文字サイズ

令和2年12月定例教育委員会

開催日時

令和2年12月22日(火曜日) 午前9時30分から午前10時30分

開催場所

県教育委員会室

出席委員

  • 教育長 福永忠克
  • 委員 土井真一
  • 委員 藤田義嗣
  • 委員 岡崎正彦
  • 委員 窪田知子
  • 委員 野村早苗

議事次第

議案
公開 第37号 令和2年度滋賀県一般会計補正予算(第9号)のうち教育委員会所管の予算案に関する知事への意見に係る臨時代理の承認について 教育総務課・教職員課
公開 第38号 令和2年度滋賀県一般会計補正予算(第 10 号)のうち教育委員会所管の予算案に関する知事への意見に係る臨時代理の承認について 教育総務課
公開 第39号 滋賀県公立学校職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例案に関する知事への意見に係る臨時代理の承認について 教職員課
公開 第40号 令和3年度滋賀県立特別支援学校幼稚部および高等部の入学者の募集定員について 特別支援教育課
報告
公開 滋賀県産業教育審議会第1回会議および学校見学会概要について 高校教育課
公開 これからの県立高等学校の在り方検討について 魅力ある高校づくり推進室

会議録

1. 開会

● 教育長から開会の宣告があった。

● 教育長から出席者の確認があり、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第3項の規定により、会議の成立が確認された。

● 事務局から出席者の報告があった。

2. 会議録確認

● 11月17日開催の定例教育委員会に係る会議録について、適正に記録されていることを確認し、承認された。

3. 議事(議案:公開)

● 教育長から、第37号議案「令和2年度滋賀県一般会計補正予算(第9号)のうち教育委員会所管の予算案に関する知事への意見に係る臨時代理の承認について」、および第39号議案「滋賀県公立学校職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例案に関する知事への意見に係る臨時代理の承認について」の2議案について、事務局に説明を求め、事務局から資料に基づき説明があった。

 

●主な質疑・意見

 特になし

 

● 教育長から、第37号議案および第39号議案の2議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案どおり可決された。

● 教育長から、第38号議案「令和2年度滋賀県一般会計補正予算(第10号)のうち教育委員会所管の予算案に関する知事への意見に係る臨時代理の承認について」、事務局に説明を求め、事務局から資料に基づき説明があった。

 

● 主な質疑・意見

(岡崎委員)

 トイレの前倒し整備はよろしくお願いしたい。

 既にこれまで実施しているトイレ整備の効果について、子どもたちからはすごく良くなったという声を聞いている。今回整備を前倒しした場合、そういった内容は今後の工事において反映されるのか。

 

(教育総務課長)

 ローカル新聞ではあったが、今年度虎姫高校で進めているトイレ整備が取り上げられ、生徒の喜びの声等を聞いている。このトイレ整備事業については高校でワークショップを行い、例えば生徒が壁の色を検討するといった形で、整備を進めているところ。今回前倒しする部分の設計にあたっても、引き続きそういったものを取り込んで進めていくことになる。

 

(岡崎委員)

 生徒たちの取組も前倒しで行われていて、十分反映される予定で進められるという理解で良いか。

 

(教育総務課長)

 生徒の意見も反映できるように努めていきたい。

 

(藤田委員)

 新型コロナウイルス感染症対策とトイレ整備事業は直接関係があるのか。このトイレ整備事業に、新型コロナウイルス感染症対策関連予算を流用しているということか。

 

(教育総務課長)

 トイレ整備事業について、もともと便にウイルスが含まれると言われているが、和式では緩い便を流すときに、水流によってウイルスが飛散するため、洋式化をして、またできる限り蓋を閉めて流すことが必要と考えられている。こういった観点から感染症対策であるとしている。

 また今回整備しようとしている床の乾式化についても衛生上のプラスの効果があるほか、手洗い水栓も自動水栓に改修しようとするものである。

 

(藤田委員)

 トイレ整備については新型コロナウイルス感染症がなくても進めていただいた方が良いと思っていたところ。この整備事業によりトイレでの感染症対策ができることが理解できた。

 

● 教育長から、第38号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案どおり可決された。

● 教育長から、第40号議案「令和3年度滋賀県立特別支援学校幼稚部および高等部の入学者の募集定員について」、事務局に説明を求め、事務局から資料に基づき説明があった。

 

● 主な質疑・意見

(藤田委員)

 募集定員と応募者数は、ほぼ同数になるのか。通常の学校であれば、選抜に漏れた場合は、次の受皿や滑り止めがいろいろとあるが、特別支援学校の場合も次に行くところはあるのか。

 

(特別支援教育課長)

 特別支援学校の場合は選抜ではなく、選考である。特別支援学校に入学することが望ましい児童生徒であるかを確認するということであり、選抜という考え方はしていない。基本的に受け入れることになると考えるが、義務教育ではないため、募集定員を定めて対応しているところである。

 

(岡崎委員)

 募集定員が51名減ることによって、教職員の人数等の変動はあるのか。

 

(特別支援教育課長)

 教職員の配置については教職員課の所管になるが、基本的に学級数が減になれば、教職員の数も連動して減になると認識している。

 

(岡崎委員)

 新型コロナウイルス感染症により、人との関わりが大変な時代になってきたが、その辺りは教職員の配置にあたって配慮されるのか。

 

(教職員課長)

 新型コロナウイルスも含め、様々な教育課題に対する個別の加配は従来から実施している。ただ、基本的に教員数についてはクラス数に応じて(義務教育)標準法により定めているので、それに沿って配置をしている。特に新型コロナウイルス感染症への対応としては、今年度から教員だけではなく、スクールサポートスタッフや授業を補助する学習アシスタント等の支援スタッフによって対応をするべく取り組んでいる。

 

(岡崎委員)

 新型コロナウイルス感染症により、人との関わりが厳しくなっているところで、医療機関スタッフ等の疲弊もあるが、学校現場でも密にならない工夫等で疲労があると思うので、十分な手当てができれば良いと思う。

 

● 教育長から、第40号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案どおり可決された。

4. 議事(報告:公開)

● 教育長から、報告事項ア「滋賀県産業教育審議会第1回会議および学校見学会概要について」、事務局に説明を求め、事務局から資料に基づき説明があった。

 

● 主な質疑・意見

(藤田委員)

 社会の進化は非常に加速化されている。その進化する社会と教育の在り方というものを考えると、社会の進化に順応することも必要だが、やはり教育の在り様としては、基礎的、基本的なことを十分に教育の中で身に付けて、そこから社会で応用する力を備えていくことが重要である。あまりに社会に順応することばかり追い求めると、非常に幅広くなっているので、自分が学校で専門的に学んできたことが、社会では全く違うということになる。

 いずれにしても社会に出たらそれに順応せざるを得ないので、そのときに基本がしっかりできていることは非常に重要だと思う。基本が分からないと本人が苦労する。基本をしっかりして、社会に出て応用していくための素地を身に付けておくことが重要である。

 そういった議論をしていただければ良いと思う。

 

(高校教育課長)

 御意見のとおり、基礎・基本は大変重要なことであると思う。

 それとともに、今後デジタル化が社会の中で一層進んでいくことが想定されるので、社会が変化しても対応できるような力を身に付けることが必要であると考えている。

 

(藤田委員)

 例えば3年、5年先にデジタルトランスフォーメーションの社会になっていることを想像すると、基本がしっかり身に付いていて、非常に幅広い社会にどのように順応していくかということが重要である。

 

(高校教育課長)

 いただいた御意見を審議会の委員にも伝え、議論を進めていきたい。

 

(藤田委員)

 産業界からはどういった人が委員になっているのか。

 

(高校教育課長)

 産業界からは株式会社市金工業社の川口代表取締役社長、たねやグループの中村執行役員営業本部長、株式会社いとの山崎代表取締役の3名が委員になっている。

 

(藤田委員)

 いろいろな業界で実際に活躍されている方々である。

 見学先には農業施設もあるが、スマート農業といってビルの中で人工的に24時間、栽培できるという仕組みもできている。しかしそればかりやっていると、それが農業である、トマトはビルの中で栽培されるものであるというふうに錯覚を起こしてもいけない。やはり基本をよく知っておくことは大事である。

 

(土井委員)

 産業界の方にも、よく議論していただいたほうが良い。産業界にとって必要な人材を育成して欲しいと一般論としてはおっしゃるが、具体的に持っておられるイメージは千差万別である。比較的新しい技術を身に付けた即戦力を望む方もいれば、基本的な人間関係をしっかり形成できる人材を望む方もいる。いろいろ活発に議論をして、産業界として意見をまとめていただくこと自体に意味があると思う。またその際には、子どもたちが変わってきていることも現実であり、こういう人材が欲しいというだけでなく、一方で今の若い世代に合わせて会社の在り方についても考えていただかなくてはならない状況である。

 せっかくの審議会の場であるので、産業界から意見を聞くだけでなく、最近の子どもたちの状況や学校の在り方等、いろいろなことを知って、考えていただくことが大事である。

 

(高校教育課長)

 様々な御意見があると思うので、幅広に意見を出していただき、学校の校長等も委員として出ているので、学校の実情についても伝えながら、議論を深めていきたい。

 

(藤田委員)

 産業界にはローテクからハイテクまであると思うが、それぞれが自分の要望を言うと、それぞれの立場からだけの意見になってしまう。

 そうではなくて、滋賀県の産業界はおそらくローテクからハイテクまでで構成されているので、共通して必要とされる人材があると思う。

 ローテクであってもハイテクであっても、共通して必要とされるのはどういった人材であるかを基本に置きながら、その上でハイテクの方に進みたい者、あるいはローテクの技術で貢献できる者がいることが重要である。そこは議論を深めておいたほうがいいと思う。

 

(高校教育課長)

 いろんな考え方がある中で、共通する部分がどこにあるのか探っていくことが大事であると思う。

 

(藤田委員)

 対象が大学生であれば違ってくるが、高校生を対象とした教育である。

 大学生に求められるのは大局感である。社会と経済と経営は一体で動いているので、社会が変化していく中で、経済が変わり出す。それに経営がアジャスト出来なければ、その会社は潰れてしまう。

 高校ではそういった大局感よりも、基本的なところをしっかり仕上げておく。大学に行くにしても、社会に出るにしても、人間的に共通して必要とされる基本的なところをしっかり学んでおくことで、どこに行ってもその応用ができるようになると思う。

 だから高校では、中学までに習ってきたことをさらにきちんと身に付け、基本的なことを学び終えているということが大事だと思う。

 

(岡崎委員)

 資料3ページの委員コメント3 について、設備の老朽化や費用の件は、実際に私が学生時代に古いものを使っていて感じたことでもあるが、やはり設備の更新にはコストが相当かかるので、課題としては大きいことだと思う。

 しかしせっかく産業界と学校が教育について協議する場が設けられているので、産業界がどのように学校に貢献できるか、そういった設備提供であったり、例えばパナソニックであればすばらしいものづくり教室をお持ちなので、支援ができるのではないか。今までの壁を取り払ってどのように学校現場に協力できるかというところを、今後の魅力ある学校づくりにも繋げられるように審議し、提案いただければ良いと思う。

 

(高校教育課長)

 いただいた御意見を踏まえて進めていきたい。

 

● 教育長から、報告事項イ「これからの県立高等学校の在り方検討について」、事務局に説明を求め、事務局から資料に基づき説明があった。

 

● 主な質疑・意見

(岡崎委員)

 石山高校の音楽科について、報告書のとおり音楽で生計を立てるのは難しい時代なのだろうと思う。しかし、大半の生徒が専門的な個人レッスンで教育を受けられる環境にあるのだと思うが、そうでない生徒にも音楽に対する高い志を持った生徒はいると思うので、やはり石山高校の音楽科が音楽教育を受けられる場を提供することは大事なのではないか思った。その辺りについても県立学校として存在する意義や魅力として、残さないといけないものではないかと思う。

 資料の最終ページであるが、「なんとなく入学・とりあえず普通科へ」と入学した生徒に対しては、どのようにいろいろなものを提供できるかが大事なところだと思うので、何かいい対策が打てれば良いと思う。このあたりを大事に審議していただきたい。

 

(魅力ある高校づくり推進室長)

 まず石山高校音楽科については、環境として難しい状況にある一方で、音楽科はそれぞれの生徒にとって非常に重要な場である。音楽科だけの問題にするのではなく、石山高校全体として、音楽科がある高校という特色、魅力を作っていかなくてはいけない。音楽科をより魅力のあるものにするためにどうすれば良いのかといった観点で議論がなされていくと考えている。

 次に「なんとなく入学・とりあえず普通科へ」ということについては、キャリア教育を充実させるといったことを含めて、それぞれの学校がいかに特色を出していくかが重要であると考えており、そういった観点で御議論をいただきたいと考えている。

 

(岡崎委員)

 報告にもあったが教育現場のことが、県民や肝心な子どもたち、その保護者になかなか伝わらないということを、多くの方が感じているのが現状であると思う。新しい取組によって、滋賀県らしさや滋賀県の魅力ある高校の情報発信を生徒たちができれば良いと思う。

 

(野村委員)

 感想であるが、愛知高校について、資料4ページに「子どもに寄り添い、高めるような教員の血の通いを感じられた」という委員の発言があるが、愛知高校ではきちんと子どもを見た上で取り組んでおられることが感じられた。このような形で進めていけば良いと思う。

5. 閉会

● 教育長から、本日の議事が全て終了した旨の発言があり、閉会の宣告があった。

お問い合わせ
教育委員会事務局 教育総務課企画係
電話番号:077-528-4512
メールアドレス:[email protected]
Adobe Readerのダウンロードページへ(別ウィンドウ)

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。