<林商工観光労働部長>
・資料に基づき説明
<質疑・意見等>
(東郷企業庁長)
(1)豊かな琵琶湖の水を戦略的に捉えるという考え方もあると思うが、この部分はあまり表現されていないように思う。産業立地戦略においてはどのように考えているのか。
(2)特に工業用水道については、企業庁独自の支援措置の継続のみというような表現になっているが、国の補正予算や来年度予算においては、国が位置付けている重点産業分野を対象としたインフラ整備支援がかなり積極的に掲げられている。このような動きも踏まえて、県が政策的に進める重点産業分野の立地に対する対応をどうするか検討いただきたい。
(林商工観光労働部長)
(1)琵琶湖があり水資源が豊富ではあるが、様々な調整等も必要であり今の記述になっている。その点はもう少し検討を加えさせていただきたい。
(2)工業用水については、既存の土地やこれから開発する土地のすべてに完全に同様のインフラが整備されている状態にするのは難しい。助成金などで支援するという方法があるが、リターンの問題もある。インフラ整備に大きな投資が必要な場合、それに対してリターンがどうかという比較衡量も必要であり、助成金の限度もあるので、特に敷地外のインフラ整備について、どういった支援ができるか十分検討したい。
(東郷企業庁長)
敷地外のインフラ整備に関する企業負担が多額となり立地上の課題になっている事例も多くあるので、産業立地の観点から県としてどのように考え対応するか、一緒に検討をお願いしたい。
(三和土木交通部長)
文中に「道路ネットワークの形成と機能強化の推進」とある。これまでから機能的な道路ネットワークの整備を計画的に進めてきているが、個別の企業の進出に対して、すぐ道路整備を行うとはならないので、そのあたりをどのように整理されているか。
(林商工観光労働部長)
周辺のインフラ整備は所与のものとして受け入れていただきながら進出いただくことになる。また、県がこれから開発しようとしている土地については、既に県や国等で計画されているものをベースとして、用地のすぐ前の取り付け道路などは、市町の協力も得ながら開発していくことになろうと整理している。
(三和土木交通部長)
大きな商業施設の進出時には、周辺道路の交通渋滞等ミクロな課題と、大きなネットワークでの対応の両面がある。ミクロな部分は一定事業者に対応してもらう部分があるが、それだけで収まらないところもある。
計画素案の文章は、進出しようとする企業から道路インフラ整備が必ずしもセットと捉えられないよう、表現には留意をお願いしたい。
(林商工観光労働部長)
調整のうえ検討させていただきたい。
(岡田農政水産部長)
(1)県が主体となった市町との連携による産業用地の開発という記載があるが、土地開発公社が解散する中で、産業用地の開発手法というのが具体的に何か決まっているのか。
(2)北部振興のところで、県北部地域で産業用地開発を進めるとともに手厚い支援制度という記載があるが、何か具体的に決まっているものはあるのか。
(林商工観光労働部長)
(1)土地開発公社については、地価の下落等により公社における先行取得の意義が失われている等から来年度末で解散となっており、県で直接開発をすることを考えている。
(2)当面2ヶ所ぐらいの開発から始めるものと思っているが、そのうち1ヶ所は北部でと考えている。また、助成金については、企業が北部に進出される際には、補助率を上げるというような措置も検討している。
(岡田農政水産部長)
手厚いという書き方をすると期待が大きいと思うので、その辺のバランスは考えられた方がいいと思う。
(林商工観光労働部長)
記述は検討させていただく。
(森本琵琶湖環境部長)
生物多様性よりもMLGsの方がより包括的かと思うが、MLGsではなく生物多様性を持って来られている理由があれば教えていただきたい。
(林商工観光労働部長)
世界的な潮流である生物多様性の維持実現ということが、企業としても共通の大きな課題ではないかという思いもあり上げているが、また調整させていただきたい。
(島戸監査委員事務局長)
県で直接用地開発をするというのは、例えば公営企業会計を新たに設けて、県が土地の取得、造成、分譲を今後やっていくということか。
(林商工観光労働部長)
詳細はまだこれからの部分もあるが、そのような形で乗り出していこうと考えている。
会計については、まだ今後調整が必要であり、どういう形になるか検討していきたい。
(松田知事公室長)
(1)サブタイトルに「世界から選ばれる」とあるが、海外にどうアプローチするのかはどこで言及されているのか。
(2)知的資源ということで大学や高専が書いてあるがどのように産業誘致に繋げていくのか。
(3)今後人手不足がより深刻になるのではないかと思うが、対応をどのように考えておられるのか。
(林商工観光労働部長)
(1)企業はそれぞれの進出の条件を十分に検討されて場所を決めている。まずは選んでいただける内容のものにしていくというのがあり、いろいろな形でPRもさせていただきたい。
(2)その関わりが十分示せていない面もあるかと思うので、検討したい。
(3)今後の方向性の中で言及しているが、企業ニーズに照らしながらどういったことが書けるか検討したい。他県との取り合いになっている面もあるので、もう少し具体的な人材確保策として何ができるか検討したい。
(松田知事公室長)
(1)世界から選ばれるというところでいくと、海外の企業はアジアの中でどこにしようかという選び方をしているところもあると聞いているので、その選択肢に含まれるようにしないと選ばれない。戦略である以上、アプローチの仕方も何か考え方が必要。
(3)人手不足は、外から入ってこない限りはなかなか対応できないところもあるので、人手がなくてもこういうことができるということが示せるとよいのでは。
(大杉副知事)
大学との連携は成長の源泉。本質的なところで大学との連携を考える必要がある。
例えば17ページの五つの柱で既存の企業との連携が前提になっているが、スタートアップも前提にするのであれば、関係強化のところは、そのスタートアップの根本となるシーズを抱えているような研究者や大学院生、大学そのものとの連携も位置づけてもよいのでは。
加えて配慮いただきたい点として、滋賀が持つリソースとして大学にも触れているが、例示がデータサイエンス学部の話だけなので、もう少し多様で膨らみのある例示を考えていただきたい。
国の産業政策の動向のところで、大学の知を地方の活性化に活かそうという明確な方向性もあるので、そうした動向にも触れていただく必要があるのではないか。
(林商工観光労働部長)
どういう記述、対応ができるか考えさせていただきたい。
(江島副知事)
これは商工観光労働部だけでできるものではないということをもう一度確認し、各部が協力することは当然必要。知的産業の集積では、総合企画部や東京本部も関わってくるということは意識してほしい。
11月補正の経済対策、2月補正、当初予算と続く中で、どういう組み立てで出していくのかイメージしてほしい。来年度からというイメージではなく、重点8分野は一律に進んでいくものではなく、前もって取り組みが始まるべき。
先程、道路整備の話があったが、道路アクションプログラムに基づいて計画的に進める事業もあれば、地域の課題に応じて個別に対応するものもあると思う。商工観光労働部だけでなく各部で何ができるか考えながら、取り組んでほしい。
最後の各部局が連携してというフレーズが本当に大事かと思うので、ぜひ組織体制の強化と関係部局の連絡調整会議を有意義なものにしてほしい。
(知事)
明るい展望なり希望を持ってもらえるような言い方と出し方というのも必要になってくるので、もう一練りして議会や県民に示していこう。
所与の条件という話があったが、恵まれすぎているから、こういうことを作らなくても、企業が来たというところがあったと思う。もちろん、そういったところは上手く使えばいいが、世界的に見れば相対的に、こういった淡水資源を近くで豊富に使えるということがこれまで以上に利点になってくることはあると思う。
そういうものを束ねて、待ち受けではなくアプローチしていくという、マインドセットの切り替えも、この産業立地戦略の中にはあると思うので、大学リソースの活用もしくは連携ということも然りだと思うので、そのあたりの表現を工夫改善して出していくことにしたい。
<福永教育長>
・資料に基づき説明
<質疑・意見等>
(中田会計管理者)
基本的方針を見直されて、この4点にすごくわくわく感が集まっている。見せ方について、第4章の概要版を見ると、それぞれのところで役割が位置づけられていると思うが、子どもを中心に、基本的方針のそれぞれでどういうふうに変わっていくのかということをパッケージで見せるとよりわかりやすく、またわくわく感も伝わるのではないか。
(福永教育長)
それぞれの主体の取組という観点でこう書かれているので、子どもにとってどうなるのかという見せ方も工夫できないか考えていきたい。
(江島副知事)
報道で1月から3月は県立図書館で蔵書が借りられないとあったが何とかならないのか。
(福永教育長)
地下に蔵書を保管しており、運ぶには大型エレベーターがないと難しい。安全性を考慮して、しばらくの間は地下にある蔵書については貸し出しを止めさせていただき、速やかに大型エレベーターを改修して対応したい。アナウンスについては、県立図書館においていろいろな形で発信をさせていただいている。
(江島副知事)
検討のうえなら仕方ないが、こうした計画を説明していく中で何か工夫できないか。
(福永教育長)
図書館ともう一度相談してみたい。
(知事)
地下の書庫の改修で貸せないというのではなく、土木交通部の建築の職員にも助言してもらい何か知恵を出し合おう。
(三和土木交通部長)
状況の把握からさせていただきたい。
(中村警察本部長)
来週の16日土曜日に滋賀ダイハツアリーナの1周年記念ということで、歳末ポリスフェスタを開催することとなった。パトカーや白バイ、各署のマスコットキャラ、警察官、警察犬、音楽隊等、子どもにも喜んでいただけるような行事なので、周りの方にもぜひお知らせしていただきたい。
(森本琵琶湖環境部長)
先週県下一斉清掃を実施した。水位低下により通常入れない水辺においてもごみを拾ったが、大津地区は昨年と比べて若干回収量は少なかった。ごみが少ないということは喜ばしいこと。ご協力いただき感謝申し上げる。
(知事)
今日の琵琶湖の水位はマイナス69センチで、マイナス75センチになれば副知事が本部長で渇水対策本部が立ち上がって、よりレベルを上げて対応することになる。
各部局から報告のあった影響を今日の会見で共有することにしており、大きな影響はないようであるが、例えば、航行障害やレジャーの関係への影響、聞くところによると、うみのこが竹生島に上陸できないということを聞いた。
(三和土木交通部長)
観光船は着けており物理的にいけないということではないと聞いているが、接岸角度が急なので、小学生の団体では安全面に配慮しているものと聞いている。
(知事)
安全面での判断だと思うのでそれは尊重したいと思うが、ぜひこの水位低下に伴う課題については、それぞれの部局に絡む話もあると思うので、調査をして公表できるものは公表して、県民の皆様のみならず、下流府県、全国の方々にわかりやすくお伝えするということに努めたい。