日野高校では、ビジネス系列とマルチメディア系列に所属する3年生が「課題研究」の授業に取り組んでおり、4つの講座の一つとして「日野高カフェ」講座を開講しています。今年度は14名の生徒がカフェの企画・運営をしています。またカフェの名前には、“家のようにあたたかく、また帰ってきたくなる場所”という想いが込められています。月に1度行う営業での接客や調理に加え、商品開発や原価計算、地域と連携した活動などを通して、実践的な学びを深めています。年間の収益は地域に還元し、絵本や車いすの寄贈、日野駅への桜の植樹なども行ってきました。生徒たちは“誰かのために行動すること”の大切さを学び、それを将来の力へとつなげています。
また湖南市にある三雲養護学校石部分教室は、知的障害のある高等部生徒が在籍し、「協力・支え合い、そして己に克つ(人のため・社会のため、自分のため)」をスローガンにして学習に取り組んでいます。将来の職業的自立と社会参加を目指した教育が行われており、「木工」「窯業」「布加工」「食物加工」「農業」の5つの“ものづくり”を中心とした作業学習が展開されています。
昨年度は石部分教室で製作された手作りのカップやコースターを日野高カフェで使用し、この2校のコラボが実現しました。近江鉄道のイベント「ガチャフェス」の日には、このカップを使ったコーヒーの提供に加え、石部分教室の生徒たちが製作した布製品等の販売も実施し、大きな反響をいただきました。
今年度は引き続き2校の連携を深め、8月2日(土曜日)には新たに石部分教室の生徒が作ったお皿と信楽焼の土鍋で焼かれた手作りケーキが登場します。今後も両校の交流をさらに深めていく予定です。