教育長メッセージ：新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて

滋賀(しが)県内(けんない)の子(こ)どもたちへ。

昨年(さくねん)からの新型(しんがた)コロナウイルス感染症(かんせんしょう)の影響(えいきょう)は今(いま)も長引(ながび)き、皆(みな)さんもとても心配(しんぱい)されていることと思(おも)います。特(とく)に最近(さいきん)は、滋賀県(しがけん)や全国(ぜんこく)で感染者(かんせんしゃ)がとても増(ふ)えており、夏休(なつやす)みの終(お)わりを迎(むか)える中(なか)で、新学期(しんがっき)からの学校生活(がっこうせいかつ)に不安(ふあん)を持(も)つ人(ひと)もたくさんおられると思(おも)います。

皆(みな)さんが学(まな)びを続(つづ)けられるように、学校(がっこう)では感染症対策(かんせんしょうたいさく)をしっかりと取(と)っています。授業(じゅぎょう)や学校行事(がっこうぎょうじ)、部活動(ぶかつどう)など、これまでと同(おな)じようにすることができないかもしれませんが、学校(がっこう)では、皆(みな)さんの大切(たいせつ)な学(まな)びを守(まも)ることを第一(だいいち)に考(かんが)えていきます。皆(みな)さんもご協力(きょうりょく)をよろしくお願(ねが)いします。

もう一(ひと)つ皆(みな)さんへお願(ねが)いがあります。自分(じぶん)や家族(かぞく)、友(とも)だちの健康(けんこう)を大切(たいせつ)にしてください。感染防止対策(かんせんぼうしたいさく)はマスクの着用(ちゃくよう)や手(て)洗(あら)いだけではありません。適度(てきど)に運動(うんどう)して、睡眠(すいみん)をしっかり取(と)ることも大事(だいじ)な感染防止対策(かんせんぼうしたいさく)です。もし、体(からだ)の調子(ちょうし)が良(よ)くないときは、家族(かぞく)や先生(せんせい)に伝(つた)えて、無理(むり)をしないようにしてください。また、家族(かぞく)や友(とも)だちの体調(たいちょう)が悪(わる)くなってしまったときは、思(おも)いやりの心(こころ)を持(も)って接(せっ)してほしいと思(おも)います。

しばらくの間(あいだ)、皆(みな)さんには我慢(がまん)をお願(ねが)いすることがあると思(おも)いますが、今(いま)はみんなで力(ちから)を合(あ)わせて、学校生活(がっこうせいかつ)を送(おく)ってください。

滋賀県内の児童生徒の保護者の皆様へ。

新型コロナウイルス感染症第5波は本県へも大変厳しい影響を及ぼしており、新学期の開始に当たり、保護者の皆様のご心配も大変なものであることと存じます。

昨年は、子どもたちの新型コロナウイルス感染症への感染を防ぐ目的から、各学校で長期間にわたる一斉臨時休業を実施いたしました。その一方で、一斉臨時休業は子どもたちの学びに大きな影響を及ぼしました。

現在の新型コロナウイルス感染症の状況は当時以上に厳しいものがありますが、保健衛生対策をはじめ、可能な限り感染防止を図りながら、ICT機器の活用等も組み合わせ、子どもたちの学びを保障していくことが重要と考えております。保護者の皆様におかれましては、ご家庭での感染防止の取組とともに、子どもたちの学習活動を確保しつつ感染防止を図る学校の取組についてご理解下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。

併せて、通常とは異なる学習環境にあって、子どもたちの心のケアが一層重要となっております。ご家庭におかれては、子どもたちを温かく見守っていただけましたら幸いに存じます。

保護者の皆様からのご支援は何物にも代えがたい子どもたちの力となります。このような難局の中ではございますが、子どもたちの健やかな成長を社会全体で支えてまいるため、何とぞご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

滋賀県内の教職員の皆様へ。

子どもたちを第一に考え、日々の職務にご尽力されていることに深く感謝申し上げます。

新型コロナウイルス感染症の状況が一層厳しさを増す中で、新学期を迎えることとなりました。子どもたちを迎え入れる学校での緊張感は並々ならないものであろうと存じます。

子どもたちの学びの保障と、新型コロナウイルス感染症対策の両立について、県民の皆さんからの注目は、これまで以上に高まっております。

この難局を切り拓くためには、それぞれの教育関係者が力を合わせ、チームとして取り組むことが重要です。教職員相互に、また保護者や地域の皆さんとも役割を補完し合いながら、子どもたちを誰一人取り残さない取組を進めていただくようお願いいたします。

新型コロナウイルス感染症の影響が長引く中で、とりわけ、子どもたちの心のケアは重要となっております。教職員の皆様におかれては、子どもたちの心情に寄り添い、きめ細かな配慮をお願いいたします。

また、職務に様々な工夫や制約が必要となることで、ご自身にもストレスが溜まりやすい状況にあることと存じます。感染予防はもとより、心のケアには十分にご留意されるようお願いいたします。

子どもたちの健やかな成長に向けた学びの場の確保に、ともに最善を尽くしてまいりましょう。

令和3年8月26日

滋賀県教育長 福永 忠克