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共生社会づくりを目指すための条例の検討について

2018年6月7日

障害のある人に対する差別がなく、多様な価値観を認め合い、相互に人格と個性を尊重しあう社会の大切さを県民全体で共有するとともに、滋賀に根付く福祉の思想の流れを受け継ぎ、共感の輪を広げながら、県民が一体となって「一人の不幸も見逃さない」共生社会づくりを目指すための条例の骨格について調査審議するため、滋賀県社会福祉審議会に条例検討専門分科会を設置しています。

条例検討専門分科会とは

滋賀県社会福祉審議会規程第2条の規定に基づき、共生社会づくりを目指すための条例の骨格についての調査・審議を行うために設置されたものです。

滋賀県社会福祉審議会条例検討専門分科会委員名簿 (PDF:48 KB)

障害者差別解消法の実効性の補完などを盛り込んだ共生社会づくりを目指すための条例骨格の滋賀県社会福祉審議会答申について

平成29年5月19日に、知事から滋賀県社会福祉審議会に対し諮問を行いました「障害者差別解消法の実効性の補完などを盛り込んだ共生社会づくりを目指すための条例の骨格」について、平成30年6月5日、滋賀県社会福祉審議会渡邉光春委員長（社会福祉法人滋賀県社会福祉協議会会長）から知事あてに答申されました。

答申 (PDF:2 MB)

答申に至る経緯
滋賀県においては、平成24年に障害者団体から県に対し、「障害のある人に対する差別禁止のための滋賀県条例」の制定要望があり、その後、懇話会や糸賀一雄生誕100年記念事業の中で共生社会づくりについて意見交換が続けられ、県の「共生社会推進検討会議」（平成27・28年）において、障害者差別解消法を補完するためには条例の制定が有効と結論づけられました。
こうした状況などを受け、平成29年5月、知事から滋賀県社会福祉審議会に対して、共生社会づくりを目指すための条例の骨格について諮問を行いました。諮問にあたって、障害者差別解消法の実効性の補完の必要性だけでなく、障害者と同様に社会的障壁により様々な「生きづらさ」を抱える人の課題に対して県民全体で取り組むことの必要性という社会福祉全般に関わる課題意識を示しました。
諮問を受けて、審議会内に条例検討専門分科会を設置し、県が示した二つの課題意識を軸に、条例の骨格に盛り込む内容ついて検討を重ね、同審議会4回、条例検討専門分科会での4回の議論を経て、この度、答申されることとなりました。
答申の概要とポイント
1. 答申の概要別添のとおり
2. 答申のポイント
  - 障害は、障害者でなく社会が作り出しているという「障害の社会モデル」の考え方を定義として規定すること。また、その考え方を広げるために、県民や事業者への啓発や相談員等への研修を実施すること。
  - 自分で相談することが難しい障害者に寄り添い、意見を代弁するなど専門相談員につないでいくという役割を担う地域アドボケーターを創設すること。
  - ひきこもりや社会的養護など制度のはざまにあって、社会の無関心や理解不足により孤立する人に対する理解と共感を前文に掲げるとともに、障害の範囲を見直し規定に盛り込むなどすべての人につながる条例としたこと。
審議経過
平成29年5月19日平成29年度第1回社会福祉審議会（諮問）
平成29年7月13日第1回条例検討専門分科会
平成29年9月1日平成29年度第2回社会福祉審議会
平成29年10月ワーキンググループの設置・議論（4回）
平成29年11月7日第2回条例検討専門分科会
平成29年12月ワーキンググループでの議論（3回）
平成30年1月25日第3回条例検討専門分科会
平成30年2月2日平成29年度第3回社会福祉審議会
平成30年3月26日第4回条例検討専門分科会
平成30年5月25日平成30年度第1回社会福祉審議会
県の今後の取組
答申の内容を障害当事者、事業者、県民の皆さんに理解いただくために、タウンミーティングなどの方法により周知に取り組むとともに、平成31年2月定例会議への上程を目指して条例案の策定を進めます。