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令和3年度若年層向け人権啓発講義

若年層向け人権啓発講義とは?

 若年層の一層の人権意識の向上が求められる中、平成25、26年度に実施した学生サポーター会議において「若者の集まる場所へ出向いての啓発が必要かつ有効」である旨のアイデア提示や、「実際の現場で取り組んでおられる人から話をきくことは、より深く人権について考えるきっかけになった」との感想をいただきました。

 そこで、若い人たちに人権は身近なものであり、人権の尊重は私たち一人ひとりが考えていかなければならない課題であるという意識をより強く持っていただくことを目的として、県内大学等での講義の中で、各人権分野の最前線で活動されている方からの講話により、人権課題の現状を学ぶ機会を提供しています。

テーマ「障害と人権:Quality of lifeの視点から」

令和4年1月7日(金曜日) 開催 (龍谷大学瀬田キャンパス)

 学生の皆さんに、本来の講義では実施されないさまざまな人権について学んでいただくことで、人権は身近なものであり、人権が尊重される社会の実現は、私たち一人ひとりが考えていかなければならない課題であるという認識をもっていただくことを目的に、龍谷大学社会学部現代福祉学科講師の立田瑞穂先生に授業の中で、「障害と人権:Quality of lifeの視点から」と題し、次のようなことをお話いただきました。

  • QOLとは何かを考えるため、まず、自分にとって暮らしで大切にしているもの、豊かにしてくれるものは何かを振り返ってみる。
  • 人権とQOL はどちらも個人を大切にする点で重なり合う、QOL視点のアプローチは、個人が自分の暮らしに大切なことを最もよく知っているという立場に立っているということ、それは周囲の人 との対話、関係の中で気づかれることも多い。
  • その人のことを知ることで、QOLと人権を守るにはどうしたらよいかが分かってくる。

 参加した学生たちに、講義とワークをとおして人権について改めて考えてもらえるきっかけとなりました。

講義の様子1
講義の様子2

<学生の声>

  • 事例から、○○さんの暮らしとその障害で、どうしたらQOLを満たせるのかということについて深く考えることができました。
  • QOLは主観と客観でかなり変わると感じた。
  • 人権に関する問題は、永遠の課題だなと思いました。解決には、1人ひとりの意識を変えることが大切だと思うので、しっかり学び考えたい。
  • 障害がQOLを下げていても、それを支援の力で上げていくのは難しいので、考えさせられる事例だなと思った。
  • 事例から、「○○さんは社交的なので住宅におしゃべりできるひとがいないのを孤独に感じている」とありました。また、グループワークの発表でも、「寮生活だからいつも友人といられて楽しい」とおしゃっているのも印象的でした。ですが私は真逆で、仲のよい人とも適度な距離感をとることで充足感を得るので、上記の2つの例は共感できませんでした。ですが、充足の感じ方のギャップも、「分からない」から「知らない」ではなく、「そういうことがあなたのQOLを満たすのか」と受け入れていくのが、人権の第一歩なのかなと思いました。

テーマ「ハラスメントを知って自分を守る-学生間のハラスメントをなくそう-」

令和4年2月16日(水曜日)開催(滋賀県立大学)

 滋賀県立大学で毎年2月に開催されている課外活動団体の代表者等を対象にした課外活動説明会において、今年度もリーダース研修として「人権啓発学習会」が実施されました。

 名古屋大学ハラスメント相談センター相談員の深見久美子さんをお招きし、「ハラスメントを知って自分を守る-学生間のハラスメントをなくそう-」と題し、オンラインでお話をしていただきました。

 講義では、ハラスメントにまつわるいろいろな知識や、セクシュアルハラスメント(DV・ストーカーを含む)、ソーシャルメディアハラスメントなどの基本的なことについて教えていただき、事例から考えたり、加害者にも被害者にもならないためのハラスメントを防ぐ適切なコミュニケーションの方法や、ハラスメントの被害に遭ったとき、その場面を見聞きしたときにどうしたらいいかなどについて学びました。

 参加した学生たちには、学生同士の関係性という身近なところから他の人の意見や権利を尊重することについて理解を深めていただき、みんなが安心して学んだり活動したりして過ごせる環境づくりについて考えてもらうきっかけとなりました。

講義様子1
講義の様子

<学生の声>

  • 意外と自分もハラスメントしてるかもっていう気付きがあったのでとても良かった。
  • 自分が無意識に加害者になってしまうかもしれないので気を付けたい。
  • ハラスメントの種類が多くて驚いた。細かすぎると思うかもしれないが、自分の発言、行動には十分気を付けることが必要だと思った。
  • サークル内において、部員に対してどのように接するべきかを学ぶことができた。注意しなければいけない点も多いため日頃から意識していこうと思った。
  • ハラスメントの種類がかなり多くて驚いた。ハラスメントに対して良くも悪くも敏感すぎる人なども今後現れるだろうなと思う。
  • 加害者にもなり得るということもふまえて、ハラスメントの予防について学ぶことができて良かった。
  • 加害者にならないように心がけるとともに、ハラスメントのない団体を作りたいと思いました。
  • ハラスメントの加害者に講習を受けてもらうまでの流れが難しいと思った。
  • ハラスメントも多様なものになっているんだなと思った。全てのハラスメントに抵触しないようにするとこちらの行動が制限されることが多くなり、逆に人権問題にもつながるのではないかと思った。
  • 対等な関係を築くというのは大事だなと思った。
  • 部やサークル内で、部長とか役職のある人間だけでなく所属する全員で皆が快く過ごせる環境を作っていくべきだと思いました。
お問い合わせ
滋賀県総合企画部人権施策推進課
電話番号:077-528-3533
FAX番号:077-528-4852
メールアドレス:[email protected]