ホンモロコはコイ科魚類の中でも非常に美味であると言われ多くの人々に親しまれていましたが、1985年頃を境に漁獲量が激減し、近年ではすっかり少なくなっています。このホンモロコ資源の回復を目標に、種苗生産放流などの増殖事業が実施されています。水産試験場では天然由来の親魚からふ化仔魚を大量に生産して放流する技術の開発もおこなっています。
初期減耗とは、初期発育段階における個体群の減少のことを言います。たとえば、ホンモロコは柳の根などの水面付近に産卵するため、水位操作などにより水位が低下すると卵は干上がってしまいます(写真)。こうしたホンモロコなどに対する外来魚や水位変動などの影響を明らかにし、初期減耗を低減できる方策を検討しています。