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支援者インタビュー:立命館大学BKCインキュベータ チーフインキュベーションマネージャー 奥村義知さん

プロフィール:

滋賀県東近江市出身。オムロンに37年間勤務し、生産技術・技術開発・品質・経営戦略を担当し、その後、関係会社の生産担当役員を6年間務めました。2019年12月に定年退職を迎え2020年4月より、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営するインキュベーション施設「立命館大学BKCインキュベータ」に勤務。

「人を幸せにし、社会の役に立ってこそ、経営者は幸せになれる」

立命館大学びわこ・くさつキャンパス内にあるインキュベーション施設には、人工知能(AI)を活用した画像処理や農業の自動化、粘着剤をベースにした化粧テープの開発など幅広い分野の商品開発を行う企業が入居しています。「スタートアップを成功させるにはビジネスプランが重要」と話す奥村さんは、自身のメーカー勤務や経営者としての経験を活かし、丁寧な対応と安心感のある笑顔で起業家をサポートしています。

___お仕事の内容を教えてください。

「立命館大学BKCインキュベータ」に常駐し、入居企業の方々の経営サポートを中心に、大学発ベンチャー・地域企業の第二創業やこれから創業しようとする方の支援や相談対応をしています。

この施設の特長は、中小機構の幅広いサポートが受けられること、そして立命館大学の豊富な知的資産を活用できること、試作や実験に対応したウェットタイプの部屋があることです。これまでに人型重機(ロボット)の開発や、人に優しい生物農薬の研究開発をする会社がここで事業を成功させ卒業されています。事業化の過程において技術課題が発生した時には立命館大学の先生に相談することができます。また、図書館や学食など、キャンパス内の施設も利用できる素晴らしい施設です。

 

___サポートするうえで大切にしていることは?

いいビジネスプランとは、社会課題の解決に繫がっているプランではないかと思います。もちろん、お金を儲けようという意欲がなければ経済は活性化しませんが、でも同時に、長く続く会社になるためには、常に世の中に求められる存在でなければなりません。

私自身、会社経営を通じてたくさんのことを学びましたが、経験を経て学んだことは、こちらが一方的に言っても十分には伝わりません。経営者の方が進んでいく節目で状況を確認しながら、アドバイスが必要なタイミングで大事だと思うことを丁寧にお伝えするようにしています。

___起業を目指す人へメッセージをお願いします。

良いビジネスプランを描き、経営(企画)・技術・財務のチームを編成し思い切って挑戦してください。立命館大学の知的資産や中小機構の支援、インキュベーション施設を有効活用してください。スタートアップ時には資金、技術、販路などの多くの壁がありますが、ビジネスプランが実現できるように支援させていただきます。

〇あなたを支える言葉

『最もよく人を幸福(しあわせ)にする人が、最もよく幸福になる』は、オムロンの創業者の言葉です。

自分だけ幸福になろうとするのではなく、人を幸せにし社会の役に立ってこそ、経営者は幸せになれるのだと思います。また、私の力で少しでも起業する人を幸せにできたら、私も幸せです。

【施設情報】

  • 名称:立命館大学BKCインキュベータ