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令和7年8月定例教育委員会

開催日時

令和7年8月29日(金曜日)午後2時から午後4時30分

開催場所

県庁新館4階教育委員会室

出席委員

  • 教育長 村井泰彦
  • 委員(教育長職務代理者)土井真一
  • 委員 野村早苗
  • 委員 窪田知子
  • 委員 森和之

議事次第

議案
公開 第19号 滋賀県教育委員会等に係る行政手続等におけるインターネット利用等に関する規則の一部改正について 教育総務課
公開 第20号 令和7年度「滋賀県教育委員会事務の点検・評価」および「第4期滋賀県教育振興基本計画の進行管理」に関する報告書(令和6年度実績)について 教育総務課
非公開 第21号 契約の締結につき議決を求めることに関する知事への意見について(北大津養護学校教室およびプール棟増築その他工事) 教育総務課
公開 第22号 令和8年度に使用する滋賀県立高等学校教科用図書の採択について 高校教育課
公開 第23号 滋賀県立特別支援学校小学部および中学部において令和8年度に使用する教科用図書の採択について 特別支援教育課
公開 第24号 滋賀県立特別支援学校高等部において令和8年度に使用する教科用図書の採択について 特別支援教育課
公開 第25号 令和8年度滋賀県立特別支援学校幼稚部および高等部入学者選考要項について 特別支援教育課
公開 第26号 令和8年度滋賀県立特別支援学校高等部分教室入学者選考要項について 特別支援教育課
報告
公開 令和7年度全国学力・学習状況調査の結果概要について 幼小中教育課

会議録

1 開会

 

●教育長から開会の宣告があった。

 

●教育長より出席者の確認があり、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第3項の規定により、会議の成立が確認された。

 

●事務局から説明員の出欠について報告があった。

 

2 非公開事案の確認

 

●教育長から、本日の議題のうち、第21号議案については、県議会との調整に支障がないよう、9月定例会議に提案される前の本日においては審議を非公開とし、後日、提案後に公開することが適当であることから非公開とすべきとの発議があった。発議は全員異議なく了承され、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項ただし書の規定により、第21号議案の審議が非公開とされることとなった。また、審議の順番については、公開議案、報告事項、非公開議案の順で審議することが確認された。

 

3 会議録確認

 

●7月4日開催の定例教育委員会に係る会議録について、適正に記録されていることを確認し、承認された。

 

4 議事(議案:公開)

 

●教育長から第19号議案「滋賀県教育委員会等に係る行政手続等におけるインターネット利用等に関する規則の一部改正について、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。

 

●主な質疑・意見

 

なし

 

●教育長から第19号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。

 

●教育長から第20号議案「令和7年度「滋賀県教育委員会事務の点検・評価」および「第4期滋賀県教育振興基本計画の進行管理」に関する報告書(令和6年度実績)について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。

 

●主な質疑・意見

 

(窪田委員)

 柱2「学びの基盤を支える」について、高校に関しては巡回指導員の派遣が始まり、また個別の教育支援計画および指導計画のある子のサポートを小中から引き継ぎ、支えていくという点について成果が出ていると感じた。今後の高校の在り方としても、「県立だからこそ安心」という観点で生徒や保護者の選択肢となり得るようなところまで取り組みが波及していくと良い。

 

(村井教育長)

 高校における特別支援教育をどう捉えて進めていくのか、引き続き議論していきたい。

 

●教育長から第20号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。

 

●教育長から第22号議案「令和8年度に使用する滋賀県立高等学校教科用図書の採択について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。

 

●主な質疑・意見

 

(森委員)

 専門の方々が検討を重ねたうえで教科書として申請していただいたものと理解しているが、この場で特に審議すべき点は、個々の申請の内容というよりは選定過程が明確、適切であるかどうかということか。

 

(岸村高校教育課長)

 そうである。各学校が選定した結果をもとに、教育委員会で採択することになる。多くの教科用図書の中から各学校が自校の生徒にふさわしいものを選定しているが、その選定が、公正・公平な判断のもと適正に行われているのかというところについて御審議いただきたい。

 

(村井教育長)

 教科書は膨大な量であるため、説明では典型的な事例を挙げたが、事例そのものを審査するというよりも1つの例として捉えていただき、選定の過程における疑義があればお伺いしたい。

 

●教育長から第22号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。

 

●教育長から第23号議案「滋賀県立特別支援学校小学部および中学部において令和8年度に使用する教科用図書の採択について」および第24号議案「滋賀県立特別支援学校高等部において令和8年度に使用する教科用図書の採択について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。

 

●主な質疑・意見

 

(野村委員)

 選定委員について、内部の方と外部の方の割合は県で統一されているのか。また、小学部、中学部、高等部の全てで同じ方が委員を務められているのか。

 

(嘉瀬特別支援教育課長)

 選定委員会については、小学部、中学部、高等部を同日に開催しており、同じメンバーで行っている。内部委員と外部委員の比率については、各学校で決めている状況である。

 

●教育長から第23号議案および第24号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。

 

●教育長から第25号議案「令和8年度滋賀県立特別支援学校幼稚部および高等部入学者選考要項について」および第26号議案「令和8年度滋賀県立特別支援学校高等部分教室入学者選考要項について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。

 

●主な質疑・意見

 

なし

 

●教育長から第25号議案および第26号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。

 

5 報告(公開)

 

●教育長から報告事項ア「令和7年度全国学力・学習状況調査の結果概要」について、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。

 

●主な質疑・意見

 

(森委員)

 滋賀県の学力向上にかかる1つの目標として、全国平均を超えるという視点はないのか。

 

(畑幼小中教育課長)

 1つの指標として、全国平均を上回ることを示している。

 

(森委員)

 大きな目標の1つだと思うが、この目標に対する行動や努力としてはどのようなことをされているのか。

 

(畑幼小中教育課長)

 市町によって取組の結果が出ているところもあれば、なかなか結果が出ないところもある。子ども一人ひとりの落ち込んでいる部分をしっかりできるようにしていくと、結果として全体的な平均点も上がると考えているが、各市町ではそれぞれの域内の学校での課題や状況は見えているものの、具体的な施策を講じているにもかかわらず、なかなか改善が見られない例もある。一方で、隣の市町ではうまくいっている事例もあったりする。県で把握した好事例を他市町に共有するという形で支えていきたい。

 

(森委員)

 それも対策の1つだと思う。ただ、3教科全てが全国平均を下回っているということは、教え方という問題ではなく、根本的に勉強量が足りていないのではないか。それを市町の努力だけで解決できるのか、何とも言えないところがある。

 

(畑幼小中教育課長)

 勉強量と方法が重要と捉えている。特に資料1頁の「子ども一人ひとりが学び方を身に付け、「ワクワク」する学びへ」は、いわゆる勉強のやり方やコツに関することだが、成果をあげている子どもは自分に合った勉強法を身に付けている。コツをつかんで勉強ができると自信になり、時間をかけてやりたい、もっと他のことに挑戦したい、といった意欲にもつながると考えられる。これは先生の働きかけが大きいと思われるため、上手くいっている学級、学校、先生が普段からどのようなことを心がけて指導されているのかをつかんで県内に伝えて参りたい。

 

(土井委員)

 中学校の数学を例にあげると、0~4問の正解に留まる子どもの割合が滋賀はかなり高く、無解答率の高さも気になる。これは、解こうとしているが、分からないから答えられないのか、解こうとする意欲を持てていないのか。これほど解けていない子どもが多いことについて、どう分析されるのか。

 

(畑幼小中教育課長)

 御指摘のあった中学校数学の状況は我々も問題視している。この調査で、実際にどのくらいの子どもが誤った理解や曖昧な理解になっているか分かるため、その部分をしっかり指導しきることが重要だと思っている。平均正答率が3割程度の問題は、総じて子どもたちが解きづらい問題が多かった可能性はあるが、0~4問の正解に留まる生徒が滋賀県に多いのは、曖昧になっている部分が多いからではないかと考えている。子どもがしっかりと内容を理解して問題を解いているのかにこだわり、クラスの中で何人ぐらい解けていないかという数を捉えて指導してもらうなど、授業改善が必要であると今回の調査で強く感じたところ。滋賀県の子どもが0~4問の正解に留まる割合が高いということは、他県と比べて取れるべきところを取りこぼしていると考えられるため、学習内容を理解した上で、定着を図るために繰り返しにこだわることが大事だと考える。

 

(土井委員)

 中学校の国語も正答率が低い子どもの割合が高く、中学校では一貫して正答数が少ない子どもの割合が高いことが平均点を下げていると言える。重要なのは、なぜ解けないのかという原因の分析であり、数学でいえば、そもそも問題の趣旨が理解できていないのか、趣旨は理解しているが、正解を導くための数学的な処理ができないのかなど、子どもの状況に応じて、原因を丁寧に分析する必要がある。もし問題の趣旨が理解できないということであれば、まさに「読み解く力」の基本的な課題なのではないか。「読み解く力」に大きな課題があるのならば、数学だけで対処できる話ではなく、対応策を真剣に考えないと、他の科目でも長文の問題は解けない状態に陥る。全国学力・学習状況調査の趣旨からいえば、このようなことを詳しく分析して、教育の改善を検討することが重要であり、県全体の学力の底上げのためになるのではないか。

 

(畑幼小中教育課長)

 今回、0~4問の正解に留まる状況について、19市町別にその人数と割合を出している。中学校数学では、その割合が二桁を超えていたり、2%程度だったり、市町によって全く違う。何が原因で解けていないのか、逆に何が分かっているから2%程度の割合に抑えられているのか、また数学と国語の相関関係がどうなのかという点について、引き続き分析を進めていきたい。

 

(村井教育長)

 全く解けていない子がいることは大きな課題であり、分からない子どもたちがいるということを直視して、その子どもたちがどのように学べば理解できるのかという観点で対応していく。例えば、小学校低学年の国語科を中心とした言語活動の充実は、「読み解く力」の育成にこだわり、読解への対応を含めてしっかりと力を入れていくのが全県的な方向性であり、さらにそれぞれの学校で今回の調査結果の分析をし、それぞれの学級、学校にカスタムした取組をしていく必要がある。県全体という視点と一人ひとりの子どもたちという視点の両方から取り組む姿勢を市町の教育委員会とも共有していきたい。来年、調査の対象は違う学年になるため、すぐに結果が出てくるわけではないと思うが、1問でもしっかり解けるというところへもっていきたい。森委員の御意見にもあったように、全国平均を上回るということを目標としているが、全く問題を解けない児童生徒がいるとすると、底上げしていく必要があると思う。

 

6 議事(議案:非公開)

 

●第21号議案について、原案通り可決された。

 

7 閉会

 

●教育長から、本日の議事が全て終了した旨の発言があり、閉会の宣告があった。

お問い合わせ
教育委員会事務局 教育総務課 企画係
電話番号:077-528-4512
メールアドレス:[email protected]
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