<東総務部長>
・資料に基づき説明
<質疑・意見等>
(松田知事公室長)
「三方よし」は外せないキーワードではないかと思っている。これまでずっと県の様々な分野で、サービスを提供する側、受ける側だけでなく、人やモノ、自然も含めた第三者にも考えを致しながら施策を考えてきた。深くしみ込んでいる考え方かと思う。
パーパスを決めるにあたっては、自分たちがどういう存在で、どういう仕事をしているのかを考えるこのプロセスは非常に大事だと思う。あとは納得がどれだけ得られるか。その2点が大事だと考えている。
(谷口文化スポーツ部長)
ワーキンググループで若いみなさんがまとめてくれたレポートには、示唆に富んだやり取りがあった。予算や人員体制が限られる中、県民ニーズに沿っていかに優先順位をつけて施策を実行するかが重要。ニーズに沿った仕事をすることが基本と常々考えている。その意味で、「県民のありがとうのために仕事をしている」という意見に共感。
(山下防災危機管理監)
ワーキンググループで感謝の言葉をかけてもらったときにやりがいを感じるとの意見が出ていた。私自身も土木の現場で仕事を重ねている中で、感謝の言葉をかけられることによって一層のやりがいやモチベーションを感じることがあった。「県民のために」という言葉をよく使うが、さらに一歩踏み込んで「県民のありがとうのために」というフレーズがよいのではないか。我々だけの思いで仕事をしているのではなく、県民の思いのために仕事をしていることがより表現できると思う。
(森本琵琶湖環境部長)
パーパスを職員の志と表現されていることにしっくりきた。コロナ禍もあり、課を超えて議論する機会があまりない中で、こういった議論ができたこと自体が貴重で価値があった。短い文章ですべての人が納得できるものをつくるのは難しいからこそ、過程がしっかりしていることが重要。若い職員が熱心に議論してくれており、最終的にどういうものができあがっても納得できると思う。
私自身の意見としては、県は市町と国との中間の組織でもあるため、「つなぐ」というワードがあるとよいと思う。
(大岡健康医療福祉部長)
これまでの施策でよく県民の幸せを掲げてきたが、漠然とした幸せではなく、一人ひとり、個々の幸せや暮らしが大事ではないか。そのために様々な施策を講じている。誰に向けて仕事をしているのかという観点が大事。基本構想の理念にも通ずるが、特に県民一人ひとりの幸せを目指すことが我々の志だと思う。
(浅見総合企画部長)
若い職員の尽力に敬意を表する。大切にしたいものは人それぞれにあると思うが、職員共通で忘れてはならないのが、公正公平、中立、平等であることに改めて気づかされた。正面切って言うと、行政機関として当然のことを言っているようになる面はあるが。もう1点が滋賀らしさ。たとえ琵琶湖や三方よしといった言葉をストレートに使わなかったとしても、滋賀県ならそれはそうだという納得感が得られるものになればよい。以前に広島市の究極のミッションは世界平和だと聞いたことがある。驚くと同時に、広島ならそうなんだろうと納得もしたので、滋賀県のパーパスも滋賀らしさを表現できるものがよいと思う。
(林商工観光労働部長)
民間と違って困っている人や足りないところに手を差し伸べるのが我々の役割。そういう意味で「誰一人取り残さない」というのが志として持つべきことではないかと思う。
(岡田農政水産部長)
若い職員の議論を尊重したい。どういう言葉になっても納得を得られるのでは。
Vision&Purposeの視点で、基本構想(Vision)では「一人ひとりが幸せを感じることができる滋賀をみんなの力でつくる」とあることから、これを県職員を主語にしたものに置き換えるのも一案ではないか。
(三和土木交通部長)
組織のパーパスと個人のパーパスは少し違うのではないか。組織としてどういう方向に向かっていくのかはみんなの共通項であり、最大公約数がパーパスになると思っている。何を幸せと思うかという価値観は時代によって変化していくが、変化を恐れずにパーパスを持ち続けることが重要。
私自身は幸せの最大化をいつも大切にしている。個々の幸せの最大化ではなく、みんなの幸せを考えると、個人が我慢すべきところもある。みんなの幸せの最大化を目指すためにどうしたらよいのかという観点で我々は仕事をしていく必要があると考えている。
いろんな思いがあり、どの思いも正しいとか間違っているとかいうことではないと思う。これらを積み上げていくことが大切だと感じた。
(中田会計管理者)
熱を持った議論をしてくれたことが伝わってきた。パーパスは心の内側から湧き上がってくる強い思い。「県民のため」というワードが多かったと思う。滋賀県をよりよくしたい思いが伝わってくる。
志としては、自分の中で確認し、組織の中で確認し合って頑張ろうと思えるような方向性を持ったものがよいと思う。また、未来への幸せにつながっていくものであることも大事。ワードとしては、「笑顔」や「豊かさ」、誰かが喜んでくれることにつながるものがよいのでは。
(東郷企業庁長)
自分自身長い勤務歴の中でこれまでぼんやりとしか考えてこなかったが、この機会に庁内のみなさんで議論されたことは素晴らしいと思う。みなさんの議論を経た上での結果であるので、私もどういったパーパスができあがっても納得できるのではないかと思う。
県民のためという意見が多くあったが、県民だけにとどまらず、例えば世界まで視野を広げてもよいのでは。また、「滋賀が好き」というキーワードが出ていたが、「自らが滋賀を愛する人になり、みなさんが滋賀を愛する人になってもらいたい」という思いをもって仕事に向き合えたらと私自身は思っている。
(正木病院事業庁長)
私もパーパスを志とする整理はわかりやすいと思う。
キーワードとしては、「つなぐ」という言葉がふさわしいのでは。県行政の原点の言葉。例えば、国と市町をつなぐ、企業や生産者と消費者をつなぐ、困っている人を支援する組織につなぐ、また、今日の安全・安心を明日につないでいくなど、網羅的に行政の役割を表現できるよい言葉だと思う。個人的にはこの言葉を大切にしたい。
(箕浦議会事務局長)
何のために県に入庁したのかを振り返ってみた。突き詰めると、県民の皆さんや関係者の笑顔を生み出すことに携わっていきたいと思って県の職員になった。笑顔は我々にとってありがたいもの。各部局が施策としてやっていることもすべて笑顔につながっていく。「笑顔」という言葉を大事にしたい。
(島戸監査委員事務局長)
基本構想とパーパスの関係を改めて認識した。
県民のため、幸せや笑顔のために仕事をしている。そういうワードが入った方がよい。「マザーレイク預かっているのは滋賀県です」には強烈な印象を受けた。滋賀県だとわかるものが入っているのがよいと思う。
(中村警察本部長)
パーパスと聞いてもよくわからないが、志とすることによってわかりやすくなったと思う。パーパスを「志」とするのは一般的な定義なのか。
(東総務部長)
パーパスの直訳は「目的」であり、「志」とするのは一般的ではないと思う。議論をしている中でこの言葉がしっくりくるのではないかということで、このような形に落ち着いた。
(中村警察本部長)
プロセスは大事であり、若い職員に議論してもらったことは本当によかった。いろんな人が改めて発見し、みんなで話をするという過程が大事。
「県民」という言葉は大事。着任に当たって、最初に「常に県民のための警察であれ」という指示を行った。住民票を持っている人だけでなく、旅行者や外国人も含めて何らかの形で県に関わりのある人を県民とまとめてよいかには悩みがあるが、滋賀に関わる人としての「県民」は県職員としての重要なキーワード。ありがとうや感謝ということへの言及があったが、みんなのため、誰かのためにやっていることではあっても、なかなかありがとうと言われない仕事もある。
(福永教育長)
三方よしを若い職員も意識していることがわかりうれしく思っている。滋賀のいろんな部分での軸足になる考え方だと思う。
感謝されるだけでなく、併せて感謝する県職員、県庁になりたい。地元や県民のために、様々な分野で非常に多くの方が頑張っている。県の事業に協力してくれている人もたくさんいる。その人たちに感謝する県職員であってほしい。昨今他者へのリスペクトが失われていっているのではないか。頑張っている人を尊重しようという意識を持ってほしい。また、Well-being=幸せではないと思っている。Well-beingはその人にとってここにいることが気持ちよい、心地よいという状況を指すもの。滋賀に住んでいることが気持ちよい、心温まると思ってもらえることを目指す滋賀県庁・県職員でありたい。
(中村東京本部長)
琵琶湖を預かっているのが滋賀県としては大きい。感謝やありがとうと同様に、信頼されるということも大事だと感じた。
(東総務部長)
改めて何のためにやるのかを議論して言葉に落とすことが大事だと考えている。参加者から気付きを得られたとの声も届いている。内なる思いを発掘していこうという考えで取り組んでいる。
私自身は「つなぐ」という言葉が重要だと思っている。昨今、県の職員だけで仕事を進めることは難しい。県民と共創・協働していくことや、様々な主体をつないでコーディネートしていくことが重要になっている。こうしたことを通じて県民の幸せをつくっていく。幸せのあり方は人それぞれであり、「笑顔」を象徴的な言葉として使うのがよいかと思っている。滋賀県らしさが象徴されるものとして、琵琶湖や三方よしなど琵琶湖を中心に暮らしてきた文化など。これらをつなぎながら県民の笑顔につなげていく過程が重要だと考えている。
(江島副知事)
最終的には幹部、知事が判断されるが、職員の意見を聴いたうえで判断したという過程が大事。10回に及ぶ検討会の意見を我々も参考にしたい。
自分の中でもブレがあったのだが、県庁のパーパスなのか、滋賀県のパーパスなのか。県民にある程度共有してもらうという観点もあってもよいのではないかと思う。県職員を規定するのか、県民もある程度意識するのかによって、表現は異なってくる。滋賀らしさを加えるときに、もう少し広く見るべきではないかという迷いがある。これからまた議論して考えていきたい。
(知事)
パーパスをつくろうと投げかけてよかった。プロセスを大事にしたい。WGの職員の気づきや参加した人のつながりなどが生まれている。内なるものを掘り起こすという視点に立っていることもよいと思う。
もともとは「何のために誰のために共に働くのかということを考えたい」と投げかけたが、今ほど意見のあったように、単に県庁のパーパスにとどめず、広く県民や滋賀県としてのものとするのもよいのではないか。パーパスに込めた思いの中で表現するという方法もあると思う。併せて、「大切にしたい価値観を再確認したい」「共感のフックになればよい」ということも投げかけていた。改めてそういう視点に立ってみんなで考えていきたい。これから絞っていくに当たって、3点考えていることを伝える。
1.言霊を探している。力を持った言葉、実現したいという思いを持った言葉を探したい。
2.滋賀県の個性、他との違いを表現したい。
3.県庁のアンケートだけでよいのか。現役だけでよいのか、県庁といっしょに仕事をしている方々からも示唆をいただけるのではないかと思っている。今後の作り方に一工夫あるとよい。
いずれにせよ、滋賀県庁の歴史の1ページに刻めるように取り組みたい。
(山下防災危機管理監)
一昨日の総合防災訓練に県職員をはじめ警察、消防、大津市、医療・福祉、建設関係機関、地元住民など計約2,500名が参加。ご協力の下、総合防災訓練、災害対策本部訓練を無事に終えられたことに感謝。一連の訓練として実施したのは初めて。様々な課題が見えてきた。防災危機管理局では訓練で得た課題をもとに、災害対応マニュアル等の見直しを行うとともに、さらに訓練を実施して検証を行う予定。各部局でも今後の対応に活かしていただきたい。事前準備や運営に多々不備があり、各部局の危機管理員には特にご苦労をおかけした。運営についても改善を図っていきたい。今後も訓練への積極的な参加にご協力をお願いする。
(知事)
現在の最大の関心事項は、イスラエルとパレスチナの問題と私たちがそこに何らかの貢献ができるのか。
また、総合防災訓練のご尽力に感謝。今年は実際の災害対応をしながら抜き打ちの訓練やシナリオレスの本部訓練、分散型の総合防災訓練を実施し、その中で動物との同時避難などにも取り組んでくれた。訓練を教訓に災害対応能力を高めていきたい。
今週は臨時国会開催中に要望提案活動を実施。東京本部には調整をよろしくお願いする。ゆかりの方との交流の機会もあるので期待している。
育休取得促進について改めて呼びかけたい。7/27の経営会議で、特に男性の育休取得促進に向けた総対話行動の実施を呼びかけ、8~9月にかけて合計61所属355人と対話。「育休取得することで仕事への向き合い方が変わった」「時間の使い方が変わった」「無駄なことに敏感になった」「パートナーとの分担や対話の大切さがわかった」といった示唆に富む様々なメッセージを投げかけてくれた。育休取得は仕事に効果があると強く思うに至った。さらなる取得を促進したい。大事なことは職場の理解。特に上司の理解と協力が不可欠。5点を改めて要請する。
1.各部局長から育休取得促進のメッセージを発してほしい。
2.取得しやすくするために何をするのかを部局ごとに議論して決めてほしい。
3.さらなる業務の見直しに取り組む。好事例も共有して業務の見直しと改善をしよう。
4.体制の増強は総務部で検討している。体制を増強し、職場にゆとりを持たせる視点をもって来年度以降の組織体制づくりに臨みたい。
5.好事例を共有し、真似をして各部局での取得促進につなげていきたい。
全庁挙げて取組を強化したい。