琵琶湖および県内河川で異常に繁殖している外来水生植物を県民、地元企業、大学生、ボランティア団体等との協働により駆除する事業です。
・彦根市宇曽川および米原市蓮池において、建設機械を用いた外来水生植物の駆除見学会を実施しました。あわせて、外来水生植物の特徴や対策について、一般の方々に普及啓発を行いました。
・守山市赤野井湾において、NPO法人主催の駆除作業と連携して建設機械を用いた駆除の実演を行いました。
・NPO等が実施する駆除イベントに参加し、外来水生植物の現状と対策にかかる普及啓発を行いました。
・さまざまな主体に胴付き長靴や腕カバー付き手袋を提供し、外来水生植物の駆除対策の円滑化を図りました。
琵琶湖の魚が田んぼへ遡上して産卵・繁殖できるように、水路に魚道を設置したりする「魚のゆりかご水田」をはじめ、田んぼのまわりの生きものの暮らしに配慮した「豊かな生きものを育む水田」の取組について広く普及啓発し、生態系保全にかかる取組の理解促進を図る事業です。
・「豊かな生きものを育む水田体験ツアー」を開催したり、日本最大級の環境展示会「エコプロ2016」へのブース出展等のPR活動を通して、多くの人々に取組に関心を持ってもらい、また理解してもらうことができました。
滋賀県内および県外小学3~5年生の親子を対象とした1日航海(各航海60組)を実施し、また、新たに建造される学習船の就航をもってその役割を終える学習船「うみのこ」引退セレモニーを実施する事業です。
・県内外の親子を対象として、「湖の子」体験学習や琵琶湖上での展望活動を通じて、県内外の親子が交流することを目的に、1日航海を実施しました。
・びわ湖クイズ、プランクトンウォッチングなどの琵琶湖環境学習や白石、沖島の展望活動が行われました。
・滋賀県220名、県外124名の参加がありました。
琵琶湖を健全な姿で次世代に引き継いでいくために、「びわ湖の日」3本柱(「琵琶湖をきれいにしよう」「豊かな琵琶湖を取り戻そう」「琵琶湖にもっと関わろう」)をさらに充実させ、今まで以上に「びわ湖の日」を広め、琵琶湖のブランド価値の向上を目指す事業です。
・「びわ湖の日」を啓発するポスターおよびクリアファイルのデザインを成安造形大学に依頼し、学内のコンペ形式でデザインを選定する方式を採用しました。
・コンペに向けて、学生が琵琶湖についての学習を深め、琵琶湖の様々な価値や魅力を認識いただきました。
・また、完成したポスターは、県内の商業施設等に掲示して、県民の皆さまに「びわ湖の日」の周知を行うことができました。(ポスター1000枚作成、クリアファイル700枚作成)
琵琶湖博物館開館20周年記念としてシンポジウム等の記念行事を開催し、20年間の活動とこれからの活動を広く知っていただくことで、これまでの感謝と琵琶湖博物館の魅力をさらに発信する事業です。
・20年間の博物館活動の総括とこれまでの感謝、琵琶湖博物館の更なる魅力を発信する機会として、記念式典や国際シンポジウムの開催、第1期リニューアルオープン、企画展示などと連携した取り組みを進め、多くの方に参加いただくことができました。
近江の豊かな文化財を修理して未来へ継承するとともに、現地見学会や説明会を開催して修理の成果や修理技術について説明・発信する事業です。
・県立近代美術館が所蔵する文化財のうち、傷みが激しく展示できなかった下記の作品を修理再生しました。
<平成28年度に修理および展示した文化財> 紙本墨画楼閣山水図、紙本墨画琴棋書画図 高田敬輔 筆 8面
*あわせて近代美術館に収蔵する近江ゆかりの古美術を展示公開しました。
・展覧会名 県立近代美術館 常設展「近江の古美術」(入場者数 3,661人)・作品公開時には、作品と併せて修理時に除去した裏打ち紙の展示も実施し、文化財の大切さ、保存・修復の意義を広く知っていただきました。また、修理過程報告パンフレットは「近江の古美術」展示会場にて配布しました。
・工房見学・説明会 平成29年2月24日(金曜日)(参加人数 21名)
学習船「うみのこ」が平成25年(2013年)に就航30周年を迎えるにあたり、記念式典・特別航海や見学体験航海等の記念事業を実施しました。記念式典では、映像で30年の歴史を振り返ったり、乗船経験者の発表などを行いました。
また、特別航海、見学体験航海には多数の方々から応募いただき、のべ600名の方に乗船していただき、びわ湖環境学習などを体験していただきました。
日頃から水辺の環境保全・調査等を行っている近畿の小・中学生に、自分たちの活動内容を発表してもらい、河川の上下流・府県間を越えた相互交流を深めるとともに、琵琶湖の役割や環境保全の大切さを知ってもらう機会を設けました。
琵琶湖在来魚の回復を目指し、2艇目となる電気ショッカーボート「いかづち」を導入し、琵琶湖南湖においてオオクチバス親魚を中心に、外来魚を駆除しました。
平成23年度に作成したキットを活用し、首都圏や琵琶湖淀川流域のショッピングモールなどで、移動展示やワークショップを行いました。琵琶湖の価値を再発見していただくことで琵琶湖を総合的に理解するきっかけをつくるとともに、本県および琵琶湖博物館への誘客につなげました。
県外に向けて「新琵琶湖博物館創造」の理念と魅力を発信し、その浸透を図るために「サテライトミュージアム」を開設することにより、琵琶湖への理解と関心をより深めていただくとともに、琵琶湖博物館のPRを図りました。
琵琶湖博物館のリニューアルに伴い、新たな展示として琵琶湖および周辺のおすすめの風景を検索・閲覧できる画像アルバムを作成しました。掲載する写真は、広く県民等から募集し、「私の好きなびわ湖」の風景として、新しい展示室においてご覧いただけるようになります。
「オオバナミズキンバイ」や「ナガエツルノゲイトウ」等の外来生物についての普及啓発を行い、また、県民やNPO法人、市町などの多様な主体による外来種の監視と駆除活動を支援し外来種の拡大を阻止するとともに、新たな侵入種の早期防除を図りました。
日本には本来生息しない生物で、主に外国から日本に持ち込まれた生物をいいます。
水草の農地での有効利用を目指した調査・研究を行うとともに、県民を対象とした普及啓発を行い、水草の資源循環を進めました。
県内6か所で県民モニターに水草堆肥を無料配布し、家庭で野菜等を栽培していただき、水草堆肥の効果を報告してもらっています。
「魚のゆりかご水田」を含む「豊かな生きものを育む水田」の普及・啓発のために、活動の指針となる実践の手引きや広報用のパンフレットを作成し配布しました。
都市住民へのPR活動として、魚のゆりかご水田ツアーを企画し、魚のゆりかご水田米やびわ湖を保全する取組を紹介しました。
「魚のゆりかご水田」を含め、田んぼのまわりの生きものに配慮した「豊かな生きものを育む水田づくり」について広く普及啓発し、生態系保全にかかる取組の理解促進を図りました。
(魚のゆりかご水田)
かつて、琵琶湖の周りの田んぼは、ニゴロブナなどの魚にとって「ゆりかご」としての役割を持っていました。大雨が降ると、琵琶湖から水路を通って田んぼに上り産卵し、やがて生まれた稚魚は、エサとなるプランクトンが豊富で外敵の少ない田んぼですくすくと育ち、やがて琵琶湖へ戻り、大きな魚に成長する生活を繰り返していました。
しかし、今では水路と田んぼに段差がつき、魚が上りにくくなりました。
そこで、農家の皆さんや地域の子どもたちが一緒になって、魚が田んぼに上りやすくする道づくり(魚道)に取り組み、魚たちが卵を産み、琵琶湖へ巣立っていく、そんな「生きもの」にやさしい環境づくりを「魚のゆりかご水田プロジェクト」といい、琵琶湖周辺域で取り組んでいます。
琵琶湖固有種でたいへん数が減っているワタカとゲンゴロウブナの稚魚を南湖へ放流し、琵琶湖本来の生態系の回復を図りました。また、これらの生き物のはたらきや漁業の恵みを体験する学習会を開催し、南湖再生についての理解を深めました。
ワタカは、コイのなかまの淡水魚で、かつて琵琶湖にはたくさん生息していましたが、漁場環境の悪化や外来魚の台頭などで急速に数が減少しました。 近年、水草の繁茂が問題となる中、県水産試験場では、草食性のワタカが果たしていた役割に着目し、ワタカの水草を食べる能力等の調査を行った結果、水草の繁茂抑制に効果があることが明らかになりました。
ゲンゴロウブナは、釣りの対象として全国に広まった「ヘラブナ」の原種と考えられている琵琶湖の固有種です。大きくなることから、かつては食用として重要な種類でしたが、ワタカと同様に数が減っています。えらにある櫛(くし)状の器官で、水の濁りやアオコなどの原因となる植物プランクトンをこしとって食べます。
大津市で開催された先進陸水海洋学日本大会(ASLO)を支援するとともに、本大会の公開シンポジウム等において滋賀(琵琶湖)の環境に関する取組を国内外へ情報発信しました。
また、今後の国際交流において滋賀の環境情報を発信できる人材を育成しました。
企業や民間団体と連携し、児童生徒を対象にびわ湖の日の意義・取組等について理解を深める学びの機会を設けるために、冊子「びわ湖のホントのきもち」を作成し、県内の事業所に設置したり、子どもたちに配布したりしました。
子どもにびわ湖の恵みや価値について気づいてもらうための「びわ湖の日」音声ストーリーを作成、県内小学校や商業施設に配布し、給食時やびわ湖の日関連イベントで活用しました。
環境保全に関する活動への参加意欲の増進や琵琶湖ブランドの価値向上につなげるため「びわ湖の日」啓発ポスターを作成し、県内の商業施設等への掲示・周知を行うことで、琵琶湖の価値や「びわ湖の日」の持つ意義を県内外に広めました。
家棟川河口右岸のビオトープの桟橋の補修や外来植物の防除、看板や順路標識の設置などを地域住民の方々と協働で行い、ビオトープの維持・管理、運営を行いました。
ビオトープは、生息地、すみ場、すみ場所などと訳され、生物の個体や個体群がすんでいる場所をいいます。
高校で使っている環境教育副読本「琵琶湖と自然」を新しい教育課程に沿った内容に改訂し、環境教育を進めました。
地球上の多様な生き物をその生息環境と共に保全することや、生物資源の持続可能な方法での利用、遺伝資源の利用から生ずる利益の公平な配分について話し合われる「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」において、滋賀県の取組を紹介する展示ブースの設営や、滋賀県への現地視察の開催等を行い、琵琶湖の価値を世界に向けて発信しました。
「生物多様性条約」という国際条約を批准した国が集まる会議で、世界で193の国と地域がこの条約を批准しています。平成4年(1992年)から始まり、今回(平成22年)は第10回目の会議となり名古屋市で開催されました。
滋賀県の自然や環境保全活動を世界へ発信するために選ばれた県内の子どもたちを「滋賀県こども環境特派員」として、KODOMOバイオダイバシティ国際湿地交流in琵琶湖」に派遣し、湿地の生きものを守ること(生物の多様性を守ること)をテーマにした学習・交流活動を推進します。併せて、子どもたちの環境活動リーダーとしての能力を伸ばし、本県の環境保全活動の取組をさらに発展させました。
子どもたちと一緒に生物多様性条約と湿地のバイオダイバシティ(生物多様性)の重要性を考え、活動していこうというもので、平成21年(2009年)からこれまで、全国のラムサール条約湿地を舞台に8回開催されました。「KODOMOバイオダイバシティ国際湿地交流in琵琶湖」は、そのまとめの会議として、平成22年(2010年)8月5日~8日、滋賀県高島市で開催されました。
ヨシ帯の後退が進んでいる琵琶湖沿岸におけるヨシ植栽や、ヨシ帯を健全に保つための刈り取りなど、ヨシ群落を保全するための事業を行いました。
ヨシ群落が弱ったところやまばらに生えている箇所などを中心に植栽による再生・増殖を図ります。また、植栽したヨシの活着を図るため、必要に応じて消波柵や漂砂防止堤の設置を併せて行います。
翌年のヨシの新芽が伸びるように刈り取りを行います。併せて刈り取り跡地におけるゴミ等の除去を行います。
ヨシの刈り取りは、県民の皆さんとともに行っており、ヨシ刈りボランティアの活動を促進するための助成も行っています。
本県の歴史や文化財にまつわる観光資源について、発信力の高いブロガーが県内を旅し、その紀行分をブログに掲載してもらうことにより、本県の魅力を全国に広く情報発信しました。
文化財の所有者の方などが実施する傷みの激しい文化財などの保存修理に要する経費の一部を助成しました。
滋賀県指定有形文化財日吉神社本屋根葭葺(差し葭)修理(長浜市高月町井口)
滋賀県指定有形文化財全長寺本堂玄関屋根こけら葺修理(長浜市余呉町池原)
琵琶湖文化館に収蔵する県所有品の中で、損傷が著しくこれまで展示が困難であった作品を修理して県立近代美術館で公開するとともに、修理の成果や技術等について、パネル展示やパンフレットの配布などにより発信しました。
琵琶湖文化館に収蔵する県所有品の中で、損傷が著しくこれまで展示が困難であった作品を修理して県立近代美術館で公開するとともに、修理の成果や技術等について、パネル展示やパンフレットの配布などにより発信しました。