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令和6年1月定例教育委員会

開催日時

令和6年1月17日(水曜日)午前10時00分から

開催場所

県庁新館4階教育委員会室

議事次第

報告
公開 しがの学びと居場所の保障プラン(案)について 生徒指導・いじめ対策支援室

会議録

1 開会

●教育長から開会の宣告があった。

 

●教育長より出席者の確認があり、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第3項の規定により、会議の成立が確認された。

 

●事務局から説明員の出欠について報告があった。

2 非公開事件の確認

●教育長から、本日の議題についてはすべて公開で審議すべきとの発議があり、全員異議なく了承された。

3 会議録確認

●12月22日開催の定例教育委員会に係る会議録について、適正に記録されていることを確認し、承認された。

4 報告(公開)

●教育長から報告事項ア「しがの学びと居場所の保障プラン(案)について」、事務局に報告を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。

 

●主な質疑・意見

 

(石井委員)

 資料1ページの不登校の背景について、無気力と不安が一緒になっているが、それらの内訳に対する考察はしているか。

 

(谷村生徒指導・いじめ対策支援室長)

 無気力と不安を一括して数値を挙げていることもあり、その内訳まで詳細に確認していない。不登校の要因の選択肢が色々とある中で「無気力・不安」という選択肢を選び回答されている数が資料中の割合ということで、お示ししているところ。

 

(石井委員)

 内訳が非常に重要な意味を持つと感じている。

 

(谷村生徒指導・いじめ対策支援室長)

 不登校の原因は複合的であり、委員がおっしゃった「無気力・不安」の区分けについても、今後検証しながら、また、調査の仕方も考えながら、進めてまいりたい。

 

(福永教育長)

 この数値は、文部科学省が行った「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によるものであるが、委員がおっしゃるように、無気力や学校や友達に対する不安の割合が大きいため、もう少し詳細に分かる調査を国にも提案してまいりたい。

 

(窪田委員)

 資料中の基本理念や現状分析では、高等学校や特別支援学校を含めて記載されているが、8pで具体的に示されている支援のイメージでは市町、小学校、中学校、義務教育学校のみの記載である。プランとしては、滋賀県の子どもたちということで、県立学校に通う子どもたちも視野には入っているが、具体的な支援としては中学校、小学校、義務教育学校をメインにしていくという理解でよいか。

 

(谷村生徒指導・いじめ対策支援室長)

 8pでは市町への支援を多く示しているが、支援については7pに記載の(ア)から(シ)の策も考えているところである。(ア)アプリ等による心の健康観察推進は、県立学校も同様に進めていく必要があると思っているため、県立においても、市町立においても、パイロット校やモデル校を前提にしながら、来年度普及を進めてまいりたい。併せて、教育支援センターの機能強化についても同様のことを考えており、県立学校の学生を対象としたアプローチの仕方等を市町でも活かしていけるような研究がしたいと思っている。(キ)などの事業については市町にはなるが、全体を見ると高校生や特別支援学校の生徒も対象となる。

 

(福永教育長)

 併せて、スクールカウンセラーについても、特別支援学校の児童生徒にスクールカウンセラーのカウンセリングが受けられるよう、来年度から進めてまいりたいと考えているところ。

 

(窪田委員)

 スクールソーシャルワーカーも同様であるか。

 

(谷村生徒指導・いじめ対策支援室長)

 スクールソーシャルワーカーについても同様であるが、県立学校に配置ということまでは難しい状況があるため、県立学校等のニーズに応じて派遣させていただき、福祉との繋がりができるような仕組みは今後も継続して進めていきたいと思っている。

 

(塚本委員)

 このプランは不登校になっている子どもたちへの支援について書かれており、私としても内容を理解したいと思っている。また、このプランに沿って進めていただけると良いと思う。

首長会議で出された意見の中に、そもそも不登校にならないような対策もして欲しいという意見もあったとお聞きしたが、学校や教育の在り方に問題があり、課題解決に向けて何とかしていかないといけないという意味で、不登校を防いでいきたいという発言であればそのとおりだと思う。しかし、学校の現状や課題とは別に、学校には行くべきだ、不登校は許されないという前提での発言となると違うと思うため、首長に説明する時にも、以前の議論からもあるように、不登校は誰がいつなってもおかしくない状況にあるのだということを前提に話していただくことが大事だと思う。

 不登校の要因として、エビデンス等はなく感覚での話にはなるが、こうすべき、ああすべきというような役割が求められがちなゆとりのない日本の社会が反映されている気がする。教育の分野だけに留まらず、世の中の在り方や雰囲気が大きく影響しているのではないかと思う。先ほど室長がおっしゃったように不登校の要因や原因は複合的で色々なことがあると思うが、このような大人社会の在り様も子どもたちに影を落としているのではないかと思う。

 

(福永教育長)

 不登校には様々な原因があり、県議会議員からは、起立性調節障害が不登校の要因になっている可能性があるとの意見もあった。福祉との連携も重要であるが、5pの1の三つ目のアスタリスクのところに記載している医療等との連携、精神科医や小児科医等のドクターとも連携しながら、その子の見立て、対応の仕方も含めて進めていく必要があると思う。今後ますます医療等との連携も必要になるのではないかと思う。ただ、個人情報の問題があるので、そこには気を付けながらやっていく必要があると思う。

 

(塚本委員)

 起立性調節障害が要因になっているというデータや調査等はあるのか。

 

(福永教育長)

 医療機関のホームページ上ではあるが、不登校の2割から3割はこのような障害の子ではないかと書かれているものもある。

 

(土井委員)

 2pの右下にある全欠児童生徒で本人に会えないうち保護者にも会えない割合について、これは、令和5年1月に会えないということか、それとも継続的に会えないということか。

 

(谷村生徒指導・いじめ対策支援室長)

 令和5年1月に限定したデータであるため、1月には会えなかったが、2月には会えたというケースもあり得る。

 

(土井委員)

 実際に不登校で自宅に子どもがずっといる保護者の立場からすると、多くの場合、何とかしようと様々な機関等に相談することになるはずで、指導を受けていなかったり、そもそも保護者にも会えていないという状況はかなり深刻だと思う。この分類にフリースクールに通うお子さんがいるかどうかわからないが、一番深刻なところに手が届かないということにならないように、状況を把握していただき、子どもの立場から最も必要としている支援をしていただきたいと思う。

 

(谷村生徒指導・いじめ対策支援室長)

 このグラフは、不登校の子どもに限ったデータではないため、全欠児童の内訳を詳細に分析する必要があるというのは承知している。このデータには外国籍の子どもや虐待、病気による全欠生徒も含まれているため、不登校に限定すると結果が変わる可能性もあるが、現在持ち合わせているデータの中ではこれが最も適当でありお示ししているところ。委員がおっしゃったようにこの点については今後も分析してまいりたい。

 

(福永教育長)

 このことについてはもう少し詳細な分析が必要であると思う。

 昨日の首長会議を経て一定の方向性が出てきたので、今後、必要な予算も含めて、今月中に知事にも報告、協議し、滋賀県としての来年度の打ち出し方を決め、2月にまとまった形で報告させていただきたいと思う。

併せて、改めて、19市町の教育長との協議の場を1月から2月の間に設けたいと思っており、市町の教育長の御意見もいただきながら、具体化してどのように進めていくのが一番良いのか、子どもたちにとって、保護者にとって、学校にとってより良い仕組みになるよう努めてまいりたい。また、今後の定例教育委員会においても報告させていただきたいと思う。

5 閉会

●教育長から、本日の議事が全て終了した旨の発言があり、閉会の宣告があった。

お問い合わせ
教育委員会事務局 教育総務課 企画係
電話番号:077-528-4512
メールアドレス:[email protected]
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