重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは、2011 年に初めて報告された、新しいウイルス(SFTS ウイルス)に感染することによって引き起こされる病気です。主な症状は発熱と消化器症状で、重症化することもあります。
ヒトはSFTSウイルスを保有しているマダニに刺されることにより感染します。このため、患者はマダニの活動期である春から秋にかけて発生しています。
2013 年1 月、重症熱性血小板減少症候群の患者が国内で初めて確認されました。その後、2013 年3月4日には感染症法に定める4類感染症に指定され、届出が義務づけられました。
感染症法指定後に全国で確認された届出数は1,185名(令和7年7月31日現在)となっています。
届出は西日本を中心に毎年5~10月に多くなっており、平成28年度には滋賀県内で感染が確認された患者が確認されています。
ウイルスを保有するマダニに刺されてから、6日~2週間で発症します。主な症状は、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)です。
時に腹痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、出血症状(歯肉出血、紫斑、下血)が出現します。
(ただし、すべてのマダニがSFTS ウイルスを持っているわけではありません。)
参考:フタトゲチマダニ(写真提供元:国立感染症研究所)