日野町 昭和34年台風7号

撮影・提供：奥村健一氏
場所：日野町鳥居平

場所：日野町鳥居平
提供：奥村健一氏

体験者の語り（役場に勤めていた人の日記より）

【昭和34年8月14日】
 8月14日午前2時頃より、大雨は一層激しく雷が鳴り、3時頃サイレンが鳴る。
 家の前も10センチほど水が流れて、川のようになるほどの雨が降る始末。
 真っ暗な道を役場へ向う途中、土砂崩れで行けず。砂塚まわりで朝5時着。
 ただちに災害調査に、災害報告、応急仮橋の測量、夜は設計と土曜、日曜は全くなし。夜も11時、12時となる。徹夜も2,3日した。

体験者の語り（昭和16年生まれ）

 昭和34年8月13日、台風7号の影響で、佐久良川の篠原橋が流失。
 そして、佐久良から奧之池の在所まで行く道、通称”地獄谷”の一部が土砂崩れ道路が半分落ちた。その関係で、佐久良から奧之池間が通行止めとなった。そのため、奧之池まで仮設道路を通し、通行を確保した。土砂災害の復旧作業に、泥運び用としてトロッコが使われた。
 また、佐久良谷の公民館が浸水し、道路がほとんどえぐられた。
 隣の集落の中之郷では、佐久良川が溢れ、水防活動（木流し工）をしていた消防団員の方が1名流され、殉職された。