水稲の葉に発生するいもち病(葉いもち)が、県内各地で多く発生しています。今後の気象条件によって、水稲の穂に発生するいもち病(穂いもち)の多発生が懸念されるため、別添のとおり7月12日付けで令和5年度病害虫発生予察注意報第2号を発表しました。
いもち病の注意報は、発生が多かった令和4年に続いての発表となります。
いもち病は「いもち病菌(かび)」に起因する水稲の最も重要な病害で、穂に発生すると、もみが充実せず、大きな減収要因となります。
7月6~11日に行った調査において、県内36地点180ほ場での葉いもちの発生ほ場率1)は32.2%(平年8.7%)、発病株率2)は4.2%(平年0.7%)と、ともに過去10年で最も高くなりました。
温度が25℃前後でイネ葉面の濡れ時間が長い場合、感染しやすくなります。特に、夏期の低温、多雨および日照不足などの気象条件が発病を助長します。
向こう1か月の気象予報(大阪管区気象台7月6日発表)では、降水量は平年並の見込みですが、出穂期に曇雨天が続く場合は穂いもちが多発することが予想されます。
県では、農業者に対して、1. 葉いもちは、発生を認めたら直ちに薬剤を散布すること、2. 穂いもちは、ほ場の状況に応じて適期に防除を実施するよう呼びかけています。
(参考)
1)発生ほ場率:調査ほ場(180ほ場)の内、葉いもちの発生があったほ場(58ほ場)の割合
2)発病株率:調査株(ほ場当たり25株)の内、葉いもちの発病株の割合