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教育長定例記者会見〔令和3年(2021年) 8月18日〕

配布資料

概要

(教育長)

皆さんおはようございます。本日もよろしくお願いします。

配付した資料に基づきご説明する前に、1点お詫びを申し上げます。令和4年度滋賀県公立学校教員採用選考試験の第二次選考の延期についてでございます。第一次選考の結果、第二次選考の受験資格を得られた方につきまして、8月16日から8月下旬までの間に、第二次選考を実施することとしておりましたが、教育委員会事務局教職員課の複数の職員が、新型コロナウイルス感染症の陽性者および濃厚接触者となりましたことから、8月16日からの実施が困難となりましたので、その時期を8月下旬から9月に延期させていただくとご連絡申し上げたところでございます。

受験される皆さん方には大変御迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。受験される皆様には、変更後の日程での受験にご協力をいただきますようよろしくお願いいたします。

 

それでは、続きまして本日の話題提供に移らせていただきます。

お手元にお配りしております資料の2、3ページには、8月から9月の教育委員会の関係の広報事項を掲載しております。本日お集まりの報道各社の皆様には、取材等を通じて発信していただければ幸いでございます。なお、今回の新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置の対象となったという状況から、事業の中止・延期の可能性もございます。取材の際には事前のお問合せをよろしくお願いいたします。

 

本日は話題提供1点、県立図書館の関係でお話をさせていただきます。お手元の資料の4ページから6ページをご覧いただきたいと思います。

「夏休み子どもの本まつり」の開催についてご紹介をさせていただきます。

この子どもの本まつりでございますが、絵本の展示会やおはなし会を通して、たくさんの本に親しんでもらうことで、子どもたちに読書の楽しさを伝えるために、2019年から夏休みと冬休みの年2回開催しているものでございます。昨年度は、残念ながら新型コロナウイルス感染症のため開催を見送りましたが、今回2年ぶりに「夏休み子どもの本まつり」を、8月25日の水曜日から8月27日の金曜日までの3日間開催いたします。

今年の1月から8月に刊行された絵本と読み物のうち約700点を展示し、会場内で自由に本を手に取ってご覧いただくことができます。また、ご参加いただいた方のうち希望者には、個別に読書案内もさせていただく予定でございます。

滋賀県立図書館では、2019年の4月から、「子どもの読書活動に関わる人々への支援事業」として、子どもの本の新刊のうち、絵本や読み物を研究、また選定用図書としてコレクションをしています。研究・選定用図書とは、家庭や地域・学校、そして市町立図書館で子どもたちにどんな絵本や読み物を届けていくのか、手に取って選んでいただくためのものでございます。本を選ぶ際や、講座・研修の場でご利用いただいております。今回展示する新刊図書はその一部でございます。

展示する図書の一部を、5ページで紹介しております。現物は私の傍らに展示のとおりでございます。1冊目の『まよなかのトイレ』は、女の子が初めて夜中に一人でトイレに行く緊張を描いた小さな冒険のおはなしです。また、2冊目の『おかえり、ウミガメ』は、たまごを産みに屋久島を訪れるウミガメの様子を紹介した本でございます。3冊目の『ゴリランとわたし』という本は、孤児院で暮らしていた女の子がゴリラに引き取られ、お互いにかけがえのない家族となっていく様子が描かれた外国の読み物でございます。

夏休みの終わりの思い出として、ぜひ子どもたちに本を楽しんでいただきたいと考えております。

あわせまして、令和3年度の新規事業でございますが、「子どもに向けた多文化サービス推進事業」として購入を進めております外国語の児童図書の展示も行います。この事業は外国にルーツを持つ、子どもたちが読書に親しめる環境を整備するため、外国語の児童図書の読み物を中心に選定しています。今回はベトナム語、そしてタイ語などの図書を展示しております。

イベントのスケジュールでございますが、3日間とも午前10時から午後4時まで、1時間ごとの5部構成で開催いたします。残念ながら新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、それぞれの部で2組のご参加ということでお願いをしているところでございます。

まん延防止等重点措置の期間中の開催となりますが、子どもたちが絵本や読み物に、より一層親しむきっかけとして重要な機会と考えており、感染症対策を十分に図りながら実施してまいりたいと、現在のところ考えております。報道機関の皆様にも、ぜひ取材を通じて発信していただければと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。私からは以上でございます。

 

(京都新聞)

「子どもの本まつり」について、会期が8月25日から27日となっていますが、25日には既に多賀町が始業式、26日は草津市内の全ての小学校で始業式があります。始業式の翌日から普通に学校があると思うのですが、多賀町や草津市等の小学生は、このイベントに参加できないと思います。その点、なぜそのような日程なのでしょうか。

 

(県立図書館長)

例年、冬と夏に行っています。子どもたちの夏休みの期間中に設定するようにしていますが、今回、かなり前から設定しておりまして、多賀町や草津市の学校が始まっているという情報をつかめておりませんでしたので、誠に申し訳ないと思います。今後は、県下の市町立学校の状況も踏まえながら日程を設定したいと思います。

 

(京都新聞)

草津市は、例年8月29日前後に始業式をしていたと思うので、今年に限った話ではないと思われます。夏休みの期間については、7月下旬から8月初旬に既にあったはずですが、例年このような日程設定でしょうか。

 

(教育長)

令和元年度は、8月21、22、23日の3日間です。令和2年度は中止させていただきました。

2学期の始業式が学校や市町により早まっていることもありますので、今後は十分考慮しながら期間の設定をしていきたいと思っております。

(時事通信)

冒頭に教育長がおっしゃった教員試験の件ですけれども、第二次選考はこれ以上延期になることはないととらえていいでしょうか。

 

(教育長)

そうですね。これ以上新たに陽性者が発生したら、対応を考えなければいけませんが、現時点における検査等の状況を見ますと、この8月下旬から9月の中旬ぐらいの間に、第二次選考をさせていただく予定をしております。関係の職員の体調管理にも十分に気をつけて取り組みたいと考えております。

 

(時事通信)

今後このようなことが起こらないようにするために、どのようなことをしようとお考えでしょうか。

 

(教育長)

今回の感染が広がった原因は、まだ検証できているわけではございません。手洗いやマスクの着用等はしっかりやっていましたが、パーテーション等の職場への設置が十分ではなかったので、今後、十分気をつけていきます。現在は設置しておりますので、こういった取組をもう少ししっかりと進めるべきであったという点は反省しているところでございます。

 

(時事通信)

感染が急拡大している中で、対策をとったとしても、今後も発生は当然考えられるわけで、そうなった場合にどうするのか。例えば、教職員課以外の方にお願いするとかのバックアップ体制、代替手段について教えてほしいのですが。

 

(教育長)

二次選考は、面接試験と、実技試験として模擬授業等を行っていただいており、専門的な知識を必要とするため、なかなか難しい面はありますが、事務局の他の課の教職員で行う体制等については、考えていく必要があると認識しております。

 

(時事通信)

コロナの関係ですけれども、最近になり学童保育や学校で子どもへの感染が相次いでおります。これについてどのように対応しようとお考えでしょうか。

 

(教育長)

今回の第5波は、デルタ株等のまん延ということで非常に感染力が強く、若い世代にも感染しています。基本的には、これまでの対策をより徹底していただくことを引き続き呼びかけていくことと認識しております。ご家庭、学校等、子どもたちが集まるそれぞれの場所で、感染症対策をしっかりと行っていただくしかないと思っています。さらに状況が変化していったときには、新たな対応について保健衛生部局とも相談しながら考えていく必要あると認識しております。今、具体的に決定しているものはございません。引き続き感染症予防対策を呼びかけていきたいと考えております。

 

(時事通信)

東近江市の教育委員会では、部活動の休止と決定されたそうですが、部活の在り方についてはどのような考えでしょうか。

 

(教育長)

東近江市は中学校の部活動を休止されていると聞いております。2学期が8月25日ぐらいから順次始まっていきますので、できるだけスムーズに2学期を始めたいという思いであると認識しております。

ただ現時点において、インターハイや全国高校野球選手権大会等、高校生にとって非常に貴重な行事も行われております。そういった公式行事、大会に滋賀県の選手も出場しておりますので、しっかりと感染症対策をとった上で出場していただきたいという思いは変わっておりません。

普段の部活動では、練習試合等ありますが、直ちに部活動をやめるというふうには考えておりません。部活動には様々ございまして、それぞれの競技で感染対策が違うと思いますので、競技別に感染対策の徹底を呼びかけていく必要があると認識しております。競技別に専門部会もございますので、高体連や中体連等を通じて、さらに顧問の先生方等にも呼びかけていく必要があると考えております。

 

(時事通信)

教員のワクチン接種については任意接種ということですが、教育委員会のほうから、先生方や生徒らやりなさいということは、特にはないですか。

 

(教育長)

県内の小中高特別支援学校の教職員の皆様につきましては、夏休み期間中に県の広域ワクチン接種センターで接種が受けられるように健康医療福祉部と調整し、県教育委員会も各市町教委や県立学校を通じて呼びかけております。現在、1回目の接種期間中に11,972人の先生が接種をされたということです。1万人を超える先生方が既に1回目の接種を終られていますので、夏休み期間中にほとんどの先生が2回目の接種も終えられるものと考えております。

 

(時事通信)

割合としてはいかがでしょうか。

 

(教育長)

正規の先生だけでなく非常勤や臨時の先生も含めまして、かなりの割合で受けていただいていると認識しております。

 

(時事通信)

1回目が何%で、2回目が何%と把握されていますか。

 

(教育長)

今申し上げましたのは、大規模接種会場での接種者です。現実には市町での個別接種で受けておられる先生もございますので、全員を把握するのは現実には難しいです。一部の市町では、先生方が優先的に接種されたところがありますので、かなりの先生が打っておられると認識しています。

 

(時事通信)

ほぼ、夏休みに先生方の接種が終わるということですね。

(京都新聞)

8月2日に県立学校いじめ問題調査委員会がありまして、重大事態1件に関して県教委が諮問されています。いじめ防止対策推進法が始まって以来、重大事態と県教委で認識されている事案は7件あって、調査委員会として調査するのは2件目で8年ぶりに調査に入るわけですけども、他の5件は学校の調査で終わっていて、今回は調査委員会が独立して調査するという形になっています。今回、極めて異例だと思いますが、今回の重大事案に関して調査を諮問した理由は何か、お願いします。

 

(教育長)

8月2日に、第1回の滋賀県立学校いじめ問題調査委員会で、事実関係の調査をしていただきたいということで諮問いたしました。当然、学校での調査等も行われておりましたけれども、その調査内容等について、関係者の方のご理解、ご了解がまだ十分得られる状況にはないので、さらに綿密な調査を行う必要があると考え、諮問させていただいたところでございます。

 

(京都新聞)

調査内容に関係者の理解を十分得られる状況でないというのはどういう意味ですか。

 

(教育長)

今回のいじめの問題に対する対応について、これで十分な対応であったかどうかという点について、ご理解が得られていないという点でございます。

 

(京都新聞)

つまり、学校調査について、いじめられた側の方は十分納得していないということですか。

 

(生徒指導・いじめ対策支援室長)

具体的に被害者の方、関係者の方がどういう思いでおられるかとか、今後、調査委員会が確認しながら、より適切に調査をされますので、今、詳細については差し控えたいと思っております。学校で一定調査はされましたが、様々な趣旨を勘案して、まだ十分ではないと。あるいは、調査委員会が調査する判断をしていく中で、例えば、学校に支障が出てくるとか、学校の調査が十分でないとか、特に関係者等の意向も考える必要性があるとか、そういうような趣旨を総合的に判断したところでございますので、具体的な中身、関係者がどう言っているか、どこが不満か、どこが納得されていないのかというようなことは差し控えたいと思っております。

 

(京都新聞)

そこまで具体的に聞いているわけではなくて、学校の調査に対して、いじめと思われる被害者の方が、納得していないかどうかを聞いています。詳細は聞いていません。

 

(生徒指導・いじめ対策支援室長)

そんな事情もあってということで、ご理解いただきたいと思います。

 

(京都新聞)

先ほどの話では、学校の調査が十分ではないという説明ですよね。調査内容が関係者の理解を十分得られる状況ではないと。つまり、これはいじめられた被害者の側が、学校の調査が不十分だと認識しているように受け取れるのですが、それはそうなのかと確認で聞いています。

 

(生徒指導・いじめ対策支援室長)

今おっしゃるように、学校が一定調査をしていたのですが、それでは十分でないと関係者が思っておられる部分がありまして、調査委員会で調査を改めてするということでございます。

 

(京都新聞)

その関係者とはどなたですか。

 

(生徒指導・いじめ対策支援室長)

被害者側です。

 

(京都新聞)

要するに、いじめを受けた可能性がある、被害を受けた方、被害者側ということですね。

あと、個別の事案ではなく一般論として、いじめに関しては法律ができて、教育現場も厳正に対応する時代になっていますし、県教委は実態把握を熱心に取り組まれていると思います。今回は調査中ですので難しいと思うのですけれども、過去の係争中のものもありますし、少なくとも7件調査している状況で、過去に調査してどういう実態があったか。つまり、どういういじめがあって、それに対してどう取り組む、あるいはどう防止すべきだったかという、再発防止の観点から、いじめの事案の情報公開という点で、県教委として今どういう認識でいるかをお尋ねします。もう少し具体的に言いますと、今回調査中のものを除けば重大事態は6件あったのですが、今どの程度まで公表されていているのかを教えていただけますか。

 

(生徒指導・いじめ対策支援室長)

再発防止は非常に大事ですので、学校の問題点等、今後気をつけていかなければならない点については、他の学校でも同様のことが起こりうる可能性があるので、広く学校へ注意を促しております。ただし、一般への公表につきましては、被害者側等の個人情報はもとより、どこの学校でどういうことでとなると、誰のことかが特定されて、今後の生活のいろいろな面に支障が出てくることもございますので、慎重に被害者側の意向も十分聞いた上で、公表できる部分については公表させていただく判断をしていくと考えております。

お問い合わせ
教育委員会事務局 教育総務課
電話番号:077-528-4512
FAX番号:077-528-4950
メールアドレス:[email protected]
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