/稀、一過性早期型、遅発型、継続型)が同定された。特に継続型では呼吸機能が低下し、喘息やアレルギーのリスクが高かった。

 

C-22-4-3 小児から成人へ向けての喘息やアレルギー症状の経過⇒思春期にも注目をForster F et al. Trajectories of asthma and allergy symptoms from childhood to adulthood. Allergy 2022; 77: 1192-1203.

ドイツにおける小児コホート2267名を30歳台まで追跡して喘息や他のアレルギー症状の経過をLatent class analysis(LCA)で解析。無症状以外に5つの経過パターンを同定。喘鳴に関連したパターンでは思春期に頻度が増加し、環境要因(喫煙など)と関連していた。

 

C-22-4-4 経口負荷試験では、60分間隔の負荷のほうが30分または40分間隔の負荷より安全である⇒時間をかけて観察をKitamura K et al. A 60-minute interval is safer than a 30- or 40- minute interval in oral food challenge. Allergol Int 2022; 71: 230-235.

少量の鶏卵、牛乳、小麦負荷試験について、異なる増量負荷間隔(30分、40分または60分間隔)による安全性の違いを後方視的に検討。偏りを防ぐために、各群で事前のリスク評価は合わせた。60分間隔負荷では総合的な症状スコア、抗原負荷量、重症反応の頻度、などがいずれも低かった。

 

C-22-4-5 重篤な牛乳アレルギー小児における乳加工品経口免疫療法の有効性と安全性➡まず加工品から始めよDantzer J et al. Efficacy and safety of baked milk oral immunotherapy in children with severe milk allergy: A randomized, double-blind, placebo-controlled phase 2 trial. J Allergy Clin Immunol 2022; 149: 1383-91. ★★★

乳加工品で症状が誘発される牛乳アレルギー小児15名を対象に、乳加工品を用いた経口免疫療法(BMOIT)を施行してプラセボ15名と比較。1年後、BMOIT群では73%、プラセボ群では0%が4044mgの加工乳蛋白量を摂取可能となった。誘発症状はあったが多くは軽微なもので、QOLも改善した。

 

C-22-4-6 プエルトリコの若者の前方視的調査における食事、喘息、そして重症喘息増悪➡食事の質が喘息と関連Reyes-Angel J et al. Diet, asthma, and severe asathma exacerbations in a prospective study of Puerto Rican youth. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10: 1013-9. ★★

プエルトリコで406名の小児を対象に5年間の前方視的調査を行ない、食事の質とその間の喘息発症や喘息悪化との関連を検討。質の悪い食事と、喘息発症や悪化が関連していた。

 

C-22-4-7 小児ピーナッツアレルギーにおいて即時型アレルギー歴があると予測精度が変化する➡誘発歴の有無で予測が変わるFusayasu N et al. History of immediate reactions changes the predictive accuracy for pediatric peanut allergy. Allergol Int 2022; 71: 248-250.

ピーナッツ3gの経口負荷試験を行った患者につき過去の誘発歴の有無で層別化して結果を解析。誘発歴ありで特異IgE高値なら負荷試験せず除去、逆に誘発歴なく特異IgE低値なら負荷試験せず自宅摂取開始が可能と思われた。

 

C-22-4-8 アレルゲン特異的T細胞と食物アレルギーの臨床的特徴:CoFAR免疫療法コホートから学ぶこと➡タイプ2T細胞が鍵を握るBerin MC et al. Allergen-specific T cells and clinical features of food allergy: lessons from CoFAR immunotherapy cohorts. J Allergy Clin Immunol 2022; 149: 1373-82. ★★★

84名のピーナッツアレルギー患者、142名の鶏卵アレルギー患者を対象に、末梢血から抗原特異的T細胞の解析を行ない、二重盲検法による経口負荷試験やその後の免疫療法の経過に伴う変化を追跡。開始時における抗原特異的タイプ2T細胞が負荷試験の結果やその後の経過予測に有用であった。

C-22-4-9食物アレルギーに対する経口免疫療法において自宅でエピネフリン投与を要する反応を起こす誘因➡自宅で注意すべきことNachshon L et al. Triggers for home epinephrine-treated reactions during oral immunotherapy for food allergy. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10:1070-6. ★

2010年~2018年に実施された1270例の経口免疫療法について自宅で増量中にエピネフリン投与が必要となる重度の誘発症状について分析。200例(15.7%)で起こり、運動、感染、疲労などが誘因となっていた。また、花粉の季節や休暇の時期に多かった。

 

C-22-4-10 日本において近年顕著に増加している鶏卵誘発FPIES ➡早期摂取の推奨が誘因に?Akashi M et al. Recent dramatic increase in patients with food protein-induced enterocolitis syndrome (FPIES) provoked by hen’s egg in Japan. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10: 1110-1112. ★★★

日本の6医療機関で2010年から2019年にかけてFPIESと診断された症例を後方視的に文政。88例が同定され、年度別にみると2016年以降に上昇していた。とりわけ、2018年~2019年にかけて鶏卵によるFPIESが著増していた。2017年に日本小児アレルギー学会による鶏卵早期摂取の推奨が誘因の可能性も。

 

C-22-4-11 実臨床において、乳児に対するピーナッツ経口免疫療法は乳児以外の就学前小児に対するよりも安全かもしれず、有効性は同等である➡早いうちに食べさせたほうが安全か?Soller L et al. Real-world peanut OIT in infants may be safer than non-infant preschool OIT and equally effective. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10: 1113-1116.

実臨床において行われたピーナッツ経口免疫療法の成績を乳児62名、1~7歳児341名で比較。乳児のほうが安全に施行でき、その有効性は同等であった。

 

C-22-4-12 FDA承認のpalforziaを用いたピーナッツ経口免疫療法の実臨床における適用➡希望者は10%弱Patrawala S et al. Real-world adoption of FDA-approved peanut oral immunotherapy with palforzia. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10: 1120-22.

237名のピーナッツアレルギー患者保護者に対して、FDAに承認されたピーナッツ経口免疫療法治療薬のpalforziaによる治療を希望するか調査したところ、希望者は9.3%であった。希望しない理由は副反応の不安、続けられるかどうかの不安などであった。逆に希望する理由は、誤食時に対する備えであった。希望者は8~12歳の保護者で事前の調査でQOLの低い例が多かった。

 

C-22-4-13 小麦誘導性アナフィラキシー小児に対する少量固定経口免疫療法の長期成績➡少しだけ食べ続けることの意義は?Nagakura K et al. Long-term follow-up of fixed low-dose oral immunotherapy for children with wheat-induced anaphylaxis. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10: 1117-1119. ★★◎

21名のアナフィラキシー歴のある小麦アレルギー児を対象に53mgの小麦蛋白少量摂取を継続させて3年間追跡。対照児と比較して、400~660mg摂取可能となる児の割合が年ごとに上昇。また安全性にも優れ、特異IgE低下を伴っていた。

 

C-22-4-14 早期の保育施設通所、上の兄弟、重い気道感染、早期出産と引き続くアレルギー疾患との年齢依存的な関連➡アレルギーに影響する因子は年齢によって違うNagasaki T et al. Age-specific associations of early daycare, older siblings, senere airway infection, and preterm birth with subsequent atopic diseases. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13771.

47015名の出生コホートを対象に感染症に関連した様々な要因や早産、生後の急な体重増加などとアレルギー疾患との関連を前方指摘に検討。生後早期の保育施設通所、重い気道感染、早産などとアレルギー疾患との関連性には年齢特異的なパターンがあった。

 

C-22-4-15 卵黄によるFPIESの早期診断は早期耐性獲得と関連する➡早く診断された症例は早く治るOkura Y et al. Early diagnosis of egg yolk-associated FPIES relates to early tolerance acquisition. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13769.

卵黄によるFPIES21症例の後方視的解析から、早期に診断のついた例では耐性獲得も早期に起こることを報告。

C-22-3-1食物免疫療法の実践:ヨーロッパにおける国ごとの違い、FINDプロジェクト⇒ヨーロッパの免疫療法事情Rodriguez del Rio P et al. Food immunotherapy practice: Nation differences across Europe, the FIND project. Allergy 2022; 77: 920-932. ★

EAACIの主導でヨーロッパ各国の食物アレルギー免疫療法の実施状況を調査。18ヵ国102施設において実施されていたが、国当たりの施設数、施設の特徴、実施基準、プロトコールなどにばらつきが見られた。

 

C-22-3-2ピーナッツアレルギー小児における長期的な経口免疫療法の有効性、安全性、またQOLへの影響を評価するオープン法での追跡調査⇒長期的にも良好な結果Fernandez-Rivas M et al. Open-label follow-on study evaluating the efficacy, safety, and quality of life with extended daily oral immunotherapy in children with peanut allergy. Allergy 2022; 77: 991-1003. ★

ピーナッツ経口免疫療法製剤のAR101の効果を検討した報告は1年以内の短期的なものが多い。本研究では、1.5年(110名)、2年(32名)と続けたときの有効性、安全史、QOLなどを検討し、いずれも良好な結果が得られた。

 

C-22-3-3小児や十代における食物アレルギーの重荷:系統的なレビュー⇒最も必要な人に支援をGolding MA et al. The burden of food allergy on children and teens: A systematic review. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13743. ★

食物アレルギーの小児及び十代若者についての健康に関するQOLや心理的負担について量的および質的に調査した論文を、包括的にレビュー。

 

C-22-3-4小児アレルギー疾患の進展と、フィラグリン変異及び母の食事との関連⇒母の食事はフィラグリン変異よりも影響大Venter C et al. Associations between child filaggrin mutations and maternal diet with the development of allergic diseases in children. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13753. ★

妊娠中の母親が野菜やヨーグルトなどアレルギー予防につながる食事を取ることで児のアレルギー発症予防効果があると報告されている。本研究では、児のフィラグリン変異がその効果にどう影響するか検討。フィラグリン変異の有無に関わらず、母の食事によるアレルギー予防効果はあることが示された。

 

C-22-3-5アトピー性皮膚炎患者におけるダニ舌下免疫療法の有効性:ランダム化二重盲検プラセボ対照研究⇒SLITがアトピー性皮膚炎にも有効Langer SS et al. Efficacy of house dust mite sublingual immunotherapy in patients with atopic dermatitis: a randomized, double-blind, placebo-controlled trial. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10: 539-549. ★★

3歳以上のアトピー性皮膚炎患者を対象に、ランダム化二重盲検プラセボ対照研究でダニ舌下免疫療法の効果を、SCORADを指標に評価。66例の患者で実施し、アトピー性皮膚炎の追加治療として有望。

 

C-22-3-6ランダム化試験で検討したプロバイオティクス併用ピーナッツ経口免疫療法(PPOIT)がQOLに与える長期的効果⇒4年にわたって有効Galvin AD et al. Long-term benefit of probiotic peanut oral immunotherapy on quality of life in a randomized trial. J Allergy Clin Immunol Pract 2021; 9: 4493-4495. ★

筆者らは以前PPOITがQOL改善につながることを報告していたが、本研究ではさらに4年後まで追跡。長期にわたって自由にピーナッツを食べることができ、良好なQOLが維持されていた。

 

C-22-3-7最大量食物負荷試験により、ピーナッツ経口免疫療法における持続的脱感作は一過性であることが判明した⇒経口免疫療法の長期的効果は? Davis CM et al. Maximum dose food challenges reveal transient sustained unresponsiveness in peanut oral immunotherapy (POIMD study). J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10: 566-576. ★

ピーナッツ経口免疫療法を行った児の長期フォローアップの結果を報告。1年間の増量期間、2年間の維持量(390mg蛋白、ピーナッツ13粒相当)継続後、最大摂取量は12,06mgまで増加したが、1か月摂取を止めると759mgまで低下した。それに伴い、サイトカインなどバイオマーカーの動きも見られた。

 

C-22-3-8ピーナッツアレルギーに対する経口免疫療法の臨床試験中に起こった好酸球性食道炎⇒実施に当たって注意が必要Nilsson C et al. Onset of eosinophilic esophagitis during a clinical trial program of oral immunotherapy for peanut allergy. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 9: 4496-4501. ★

ピーナッツ経口免疫療法の薬剤として承認されたピーナッツ粉末製剤PTAH(旧名称はAR101)を用いた臨床試験で好酸球性食道炎が1%の症例で起こった(他に消化器症状のために中断した症例が5%いた)。いずれも通常の治療、または経口免疫療法の中断により改善した。

 

C-22-3-9ビタミンD、皮膚フィラグリン、アレルゲン感作、そして人種⇒一筋縄ではないビタミンDと感作の関係Johansson E et al. Vitamin D, skin filaggrin, allergic sensitization, and race. Ann Allergy Asthma Immunol 2022; 128: 399-407. ★

ビタミンDは角質細胞の機能や増殖にも影響していることから、ビタミンD不足は経皮的なアレルゲン感作を促進する可能性もある。本研究では、323名の小児コホートを対象に血清ビタミンD(25OHD)、アレルゲン感作、角質細胞フィラグリン発現などの関連を検討。血清ビタミンDレベルは黒人より白人で多く、白人かつビタミンD低値群においてのみフィラグリン発現とアレルゲン感作が負に相関していた。ビタミンDレベルが感作に与える影響は他の要素も含めた複雑な関係性があることが示唆された。

 

C-22-3-10ピーナッツに関する不安について早期に知るピーナッツ早期導入クリニックにおける親のPROMIS-29不安スコア評価⇒スクリーニング検査は不安を増大させるLang A et al. Learning early about peanut worries. Evaluation of parental PROMIS-29 anxiety scores during early peanut introduction. Ann Allergy Asthma Immunol 2022; 128: 472-473. ★

4~11ヶ月のハイリスク児をリクルートし、スクリーニングテストとしてピーナッツプリックテストを実施し、そのサイズに応じて非感作群、感作群、アレルギー群に分類。非感作群は自宅摂取を、アレルギー群は除去を指示し、感作群については追加で特異IgE値や経口負荷試験を行って摂取の可否を判断した。スクリーニングテスト直後に健康に関するQOL調査(PROMIS-29)を実施したところ、摂取の可否がまだわからない感作群の親において最も不安の程度が強かった。

 

C-22-3-11喘息管理における身体活動とその就学前小児における免疫調整作用⇒喘息児の運動は是か非かMaurer DJ et al. Physical activity in asthma control and its immune modulatory effect in athmatic preschoolers. Allergy 2022; 77: 1216-1230. ★★

ヨーロッパで4~6歳の喘息児と健常対照児を集めて、運動の頻度、TV視聴の程度を調査。同時に末梢血を刺激してサイトカイン産生を見た。喘息児は健常児と比べてTV視聴の時間は長く、またコントロール不良の喘息児は運動の頻度が少なかった。末梢血のサイトカイン産生(Th1、Th2、Th17)は運動の頻度が多いほど亢進していた。喘息児にとって運動はサイトカイン産生亢進により感染に対する免疫を上げることにつながるが、一方ではアレルギー炎症を悪化させるかもしれない。

 

C-22-3-12IgE感作は牛乳経口負荷試験における閾値の予測につながるが、アナフィラキシーの予測はできない⇒牛乳負荷の安全性を予測する指標は? Turner PJ et al. IgE-sensitization predicts threshold but not anaphylaxis during oral food challenge to cow’s milk. Allergy 2022; 77: 1291-1293. ★

98名の牛乳アレルギー児を対象にダブルブラインドの牛乳経口負荷試験を行い、その結果を予測する客観的指標を検討。カゼイン特異IgE値や皮膚プリックテストが閾値を予測する指標となったが、アナフィラキシーを予測する指標は見つからなかった。

C-22-2-1 経口免疫療法前の牛乳特異IgEレベルが高いと、維持量到達の可能性が低下する ⇒牛乳OIT成否を占う因子は? Cohen CG et al. Elevated cow’s mik-specific IgE levels prior to oral immunotherapy decreases the likelihood of reaching the maintenance dose. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10: 215-21. ★★

経口免疫療法を受けた牛乳アレルギー児のデータを解析して、200mlの維持量までの到達率を予測する因子(社会的地域的因子、合併症、臨床的特徴、バイオマーカーなど)を検討。結局、開始時の牛乳特異的IgE高値であるほど、維持量到達の可能性は低くなった。

 

C-22-2-2 重篤な細気管支炎に罹患した後期早産児と5歳までの喘息リスク ⇒早めに生まれた子は要注意 Mansbach JM et al. Late pre-term infants with severe bronchiolitis and risk of asthma by age 5 years. J Pediatr 2022; 241: 247-50. ★

細気管支炎で入院した乳児コホートの多施設研究で、後期早産児(34~36.9週に出生)は満期産児と比べて5歳までの喘息リスクがオッズ比で35%高かった。

 

C-22-2-3 生後早期におけるアレルギー性鼻炎の発症:ハイリスク乳児における前方視的コホート研究 ⇒乳幼児の鼻炎リスクを検討 Masuda S et al. Development of allergc rhinitis in early life: a prospective cohort study in high-risk infants. Pediatric Allergy Immunol 2022; 33: e13733. ★

アトピー性皮膚炎または食物アレルギーを持つ2歳以下の乳幼児237名をリクルートして2年間観察。ダニによるアレルギー性鼻炎症状が著明に上昇し、特に繰り返す喘鳴児においてリスクが高かった。

 

C-22-2-4 胎児のリピドームと食物アレルギーリスク:前方視的出生コホート研究 ⇒臍帯血の脂質に注目 Hong X et al. Fetal lipidome and incident risk of food allergy: a prospective birth cohort study. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13722. ★

647名の母子出生コホートを対象に、臍帯血のリピドーム(血中脂質代謝物の包括的なプロファイリング)と食物アレルギー発症リスクを検討。長鎖不飽和脂肪酸を持つトリアシルグリセロールが食物アレルギー発症リスクと負の関連が見られた。母の血中トリアシルグリセロールにも相加的効果があった。

 

C-22-2-5 小児喘息が学業に与える影響:マッチングさせた一般集団対象のコホート研究 ⇒喘息をコントロールして学力向上を Mitchell RJ et al. The impact of childhood asthma on academic performance: a matched population-based cohort study. Clin Exp Allergy 2022; 52: 286-296. ★

オーストラリアで喘息のため入院した小児の群と、年齢、性別、居住地郵便番号をマッチさせた対照群とで学業成績を比較。喘息群では総じて学業成績が劣っていた。

 

C-22-2-6 喘息や通年性アレルゲン感作に関連した上気道炎症病変における呼気NOに関する横断研究 ⇒上気道アレルギーでも呼気NO上昇 Krantz C et al. Cross-sectional study on exhaled nitric oxide in relation to upper airway inflammatory disorders with regard to asthma and perennial sensitization. Clin Exp Allergy 2022; 52: 297-311. ★★

多施設合同の一般集団を対照とした調査において、喘息741名、非喘息4155名を対象に呼気NOを測定。上気道炎症病変を持つものは喘息とは独立して呼気NOが高く、それは通年性アレルゲン感作と関連していた。

 

C-22-2-7 アトピー性皮膚炎小児における骨折リスクと関連する臨床的及び社会的因子 ⇒ステロイド全身投与が関係? Ha EK et al. Association of clinical and social factors with risk of fracture in children with atopic dermatitis. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13712. ★

韓国における全国規模のコホートを用いた後方視的検討により、アトピー性皮膚炎小児はそうでない小児より骨折リスクが高く、その要因としてステロイド全身投与の影響が大きかった。

 

C-22-2-8 乳児期から26歳までの湿疹の発達経過の性差 ⇒男女で異なる経過を取る Ziyab AH et al. Sex-specific developmental trajectories of eczema from infancy to age 26 years: a birth cohort study. Clin Exp Allergy 2022; 52: 416-425. ★★

ワイル島(イギリス)の1456名の出生コホートを1歳から26歳まで追跡してアトピー性皮膚炎の経過の違いを観察。5つのパターンが同定された。男子は女子よりも早期発症計測型が多く、女子は男子より思春期以降の発症例が多い、など性別による差が見られた。

 

C-22-2-9 日本人乳幼児における頻回の保湿剤(エモリエント)使用と喘鳴、喘息との関連:小児科健診における調査 ⇒保湿剤しすぎると喘息発症しやすい? Yamamoto-Hanada K et al. Associations of frequent emollient use with wheeze and asthma in young Japanese children: A survey of well-child visits. Clin Exp Allergy 2022; 52: 451-455. ★

東京と大阪の1歳半児健診と3歳児健診において、保湿剤(エモリエント)の使用と喘鳴、喘息発症との関連を検討。保湿剤使用群では3歳時点で有意に喘息発症者が多かった。保湿剤に含まれるパラベンがIgE感作を増強させる可能性。

 

C-22-1-1妊娠中の母親の食事指標(Maternal diet index)は児のアレルギー疾患と関連する:Healthy Start Study⇒生まれてくる子のアレルギー予防に焦点を当てた食事指標Venter C et al. The maternal diet index in pregnancy is associated with offspring allergic diseases: the Healthy Start Study. Allergy 2022; 77: 162-172. ★★

妊娠中の母の食事内容と生まれた子どもの4歳までのアレルギー発症との関連を分析した上で、子どものアレルギー予防に特化した食事指標を作成。野菜とヨーグルトの摂取は子どものアレルギー予防と、その他の食品(フライドポテト、穀物、赤身肉、100%果物ジュース、コーンフレーク)は子どものアレルギー発症と関連していた。

 

C-22-1-2食事炎症指標(DII)と喘息の負担:潜在クラス(LC)分析⇒炎症につながる食生活は喘息の負担を上げるCilluffo G et al. The Dietary Inflammatory Index and asthma burden in children: A latent class analysis. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13667. ★

食生活が喘息に及ぼす影響を見るために5~14歳の415名小児(喘息児266名、対照児149名)を解析。まずLC分析の手法で喘息児をクラス1(高負担群)とクラスII(低負担群)に分類した。食事内容からDIIを算出して喘息分類との関連をみたところ、DIIが高くなるにつれてクラスIに属するリスクが高まった。

 

C-22-1-3健康対照児や他の疾患罹患児と比較した食物アレルギー児における健康関連QOL(HRQOL)⇒食物アレルギー児のQOLは意外と高いFrachette C et al. Health-related quality of life of food-allergic children compared with healthy controls and other diseases. Pediar Allergy Immunol 2022; 33: e13663. ★

135名の食物アレルギー児のHRQOLを他の慢性疾患罹患児255名や健常児463名と比較。質問票はCHQ-CF87、FAQLQ、FAIMなどを使用。食物アレルギー児のQOLは他の群と比べて良好であった。

 

C-22-1-4食物アレルギー児の親における、食物アレルギー特異的な不安や悩み:統計的レビュー⇒親の悩みをより的確に評価するためにWestwell-Roper C et al. Food-allergy-specific anxiety and distress in parents of children with food allergy: A systematic review. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33:e13695. ★

食物アレルギーの親がもつ悩みや不安を扱った98の文献をメタ分析。現行の手法では、親の悩みを的確にとらえられていない実態があった。

 

C-22-1-5マウスにおいて、リコペン摂取が大腸の制御性T細胞を誘導し、食物アレルギー症状を抑制する⇒リコペンのアレルギー抑制作用を解明Ushiroda C et al. Lycopene intake induces colonic regulatory T cells in mice and suppresses food allergy symptoms. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13691. ★

マウス実験にて、リコペン経口投与が大腸制御性T細胞の頻度や数を増大させる効果があること、さらにin vitroでの制御性T細胞誘導や大腸粘膜マスト細胞数減少などの効果があることを示した。

 

C-22-1-6学童期における果物、野菜および食事中抗酸化物質の摂取と、若年成人期における呼吸器の健康⇒果物・野菜の恩恵は成人まで続くSdona E et al. Fruit, vegetable and dietary antioxidant intake in school age, respiratory health up to young adulthood. Clin Exp Allergy 2022; 52: 104-114. ★★◎

スウェーデンの2506名出生コホートを対象に、8歳時の食事内容とその後24歳までの喘息や呼吸機能の状態との関連を前方視的に検討。抗酸化能の強い食品摂取は24歳までの喘息抑制効果、呼吸機能維持効果があった。男子や吸入抗原感作群でよりその効果が強かった。

 

C-22-1-7生後1年目の食事の多様性が生後2年目のアレルギー発症と負の関連性を示す⇒多様な食事でアレルギー予防Zhong C et al. Increased food diversity in the first year of life is inversely associated with allergic outcomes in the second year. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e15707. ★★

2251名の出生コホートを対象に、生後6ヶ月と12か月で摂取している食事の種類を電話インタビューで聴取。さらに2歳時のフォローアップで医師の診断によるアレルギー疾患の有無を確認。生後6又は12か月で摂取している食事の種類が多いと、2歳時のアレルギー疾患有症率が低かった。

 

C-22-1-8 小児喘息に対する肥満に関連した危険因子の調査⇒睡眠の質を上げることが重要Chen YC et al. Investigating obesity-related risk factors for childhood asthma. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13710. ★

台湾で7069名の12歳児を対象に、肥満に関連した危険因子と喘息との関連性をMedelian randomization (MR)分析と前方視的分析で検討。肥満、睡眠時呼吸障害、睡眠の質の低下、が最も関連する危険因子であった。

 

C-22-1-9FPIES診断におけるTARCの有用性⇒重症度とも関連Makita E et al. Usefulness of thymus and activation-regulated chemokine (TARC) for FPIES diagnosis. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13649. ★★

13名のFPIES症例について経口負荷試験後の血清TARC値の経時的変化を観察。TARC値は負荷24時間後にピークとなった。ROC解析では他の指標より診断的価値が高かった。また誘発症状の重症度とも相関した。

 

C-22-1-10FPIESにおけるTARCの有用性⇒前後比が有用Okura Y et al. Usefulness of thymus and activation-regulated chemokine in solid food protein-induced enterocolitis syndrome. Pediatr Allergy Immunol 2022; 33: e13677. ★★

23名のFPIES疑い症例に経口負荷試験を施行した際に、その前及び施行24時間後のTARCを測定して前後比を比較。OFC陽性例では有意に後/前比が高値であった。またOFC後のTARC値はCRPとよく相関した。

 

C-22-1-11食物アレルギーの小児及び思春期患者のQOLに与えるCOVID-19パンデミックの影響⇒コロナは食物アレルギー児にも影を落とすChen G et al. Impact of COVID-19 pandemic on quality of life for children and adolescents with food allergy. Clin Exp Allergy 2022; 52: 162-166. ★

オーストラリアでCOVID-19のパンデミックがどの程度食物アレルギー児のQOLに影響しているかを検討。負の影響を受けたと感じている患者ではQOLが低下していた。特に安全な食品を調達しにくいことが多く経験されていた。

 

C-22-1-12非侵襲的な尿中プロスタグランジンD2(PGDM)代謝産物を用いた経口負荷試験中のアレルギー反応の検出⇒微妙な誘発症状でも検出Inuzuka Y et al. Detection of allergic reactions during oral food challenge using noninvasive urinary prostaglandin D2 metabolites. Clin Exp Allergy 2022; 52: 176-179. ★★

経口免疫療法における尿中PGDM測定の意義について検討。明確な誘発症状をきたす例のみならず、微妙な症状の場合も陽性となり、症状誘発の非侵襲的マーカーとしての有用性が示唆された。

 

C-22-1-13食物アレルギー予防のための早期導入食品(Early Introduction Foods, EIF)に含まれるアレルゲン量⇒製品によるばらつきありFilep S et al. Doses of specific allergens in early introduction foods for prevention of food allergy. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10:150-8. ★

アレルギー食品は生後早期から摂取したほうがアレルギーになりにくい、との考え方が広まるにつれて、早期導入のための様々な食品(いわゆるEIF)が商品化されるようになった。本研究では、それらの商品に含まれるアレルゲン量を測定して商品ごとに比較した。その結果、商品ごとに含有量のばらつきがあり、統一化、標準化の必要があることが分かった。

 

C-22-1-14牛乳摂取の早期中断は牛乳アレルギー発症と関連する⇒止めることがリスクにSakihara T et al. Early discontinuation of cow’s milk protein ingestion is associated with the development of cow’s milk allergy. J Allergy Clin Immunol Pract 2022; 10: 172-9. ★★◎

生後1~2ヶ月間の10ml以上の牛乳摂取が生後6ヶ月時点での牛乳アレルギー発症を予防するとのSPADEスタディのサブ解析にて、生後3日間牛乳補充を行った乳児ではその後牛乳摂取を早期に中断(特に生後1ヶ月以内の中断)することにより、生後6ヶ月時点での牛乳アレルギー発症リスクが高まることがわかった。

 

C-22-1-15ピーナッツアレルギーの1~3歳児における経口免疫療法の有効性と安全性(IMPACT試験)⇒若くてIgE低いほど有効Jones SM et al. Efficacy and safety of oral immunotherapy in children aged 1–3 years with peanut allergy (the Immune Tolerance Network IMPACT trial): a randomised placebo-controlled study. Lancet 2022; 399: 359–71. ★★★

1~3歳のピーナッツアレルギー児を対象に、経口免疫療法(OIT)施行群96名とプラセボ群50名に分けて134週目までOIT実施後、経口負荷試験(OFC)で脱感作状態を検討。その後26週間の中断期間を経て160週目で再度OFCを施行して寛解状態を検討。OIT施行群71%が134週目でOFC陰性となり脱感作状態になっていたが、中断後の160週目時点では寛解と判定できたのは21%に減少していた。但しいずれもプラセボ群の2%よりは有意に高かった。開始時若年齢であることと開始時IgE値が低いことが寛解達成に関連する因子であった。

C-21-12-1 スギ花粉舌下免疫錠の疾患修飾効果 ⇒止めても2年間は有効 Yonekura S et al. Disease-modifying effect of Japanese cedar pollen sublingual immunotherapy tablets. J Allergy Clin Immunol Pract 2021; 9: 4103-16. ★★◎

1042名のスギ花粉症患者を対象に舌下免疫錠の有効性を前方視的に検討。3年間治療後、治療を中止して少なくとも2年間の追跡期間中はプラセボ群と比べて症状の改善効果が継続した。副反応は軽微な局所症状のみであった。

 

C-21-12-2 12ヵ月の経皮免疫療法後の経口負荷におけるピーナッツ摂取による誘発症状軽減効果 ⇒閾値を上げるだけじゃない Begin P et al. Reduction in peanut reaction aseverity during oral challenge after 12 months of epicutaneous immunotherapy. Allergy 2021; 3835-3838. ★★

ピーナッツアレルギーの治療として注目されているViaskin Peanut 250μgを用いた経皮免疫療法(EPIT)の効果を評価するpost hoc分析において、EPITは単に症状閾値を上げるだけでなく誘発症状の程度を軽減させる効果もあることを報告。

 

C-21-12-3 尿中プロスタグランディンD2代謝産物(PGDM)は小児における鶏卵経口免疫療法の状況を評価する有益なバイオマーカーとなる可能性がある ⇒尿で負荷試験結果を予測 Inagaki S et al. Urinary prostaglandin D2 metabolite appears to be a useful biomarker for evaluating the status of egg oral immunotherapy in children. J Allergy Clin Immunol Pract 2021; 9: 4164-66. ★

1g加熱卵白継続摂取による経口免疫療法を1年間受けた鶏卵アレルギー児24名を対象に、40g加熱卵経口負荷試験を施行。負荷前の尿中PGDM定量(自宅で1g加熱卵白摂取4時間後に採取したもの)が結果の予測因子となるか検討したところ、経口負荷試験陽性例は陰性例と比べて事前の尿流PGDM値が有意に高値であった。

 

C-21-12-4 喘鳴を来す未就学児のうち、誰を喘息として治療すべきか? ⇒古くて新しい問題 Bacharier L et al. Which wheezing preschoolers should be treated for asthma? J Allergy Clin Immunol Pract 2021; 9: 2611-8. ★★

5歳以下で喘鳴を来す小児は多いが、そのうちどの小児を喘息として治療していくべきか、明確なコンセンサスはない。本総説では、この年代における喘息の明確な定義を決めることの重要性を述べた上で、症状のタイミング、重症度、頻度や客観的バイオマーカーをもとに喘息を分類し、治療の必要性を判断すべき、と述べている。とりわけ、非アレルギー性の修学前喘息に対するアプローチが課題である。

 

C-21-12-5 2歳時点での多様な食事摂取とアレルギー疾患との負の関連 ⇒2歳になってもまだ間に合う Stampfli M et al. Inverse association between food diversity in the second year of life and allergic diseases. Ann Allergy Asthma Immunol 2022; 128: 39-45. ★★

著者らは、生後1年における多様な食事摂取がアレルギー予防につながると報告していた。本研究ではさらに進んで、2歳時点における食事内容の多様性が6歳までのアレルギー疾患に及ぼす影響について、ヨーロッパの1014名小児を対象に検討。多様な食事摂取は喘息予防につながり、また乳製品摂取はアレルギー疾患予防につながることを報告。

 

C-21-12-6 コントロール不良の中等度~重症喘息小児に対するデュピルマブの効果 ⇒追加投与が有効 Bacharier LB et al. Dupilumab in children with uncontrolled moderate-to-severe asthma. N Engl J Med 2021; 385: 2230-40. ★★

通常治療でコントロール困難な中等度~重症喘息の小児408名を対象に、52週間のデュピルマブ追加投与の効果をダブルブラインド、プラセボコントロール試験で検討。デュピルマブ追加投与は喘息増悪頻度減少、呼吸機能改善の効果が見られた。

 

C-21-12-7 血中ピーナッツ特異的IgE値の縦断的な推移を用いてピーナッツに対する自然耐性を予測する ⇒IgE低下のペースが耐性を予測 Agnihotri NT et al. Predicting the natural development of peanut tolerance using longitudinal trajectories of peanut-specific serum IgE. J Allergy Clin Immunol Pract 2021; 9: 3215-3217. ★

シカゴのクリニックを受診した108名のピーナッツアレルギー児の経過を後方視的に検討。自然耐性を獲得した症例では毎年の血清ピーナッツ特異的IgEレベルの低下のペースがより早かった。

 

C-21-12-8 小児におけるIgE依存性魚アレルギーの自然経過 ⇒今まで検討されてこなかった魚アレルギーの経過 Xepapadaki P et al. Natural history of IgE-mediated fish allergy in children. J Allergy Clin Immunol Pract 2021; 9: 3147-56. ★

魚アレルギー小児58名の臨床上の特徴をまとめた。多くの症例では思春期までに耐性獲得した(特にマグロ、メカジキ)。

 

C-21-12-9 市販の早期アレルゲン導入食品を摂取した乳児におけるアレルギー反応 ⇒アレルゲン食品早期摂取にもリスクが Cox AL et al. Allergic reactions in infants using commercial early allergen introduction products. J Allergy Clin Immunol Pract 2021; 9: 3517-20. ★★◎

乳児期からの食品の早期摂取開始が食物アレルギー予防のために推奨されていることを受けて、多くのアレルゲン早期導入食品が市販されているが、症状を誘発するリスクはゼロではない。本論文では、2018年から21年にかけてそのような市販食品を摂取してアレルギー症状を起こした12例を報告。

 

C-21-12-10 ウェブによる乳児への食品摂取開始(WIFI):仮想空間でのアレルギー専門医監視の下での食品摂取開始についての実行可能性と満足度 ⇒バーチャル負荷試験? Latrous M et al. Web-based infant food introduction (WIFI): Feasibility and satisfaction of virtual allergist-supervised food introduction. J Allergy Clin Immunol Pract 2021; 9: 3521-23. ★

コロナ禍で対面診療が困難な状況で、食物アレルギーリスクのある乳児を対象としたウェブ上のバーチャル空間での食物摂取開始をサポートする試みを報告。概ね安全に実施出来て保護者の満足度も高かったが、40例中5例で症状誘発があり、1例はアドレナリン投与を必要とした。

 

C-21-12-11 食物アレルギー患者における健康関連QOLの改善:メタ解析⇒負荷試験、経口免疫療法でQOLにも変化が Cao S et al. Improvement in health-related quality of life in food-allergic patients: a meta-analysis. J Allergy Clin Immunol Pract 2021; 9: 3705-14. ★

経口負荷試験(OFC)や経口免疫療法(OIT)が食物アレルギー患者の健康関連QOLに与える効果について2010年から2020年の論文をもとにメタ解析。13の論文を抽出した。OIT、OFCともに健康関連QOLの改善へつながる、との結果を得た。

 

C-21-12-12 アメリカ食物アレルギー患者登録データを基にした、二相性アレルギー反応の分析 ⇒患者が伝える二相性反応の実態 Gupta RS et al. Characterizing biphasic food-related allergic reactions through a US food allergy patient registry. J Allergy Clin Immunol Pract 2021; 9: 3717-27. ★★

患者が自分で登録するデータベースをもとに、食物アレルギー誘発症状の二相性反応の発現頻度を解析。直近の誘発症状における二相性反応の出現頻度は16.4%であり、最初の症状が強いほど二相性反応の頻度が多く、また程度も強かった。

 

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電話番号:077-582-6200
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