令和6年11月18日(月曜日)午前10時から午前11時27分
県庁新館4階教育委員会室
非公開 | 第37号 | 令和6年度滋賀県一般会計補正予算(第6号)のうち教育委員会所管の予算案に関する知事への意見について | 教育総務課 |
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非公開 | 第38号 | 保有個人情報一部訂正決定に対する審査請求に係る裁決について | 教育総務課 |
非公開 | 第39号 | 保有個人情報一部訂正決定に対する審査請求に係る裁決について | 教育総務課 |
非公開 | 第40号 | 損害賠償請求事件の和解および損害賠償の額を定めることにつき議決を求めることについての議案に関する知事への意見について | 高校教育課 |
公開 | 第41号 | 令和8年度滋賀県立高等学校入学者選抜について | 高校教育課 |
公開 | ア | 令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査等の結果の概要について | 児童生徒室 |
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●教育長から開会の宣告があった。
●教育長より出席者の確認があり、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第3項の規定により、会議の成立が確認された。
●事務局から説明員の出欠について報告があった。
●教育長から、本日の議題のうち、第37号議案および第40号議案については、県議会との調整に支障がないよう、11月定例会議に提案される前の本日においては審議を非公開とし、後日提案後に公開することが適当であることから、また第38号議案および第39号議案については、個人情報を含む内容であることから、審議を非公開とすべきとの発議があった。発議は全員異議なく了承され、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項ただし書の規定により、第37号議案から第40号議案の4議案は審議が非公開とされることとなった。また、審議の順番については、公開議案、報告事項、非公開議案の順で審議することが確認された。
●10月21日開催の定例教育委員会に係る会議録について、適正に記録されていることを確認し、承認された。
●教育長から第41号議案「令和8年度滋賀県立高等学校入学者選抜について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
(石井委員)
質問であるが、別表3に「特に力を入れている部活動、特徴的な部活動等」という欄があるが、空白になっている高校もある。これは特になしという解釈で良いのか。
(臼井高校教育課長)
どこの高校でも部活動に力を入れていらっしゃるが、学校側に特徴的な部活動について確認をしたところ、回答がない学校もあり、そこについては空白になっている。
(石井委員)
この欄を設けるのであれば、それぞれの学校の考え方や現状を反映するほうが良いと思うがいかがか。
(臼井高校教育課長)
現在の入試制度では、スポーツ・文化芸術推薦選抜を実施しているが、その中に部活動名を挙げながら強化している、強化拠点校の指定を受けた学校が含まれている。新入試制度からはここにも力を入れたいということで回答いただいた学校もあるが、基本的には、強化拠点校の仕組みを引き継ぎ、回答いただいている。スポーツ・文化芸術推薦選抜の強化拠点校の仕組みを継続する意味で、この欄に記載していただいている。
(福永教育長)
改めて見ると、別表1のスポーツ活動枠に関係しているというわけでもなく、誤解が生じる可能性もある。入試の方向性を示すという意味で、別表1、2については各中学校長、保護者の方に知っていただくことが非常に大事だと思うが、別表3については、掲載されている部活動が何を意味しているのかという点はもう少し整理した方が良いのではないか。委員の皆様のお考えもお伺いしたい。例えば、全国大会で優秀な成績を得ているとか、近畿ブロック出場をした部活動ということであれば明確に分かるが、沢山部活動名を挙げている学校もあれば、全く挙げていない学校もあり、部活動が無いと誤解されるのもいかがなものかと思うので、このことに限らず何か御意見があればお聞きしたい。
(石井委員)
先ほどの続きで、どの学校にも「特徴的な部活動等」に該当することは必ずあると思うので、空欄は絶対に良くないと私は感じる。
(野村委員)
別表3の伊香高校の欄には、防犯ボランティアSOUND会や、探究チャレンジBeyond部のような活動も記載されているので、部活動に限らず、特徴的な取組や活動をされているようであればそれを記載するのも良いのではないか。
(福永教育長)
なぜこの欄を設けたのか、経緯について説明すると、令和7年度に本県で開催される国スポ大会に向けて、少年男女の強化をやっており、強化拠点校として多くの学校が位置付けられているが、令和8年度以降は強化拠点校という概念が無くなる。このままでは、部活動については何も対応しないように見える可能性があるため、部活動に関してどのようなところに力を入れるのかを打ち出していくためにこの欄を設け、各学校に考えていただいたところであるが、実際に記述された内容を見ると学校によって濃淡があるように感じる。別表3については再度整理させていただく必要があるため、今回は、別表1、2、4の資料について、特に御意見がなければ議決をいただき、公表および関係者に通知させていただくということでいかがか。
●教育長から一部資料(別表3)を除き、第41号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で可決された。
●教育長から報告事項ア「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査等の結果の概要について」、事務局に報告を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
(塚本委員)
暴力、いじめ、不登校等々、いずれも対策が求められる課題であり、何とかしていきたいという思いがある。先般、岡山県立岡山御津高校を視察させていただいたり、大阪府立水都国際中学校、高校を見学させていただいたりしたときに、生徒自身が自己決定できる機会が沢山あると感じた。学校生活へのやる気がでないであるとか、不適応を感じている本県の生徒さんの中には、自分が思ったような学校生活が送れない、規則で縛られている、すでにレールが敷かれているということから、行きづらさを感じている子も多いのではないかと思う。10月末には滋賀県人権教育研究大会があり、個人の人権ということで学ぶ権利や生きる権利が強調されていたが、学校現場が集団生活や全体の規律を尊重しすぎるがゆえに、個々人の人権が守られないことはあってはならないと思う。例えば、大人社会であれば髪を染めていようが、ピアスをあけていようが、誰も文句を言わないが、学生だから、その学校の生徒だからということで、子どもらしさが求められる、その中に校則があると思う。そのようなことが、生徒の行きづらさに繋がっているようにも思え、極論的ではあるが、県内の学校からは校則をなくそうという呼びかけを教育委員会からしても良いのではないかと思うこともある。校則に関して、県内学校の校則の在り方や見直しに触れた調査をされたことはあるのだろうか。
(谷村児童生徒室長)
令和2年度に県立学校に対して、社会通念上理不尽な校則が無いか調べ、また、校則を誰もが見られるようにするために学校のHPに掲載したりした。現状として、毎年校則について考えるような機会をつくるなど、学校の先生方が中心になることもあるが、基本的には児童生徒が中心となり、生徒会や児童会などで、学校の決まりに対する話し合いの場を積極的に持つよう、働きかけている。
(塚本委員)
児童生徒から声が上がることも大切にしないといけないし、そのような機会があるということで安心はするが、地域と共に学校を運営していこうという動きもあると思うため、先ほど申し上げた校則一つにしても、学校生活における個人の息苦しさが解消される在り方が重要で、理不尽にその子の人権を奪っているような方向になっていないか注意する必要がある。
(石井委員)
意見であるが、児童生徒の問題が起きてしまうこと、あるいは不登校は、社会の変動、必ずしも良いとは言えない変化など、様々な因子が働いており、非常にテーマが大きいと感じる。手を打っていくことを考えると、間違えられない科学的な分析等々が求められると思うが、これは県の教育委員会の資源だけでできるのだろうか。県の行政として考えて、教育だけでなく、様々なセクターで分析を急いで、資源は限られている中で、手は打っていかなければならない。非常に根が深く、厄介で難解な課題だと感じる。ある研究論文の特別支援学校に対する研究次第設定の理由で、自立と社会参加に必要な力を培うための適切な指導および必要な支援の重要性が高まっているという表現があったが、その範囲が現場では莫大に広がっていると解釈している。分析は急ぐべきだが、このことに対して、手を打っていくことは、やはり教育委員会だけではとてもやれない非常に範囲が広い問題だと思う。
(野村委員)
これまで、学校訪問や定例教育委員会会議の場で対策について色々と報告していただき、対策も計画的に行ってきてくださったが、不登校や問題行動等の数は減るどころか増えてきており、非常に厳しい状況にあると感じる。当事者だけでなく、成長していくうえでの生活環境や、対人関係のような本人を取り巻く現状がどのように改善されれば良くなっていくのか、そのようなところも本当に難しいと感じる。人に対するコミュニケーション力や環境に対する対応力は、小さいころからの積み重ねが大切だと思うが、このような力を付けて成長していけるように、家庭や地域、学校が連携し、その中で子どもたちが健やかに育っていくような環境をみんなで整備していけたら良いと思う。
(窪田委員)
先日の都市教育委員連絡協議会でも市町の教育委員の皆様から沢山意見が出たところであったと思いながら、報告を聞かせていただいた。これだけの子どもたちが滋賀県の中で傷ついているということを、私たち大人が真剣に受け止めないといけないと改めて思っている。不登校に関しては、調査結果のポイントでまとめてくださっているように本当に色んな背景があると思っている。コロナ禍もあって、学校に行くことの意味や目的意識が薄れている子もいるだろうし、一方で行きたいけど行けない状況に追い込まれてしまっている子も、やはりいると思う。対策として挙げてくださっていることはそのとおりだと思うので、進めていただけたらと思うが、是非、実際にこういうふうに変わってきたとか、学校に行きたいけれど行けないという子どもたちが安心して、また学校に気持ちも足を向けられるようになってきたとか、そのような成功事例ばかりではないと思うが、共有していただければと思う。スペシャルサポートルームなども、学校にそのような居場所をつくればそれで解決するかと言われれば、そこの居場所に対して、学校の先生たち、大人たち、あるいは子どもたちが、そこに行くことをどう捉えているかという課題もある。そこに行ってさぼっていると思われたら、やはり子どもたちがそこを足掛かりに復帰するということは難しくなるとも思うし、例えばスペシャルサポートルームを作るにしても学校の中でそこをどのような場所にしていくのかということを議論してやっているところは、子どもが繋がっていくと思うが、そうでないところもあると思うので、幅広く色んな子どもたちに対応されている中で大変だとは思うが、出してくださっている対策に対しての成果や反省を県としても蓄積し、共有していただけるようになれば良いと思う。
(土井委員)
不登校にしてもいじめにしても、学校の先生方には一生懸命対応していただいてありがたいと思っている。本質的なことではないだろうが、岡山御津高校に伺った際に様々なことを学んだうちの一つは、空間の使い方が上手いということである。ふれあい教育対談などで県立高校を回らせていただくことは多いが、少し寂しいというか、侘しいというか、建物が古くなっているので仕方がない面もあるが、色にしても空間の作り方にしても居心地が良い感じがしない。生徒数も減り、空き教室も増えてくるとすごく寂しい感じがする。御津高校も決して新しい建物ではなかったが、色や場所の作り方など、かなり苦労してやっておられると感じた。環境が人の気持ちや行動パターンを決めていくということは確かにあり、窓ガラスが割れていたり、草が手入れされずに生えていたりする町は暴力が多いというのは有名な話である。予算の限界もあると思うので、現場に全てを強いるわけにはいかないが、色使いにしても机の置き方にしても色々と工夫はいると思う。その点に関しては、保育園、幼稚園の先生方が工夫されており、幼児教育では、環境にかなり力を入れておられるが、小中高と上がるにつれ、だんだん遊びがなくなってきているのは良くないと思うので、工夫していただければと思う。
●第40号議案について原案どおり可決された。
●第37号議案について原案どおり可決された。
●第38号議案および第39号議案について原案どおり可決された。
●教育長から、本日の議事が全て終了した旨の発言があり、閉会の宣告があった。