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4 だれもが満足できるサービス・情報の提供(テキスト版)

(1)利用しやすいサービスの提供

目指す方向

  1. 利用者の特性や違いに対応したコミュニケーション手段を取り、また、他の部署や機関と連携しながら、多様できめ細かなサービスの提供に努めます。

  2. 行政、事業者側における積極的な情報公開、情報提供を進めます。

  3. だれもが等しく文化芸術やスポーツ等に親しめるよう、環境の整備等に取り組みます。

  4. イベントや会議等のユニバーサルデザイン化を図ることで当事者参画を推進します。

県における具体的な取組例

  • 幅広い世代に対する消費者啓発とともに、年齢層や特性に応じた媒体を活用して、実際の被害事例など消費生活に関する情報を提供

  • 消費者の年齢層や特性に応じ、様々な場面で活用できる啓発資料等を作成・配布

  • 読書バリアフリーの普及啓発

  • 当事者等による県内鉄道駅および宿泊施設のバリアフリー調査結果のホームページによる情報提供

  • 県立美術館における、受付に筆談具の配置、幼児向けの展覧会ガイドブックの制作、学校の団体鑑賞受入れ、展覧会において「触れる展示」の実施

  • 琵琶湖博物館における、車いすでも利用しやすい展示、読みやすい解説パネル、「においの展示」や「触れる展示」の実施

  • 県立図書館における、外国にルーツを持つ人々の母語で書かれた資料の収集整備・提供等の多文化サービスの実施

  • 県立図書館における大活字本・朗読CD等、「アクセシブルな資料」の収集整備や、対面朗読等の障害者等サービスの実施

市町に期待される取組例

  • 現在の行政サービスの改善点等について、ユニバーサルデザインの視点から点検を行い、必要な見直しの実施、また手続きの簡素化、ワンストップサービスの導入など、一層のサービス向上

  • 異なる行政機関の間での連携または提携

  • 積極的に県民の生の声を聴き、意見を交換し、施策に反映させることによる、県民のニーズにより的確に応える行政サービスの提供

  • 手話通訳者の配置や車いすの準備

  • 各種選挙における投票所の車いす用記載台、スロープ等の整備や導入促進、だれもが投票しやすい案内等

県民に期待される取組例

  • ユニバーサルデザインを取り入れたサービスとは何かを考え、ユニバーサルデザインサービスへの改善に向けた提言

  • ユニバーサルデザインに関する意見や提案を求められる場への積極的な参加

事業者・民間団体に期待される取組例

  • 自らのサービスの顧客満足度等からの評価とその結果に基づく実践

  • ユニバーサルデザインの考え方による優良なサービスを提供する企業等の情報収集とその応用

  • ユニバーサルデザインサービスガイドライン等の作成、またその普及啓発

  • 必要に応じて、手話のできる係員等の配置や車いすの準備

  • 高齢者、障害者、子どもを連れた人などに対し、災害や病気などの緊急時にも十分対応できるような接客係員の適正配置

(2)わかりやすい情報の提供

目指す方向

  1. 情報保障の確保のため、情報発信や申請手続き等について、よりわかりやすく、だれもが利用できるよう、アクセシビリティ(利用しやすさ)を高めます。

  2. 利用者から求められている情報の把握に努め、ニーズに合った情報を、正確に、わかりやすく、様々な媒体を活用して提供するよう努めます。

  3. 公共空間における表示等について、よりわかりやすく、だれにとってもやさしいデザインの導入を進めます。

  4. ICTを活用した情報発信を進めるなど、様々な利用者が迅速かつ的確に情報を得られる環境整備を進めます。

  5. 非常災害時に、高齢者や障害者、外国人など、だれもが的確に行動し、安全を確保できるように配慮した防災情報の提供、防災訓練の実施や参加の促進をはじめとした防災体制の整備に努めます。

県における具体的な取組例

  • 県民の理解と信頼を得られるように、データや根拠を示し、できる限り専門用語を避けるなど、受け手の視点に立って分かりやすく表現

  • だれもが重要な県政情報を得られるように、手話通訳や字幕の挿入など、情報アクセシビリティの向上

  • 情報の受け手のメディア利用傾向に応じた適切な媒体を組み合わせて発信

  • 情報弱者が生じないように、WEB媒体を活用した広報のみではなく、紙や電波媒体も活用

  • 字の大きさやフォント、配色、点字など、障害特性に配慮した行政情報の提供

  • 県に対して、意見が伝えにくい環境にある方については、関係団体を介するなどの方法により、意見を収集

  • 文化施設やイベントのサービス提供などを伝えるアイコンを作成

  • 関係機関と連携した多言語による行政・生活情報の発信

  • デジタル機器に不慣れな高齢者等を地域で継続して支援する「おうみデジタル活用サポーター」の養成

  • 視覚障害のある人への情報バリアフリーとして、県が作成するリーフレットなどの印刷物の音声コードの付記

市町に期待される取組例

  • 情報提供について、広報誌、テレビ、ラジオ、インターネットなど様々な手段の活用

  • 点字版、テープ版の広報誌発行、広報番組における手話通訳や字幕放送の実施

  • 高齢者や視聴覚障害者、外国人等、情報が伝わりにくい人へのICTの活用、点字、音声、多言語、絵文字などの手法の用意

  • 災害時等の緊急情報を円滑、迅速に提供するシステムづくり

  • 色彩や文字の大きさ、音声読み上げソフトに配慮したホームページ作成等、音声情報提供の充実

  • だれもがICTに関する基礎的な知識や技術の習得ができることを目指したICT学習支援

県民に期待される取組例

  • 情報をユニバーサルデザイン化していくことに関しての意見等の積極的な提案

  • 点訳・音訳、ITボランティア、通訳ボランティアなどによる情報提供への支援

事業者・民間団体に期待される取組例

  • 情報の受け手との双方向のコミュニケーションを想定した情報発信

  • 情報関連企業は、各分野で受け手に対してユニバーサルデザインを取り入れたうえでの情報発信

  • 高齢者や視聴覚障害者、外国人等、情報が伝わりにくい人への情報提供については、ICTの活用、点字、音声、多言語、ピクトグラムなどによる手法の用意

  • だれもが必要とする様々な情報を適切に提供できるよう、字幕放送または手話通訳挿入、副音声放送などの放送の拡充