○滋賀県琵琶湖等水上安全条例

昭和30年12月23日

滋賀県条例第55号

〔滋賀県琵琶湖等水上交通安全条例〕をここに公布する。

滋賀県琵琶湖等水上安全条例

(題名改正〔平成元年条例42号〕)

(目的)

第1条 この条例は、琵琶湖(内湖および入江を含む。)および瀬田川洗堰から上流の瀬田川(以下「琵琶湖等」という。)における水上交通の安全を確保し、あわせて水上交通に起因する障害の防止に資するとともに、水上の使用に関する事故の防止を図ることを目的とする。

(全部改正〔平成元年条例42号〕)

(用語の意義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は当該各号に定めるところによる。

(1) 船舶 琵琶湖等において水上航行の用に供する船舟類をいう。

(2) 動力船 機関を用いて推進する船舶をいう。

(3) プレジャーボート 水上オートバイ、推進機関を有するヨット、モーターボートその他の推進機関を有する船舶であつて、専らレクリエーションその他の余暇を利用して行う活動(以下「レジャー活動」という。)の用に供される船舶以外の船舶として公安委員会規則で定める船舶を除くものをいう。

(4) 水上オートバイ ハンドルバー方式の操縦装置を用いる動力船その他の身体のバランスを用いて操船を行うことが必要な動力船であつて、操船者が転落等によつて当該船舶から離れた場合において、推進機関が自動的に停止する機能その他の操船者から大きく離れない機能を有するものをいう。

(5) ろかい船等 ろかいのみをもつて操船する船舶その他の推進機関を有しない船舶をいう。

(一部改正〔平成8年条例30号・16年27号〕)

(航法)

第3条 動力船が真向かいまたはほとんど真向かいに行き合う場合であつて、衝突のおそれがあるときは、各動力船は、進路を右に転じて互いに他の動力船の左げん側を通過しなければならない。

2 動力船が互いに進路を横切る場合であつて、衝突のおそれがあるときは、他の動力船を右げん側に見る動力船は、他の動力船の進路を避けなければならない。

3 動力船が他の動力船を追い越そうとするときは、追い越される動力船の進路を避けなければならない。

4 動力船は、動力船以外の船舶の進路を避けなければならない。

5 狭い水路をこれに沿つて航行する船舶は、できる限り、狭い水路の右側端に寄つて航行しなければならない。

6 船舶は、切迫した危険を避けるためやむを得ない場合は、前各項の規定によらないで航行することができる。

(一部改正〔平成元年条例42号〕)

(霧中信号等)

第4条 船舶は、次の各号に掲げる場合においては、汽笛(サイレンを含む。以下同じ。)または号鐘その他の警報器を約5秒間継続して1回鳴らさなければならない。

(1) 他の船舶を追い越そうとするとき。

(2) 見通しの困難な水域を航行するとき。

2 航行中の船舶は、霧、もや、降雪、暴風雨等により視界が制限される場合は、前項の信号を2分間を超えない間隔でしなければならない。

3 動力船以外の船舶および全長12メートル未満の動力船は、前2項に規定する場合において、前2項の規定にかかわらず、掛声その他適当な方法により信号をすることができる。

4 船舶は、前3項の場合を除くほか、前3項の信号またはこれと混同されるおそれのある信号をしてはならない。

(一部改正〔平成元年条例42号〕)

(遭難信号)

第5条 船舶が遭難して救助を求める場合は、次の各号に掲げる信号の全部または一部を用いるものとする。

(1) 汽笛または号鐘その他の警報器による連続音響の信号

(2) 船舶上の発炎による信号

(3) 掛声その他適当な方法による信号

2 船舶は、前項に定める場合を除くほか、同項の信号またはこれと混同されるおそれのある信号をしてはならない。

(灯火)

第6条 夜間(日没から日出までの間をいう。以下同じ。)航行する船舶は、船上の見易い場所に白色灯1個を掲げなければならない。

2 夜間航行する動力船は、他の船舶を引いているときは、前項の規定にかかわらず、白色灯2個を船体前部の上方に適当な距離を置いて垂直線上に掲げなければならない。

3 夜間引かれている船舶は、第1項の灯火を掲げるとともに、その後部に白色の船尾灯を掲げなければならない。ただし、引かれている船舶が2以上であるときは、その最後部の船舶を除くほか、船尾灯を掲げることを要しない。

(安全航行の義務)

第7条 船舶の操船者は、当該船舶の操舵装置その他の装置を確実に操作し、かつ、周囲の状況に応じ、安全な速力および航法で航行しなければならない。

(追加〔平成元年条例42号〕)

(船舶関係者の守るべき事項)

第8条 船舶の所有者(占有者を含む。)または操船者は、次の事項を守らなければならない。

(1) 船橋、機関室その他乗組員の作業する場所に旅客をみだりに立ち入らせないこと。

(2) 安全の限度を超えて人を乗せ、または物を搭載しないこと。

(3) 霧、強風等の悪天候により船舶の航行に危険が予想されるとき、または天候の急変により船舶の航行に危険があると認められるときは、船舶の出航を中止し、または速やかに船舶の速力を減じ、もしくは安全な場所に避難する等必要な措置を執ること。

(一部改正〔昭和37年条例21号・平成元年42号・16年27号〕)

(酒気帯び操船等の禁止)

第8条の2 何人も、酒気を帯びた状態で船舶を操船してはならない。

2 何人も、前項に規定する場合のほか、薬物の影響その他の理由により、正常な操船ができないおそれがある状態で船舶を操船してはならない。

(追加〔平成16年条例27号〕、一部改正〔令和6年条例34号〕)

(安全確保等の措置)

第8条の3 警察官は、船舶に乗船し、または乗船しようとしている者が前条第1項の規定に違反して船舶を操船するおそれがあると認められるときは、次項の規定による措置に関し、その者が身体に保有しているアルコールの程度について調査するため、公安委員会規則で定めるところにより、その者の呼気の検査をすることができる。

2 警察官は、前項の検査を行つた場合において、当該船舶の操船者が前条第1項の規定に違反して船舶を操船するおそれがあるときは、その者が正常な操船ができる状態になるまで船舶の操船をしてはならない旨を指示する等水上交通の安全を確保し、または事故を防止するため必要な応急の措置を執ることができる。

(追加〔令和6年条例34号〕)

(動力船の操船者の守るべき事項)

第9条 動力船の操船者は、正当な理由がないのに、著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる騒音を生じさせるような方法で、動力船を急に発進させ、もしくはその速力を急激に増加させ、または動力船の原動機の動力をプロペラ等に伝達させないで原動機の回転数を増加させてはならない。

(追加〔平成元年条例42号〕、一部改正〔平成16年条例27号〕)

(動力船による危険行為の禁止)

第9条の2 動力船の操船者は、正当な理由がないのに、次の各号のいずれかに該当することとなる操船をしてはならない。

(1) 他の船舶との間に安全な距離を保たないで、自船に他の船舶の進路を横切らせること。

(2) 他の船舶との間に安全な距離を保たないで、自船を蛇行させ、急に転回させ、または疾走させること。

(3) 前2号に掲げるもののほか、他の船舶との衝突の危険その他の著しい危険を生じさせることとなるような方法で、自船を他の船舶に接近させること。

(追加〔平成6年条例28号〕)

(プレジャーボートの操船者の守るべき事項)

第9条の3 プレジャーボートの操船者は、救命胴衣その他の公安委員会規則で定める救命設備(以下「救命胴衣等」という。)を着用せず、または救命胴衣等を着用しない者を乗船させて、プレジャーボートを操船してはならない。ただし、救命胴衣等を着用する必要がない場合または救命胴衣等を着用しないことにつきやむを得ない理由がある場合として公安委員会規則で定める場合は、この限りでない。

2 プレジャーボートの操船者は、救命胴衣等を着用しない者を水上スキー、パラセールその他これらに類するもの(以下「水上スキー等」という。)に乗せてけん引してはならない。ただし、救命胴衣等を着用しないことにつきやむを得ない理由がある場合として公安委員会規則で定める場合は、この限りでない。

3 プレジャーボートの操船者は、水上スキー等に人を乗せてけん引する場合は、当該プレジャーボートの同乗者に監視させる等後方の安全の確認に努めなければならない。

(追加〔平成16年条例27号〕)

(ろかい船等の操船者の守るべき事項)

第9条の4 専らレジャー活動の用に供されるろかい船等の操船者は、公安委員会規則で定める場合を除き、乗船者に救命胴衣等を着用させ、かつ、自ら救命胴衣等を着用するよう努めなければならない。

(追加〔平成16年条例27号〕)

(水上オートバイの操船者の義務)

第9条の5 水上オートバイを操船しようとする者で、次の各号のいずれかに該当するものは、第22条の2第1項に規定する講習を受けなければならない。ただし、当該講習を受ける必要がないものとして公安委員会規則で定める者は、この限りでない。

(1) 第22条の2第1項に規定する講習を受けたことがない者

(2) 第22条の2第1項に規定する講習を受けたことがある者で、直近に受けた当該講習の日から5年を経過したもの

2 第22条の2第2項に規定する講習終了証の交付を受けた者は、水上オートバイを操船するときは、当該講習終了証を携帯していなければならない。

3 第22条の2第2項に規定する講習終了証の交付を受けた者は、水上オートバイを操船している場合において、警察官から当該講習終了証の提示を求められたときは、これを提示しなければならない。

(追加〔平成8年条例30号〕、一部改正〔平成16年条例27号〕)

(受講資格)

第9条の6 第22条の2第1項に規定する講習は、当該講習を受けようとする日の前日までに15歳9月に達する者でなければ、これを受けることができない。

(追加〔平成11年条例50号〕、一部改正〔平成16年条例27号〕)

(航行による事故の場合の措置)

第10条 船舶の航行による人の死傷もしくは行方不明または物の損壊(以下「航行による事故」という。)があつたときは、当該船舶の操船者その他の乗組員は、直ちに負傷者を救護し、水上における危険を防止する等必要な措置をとらなければならない。この場合において、当該船舶の操船者(操船者が死傷する等したためやむを得ないときは、その他の乗組員)は、速やかに警察官に当該航行による事故が発生した日時および場所、当該航行による事故における死傷者等の数および負傷者の負傷の程度ならびに損壊した物およびその損壊の程度ならびに当該航行による事故についてとつた措置を報告しなければならない。

(追加〔平成元年条例42号〕)

(届出)

第11条 次の各号のいずれかに該当する者は、あらかじめ、当該各号に掲げる行為をする旨を滋賀県公安委員会(以下「公安委員会」という。)に届け出なければならない。

(1) 琵琶湖等またはその付近地を利用して、水泳に供するための施設または設備(以下「水泳施設等」という。)を設けて人に利用させようとする者

(2) 琵琶湖等またはその付近地を利用して、遊興に供する船舶または遊興に供する船舶の使用に必要な設備(以下「遊興船舶等」という。)を設けて人に利用させようとする者

(3) 琵琶湖等においてボート競走、ヨット競走、ボードセーリング競走その他の船舶の競走、みこし渡し、水泳競技、ロケーション、花火大会その他公衆に観覧させ、もしくは他の者を参加させるための催物または興行、景観等を観覧するための催物(以下これらを「催物」という。)をしようとする者

2 前項の届出をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した届出書を公安委員会に提出しなければならない。

(1) 氏名および住所(法人にあつては、名称、代表者の氏名および主たる事務所の所在地)

(2) 行為の目的

(3) 行為の場所または区域

(4) 行為の期間または日時

(5) 行為の方法または形態

(6) 水上交通の安全および事故の防止のためにとる措置の概要

3 前項の届出書には、行為の場所または区域を示す図面その他の公安委員会規則で定める書類を添付しなければならない。

(追加〔平成元年条例42号〕、一部改正〔平成24年条例44号〕)

(変更の届出)

第12条 前条第1項の規定による届出をした者は、その届出に係る同条第2項第2号から第6号までに掲げる事項を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を公安委員会に届け出なければならない。

2 前条第1項の規定による届出をした者は、その届出に係る同条第2項第1号に掲げる事項に変更があつたときは、速やかに、その旨を公安委員会に届け出なければならない。

3 前条第2項および第3項の規定は第1項の届出について、同条第2項の規定は前項の届出について準用する。

(追加〔平成元年条例42号〕)

(行為の制限等)

第13条 公安委員会は、第11条第1項または前条第1項の規定による届出があつた場合において、当該届出に係る第11条第1項第3号に掲げる行為が一般の船舶の航行を著しく妨げるおそれがあると認めるとき、または事故を発生させるおそれがあると認めるときは、当該届出をした者に対し、水上交通の安全を確保し、または事故を防止するため必要な限度において、当該行為を制限し、または必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2 公安委員会は、第11条第1項または前条第1項の規定に違反して第11条第1項第3号に掲げる行為をした者に対し、当該違反行為に係る催物の中止その他当該違反行為に係る催物に関し水上交通の安全を確保し、または事故を防止するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(追加〔平成元年条例42号〕、一部改正〔平成7年条例41号〕)

(国の機関等の特例)

第14条 国の機関、地方公共団体その他公安委員会規則で定める公共団体(以下「国の機関等」という。)は、第11条第1項各号に掲げる行為をしようとするときは、同項の規定による届出の例により、その旨を公安委員会に通知しなければならない。

2 国の機関等は、前項の規定により通知した事項を変更するときは、第12条第1項または第2項の規定による届出の例により、その旨を公安委員会に通知しなければならない。

3 公安委員会は、前2項の規定による通知があつた場合において、当該通知に係る第11条第1項第3号に掲げる行為が一般の船舶の航行を著しく妨げるおそれがあると認めるとき、または事故を発生させるおそれがあると認めるときは、当該国の機関等に対し、水上交通の安全を確保し、または事故を防止するため必要な措置をとることを要請することができる。この場合において、当該国の機関等は、そのとるべき措置について公安委員会と協議しなければならない。

(追加〔平成元年条例42号〕)

(事故の防止等の措置)

第15条 琵琶湖等もしくはその付近地を利用して水泳施設等もしくは遊興船舶等を設けて人に利用させる者または琵琶湖等において催物をする者は、水上交通の安全および事故の防止のため、次に掲げる措置を執らなければならない。

(1) 老朽、破損等により危険が生ずるおそれがある船舶、施設または設備を自ら使用し、または人に使用させないこと。

(2) 水中に障害物がある場所、工事場その他立ち入ることによつてその者に危険が生ずるおそれがある場所に立ち入らないようその旨を掲示する等必要な措置を執ること。

(3) 風波が高い場合または高くなるおそれがある場合であつて危険があると認められるときは、人が水上に出ないように注意すること。

(4) 動力船を人に危害を与えるおそれがある場所に立ち入らせないよう第2号の措置に準じた措置を執ること。

(5) 必要により、管理人、監視人または救護人を置き、管理、監視または救護を行わせること。

(6) 必要により、救護用の船舶等を置き、または水上交通の安全および事故の防止上必要と認められる事項を掲示すること。

(追加〔平成元年条例42号〕、一部改正〔平成16年条例27号〕)

第16条 琵琶湖等またはその付近地を利用して水泳施設等を設けて人に利用させる者は、前条の措置のほか、事故の防止のため、次に掲げる措置を執らなければならない。

(1) 水泳施設等を設けて人に利用させる区域のうち水泳に供する水域を浮き等で明りように表示すること。

(2) 水深その他の状況から判断して危険と認められる箇所または水域を赤色の旗等で表示すること。

(3) 飛込台その他これに類する水泳施設等には、付近の水深を明りように表示すること。

2 琵琶湖等またはその付近地を利用して遊興船舶等を設けて人に利用させる者は、前条の措置のほか、水上交通の安全のため、次に掲げる措置を執らなければならない。

(1) 操船しようとする者が酒気を帯びた状態または薬物の影響その他の理由により正常な操船ができないおそれがある状態であると認められるときは、遊興船舶等を貸し出さないこと。

(2) プレジャーボートに乗船しようとする者に対し、救命胴衣等を着用するよう指導すること。

(追加〔平成元年条例42号〕、一部改正〔平成16年条例27号・令和6年34号〕)

第16条の2 琵琶湖等またはその付近地を利用して、遊興に供する船舶を保管するための施設または設備を設け、業として人に利用させようとする者は、水上交通の安全のため、次に掲げる措置を執るよう努めなければならない。

(1) 当該施設または設備を利用する者に対し、気象および水象に関する情報、危険な水域および船舶の航行が制限されている水域の位置に関する情報その他安全な航行に必要な情報を提供すること。

(2) 操船しようとする者に対し、酒気を帯びた状態または薬物の影響その他の理由により正常な操船ができないおそれがある状態で操船しないよう指導すること。

(3) プレジャーボートに乗船しようとする者に対し、救命胴衣等を着用するよう指導すること。

(4) 当該施設または設備を利用する者に対し、航行による事故が発生したときは、第10条の措置を執るとともに、同条の規定による警察官への報告をするよう指導すること。

(追加〔平成6年条例28号〕、一部改正〔平成16年条例27号・令和6年34号〕)

(指示)

第17条 公安委員会は、第15条の者が同条の措置をとらない場合または第16条の者が同条の措置をとらない場合において、水上交通の安全または事故の防止上必要と認めるときは、当該措置をとるよう指示することができる。

2 警察官は、第15条の者が同条の措置をとらない場合または第16条の者が同条の措置をとらない場合において、人の生命または身体に対する危険を防止するため緊急の必要があると認めるときは、必要な限度において、一時、応急の措置をとるよう指示することができる。

(追加〔平成元年条例42号〕、一部改正〔平成6年条例28号〕)

(水泳場保安水域)

第17条の2 公安委員会は、第16条第1項第1号に規定する水域およびこれに近接する水域において、動力船が航行することにより動力船と遊泳者との衝突の危険その他の危険が生ずるおそれがあり、遊泳者の安全を確保するためこれらの水域について動力船の航行を制限する必要があると認めるときは、期間を定めて、これらの水域を水泳場保安水域として指定することができる。

2 動力船の操船者は、水泳場保安水域において動力船を航行させてはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

(1) 水難救助に従事するとき。

(2) 第16条第1項第1号に規定する水域の管理に当たる者が、当該水域における事故の防止その他の当該水域の管理のための活動に従事するとき。

(3) 国の機関または地方公共団体が、水泳場保安水域における事故の防止その他の行政目的を達成するため必要な活動を行うとき。

(4) 他の船舶との衝突の危険その他の水上交通の危険を避けるためやむを得ないとき。

3 公安委員会は、水泳場保安水域を指定するときは、その旨を告示しなければならない。

4 水泳場保安水域の指定は、公安委員会規則で定めるところにより、標識を設置して行わなければならない。

5 何人も、前項の標識をみだりに移動し、または損壊してはならない。

(追加〔平成6年条例28号〕)

(障害物の表示)

第18条 公安委員会は、琵琶湖等において、船舶の航行を著しく妨げるおそれのある物を設置した者に対し、その水面上に赤色の旗および赤色の灯火を掲げることその他の必要な措置をとるよう命ずることができる。

(一部改正〔平成元年条例42号〕)

(漂流物等の除去)

第19条 琵琶湖等において、船舶の航行を著しく妨げ、または事故の発生の危険が生ずるおそれのある難破船、漂流物その他の物があるときは、その所有者または占有者は、速やかに除去しなければならない。

2 公安委員会は、前項の物の所有者または占有者が除去しないときは、その除去を命ずることができる。

(一部改正〔平成元年条例42号〕)

(船舶の航行の制限)

第20条 公安委員会は、第17条の2第2項の規定による動力船の航行の制限のほか、琵琶湖等において、水上交通の安全を確保するため特に必要があると認めるときは、特定の期間を限り、船舶を停留してはならない水域もしくは特定の船舶について航行してはならない水域を指定し、または特定の水域についてその速力を制限することができる。

(一部改正〔昭和37年条例21号・平成元年42号・6年28号〕)

(警察官の指示)

第21条 警察官は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、その違反行為を中止し、またはその違反行為により発生した危険を除去するため必要な措置を執るよう指示することができる。

(1) 第3条第4条第5条第2項または第6条の規定に違反して航行している船舶の操船者

(2) 第7条の規定に違反して人または他の船舶に著しい危険を及ぼす行為をした船舶の操船者

(3) 第8条の規定に違反した船舶の所有者(占有者を含む。)または操船者

(4) 第9条の規定に違反した動力船の操船者

(5) 第9条の3第1項または第2項の規定に違反したプレジャーボートの操船者

(追加〔平成元年条例42号〕、一部改正〔平成16年条例27号〕)

(水上交通の方法等に関する教則の作成)

第22条 公安委員会は、船舶の操船者等が適正な水上交通の方法および事故の防止に関することを容易に理解できるようにするため、次に掲げる事項を内容とする教則を作成し、これを公表するものとする。

(1) 船舶の交通の方法

(2) 船舶の操船者等が励行することが望ましい事項

(3) 前2号に掲げるもののほか、船舶の構造その他船舶の航行に必要な知識

(4) 水上の使用に関する事項

(追加〔平成元年条例42号〕)

(講習の実施)

第22条の2 公安委員会は、公安委員会規則で定めるところにより、水上オートバイを操船しようとする者に対する講習(以下「講習」という。)を行うものとする。

2 公安委員会は、講習を終了した者に対して、講習終了証(以下「終了証」という。)を交付するものとする。

3 終了証の交付を受けた者は、当該終了証を亡失し、滅失し、汚損し、または破損したときは、公安委員会に終了証の再交付を申請することができる。

4 公安委員会は、公安委員会規則で定める者に講習の実施を委託することができる。

5 講習を受けようとする者または終了証の交付もしくは再交付を受けようとする者は、滋賀県警察関係事務手数料条例(平成12年滋賀県条例第32号)の定めるところにより、手数料を納めなければならない。

(追加〔平成8年条例30号〕、一部改正〔平成12年条例32号〕)

(水上安全指導員)

第23条 公安委員会は、水上交通の安全を確保し、あわせて水上交通に起因する障害の防止に資するとともに、水上の使用に関する事故の防止を図るための指導および啓発を行わせるため、公安委員会規則で定めるところにより、水上安全指導員を委嘱することができる。

(追加〔平成元年条例42号〕)

(委任規定)

第24条 この条例の施行について必要な事項は、公安委員会規則で定める。

(一部改正〔平成元年条例42号〕)

(罰則)

第25条 次の各号のいずれかに該当する者は、3月以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。

(1) 第8条の2第1項の規定に違反して船舶を操船した者で、その操船をした場合において酒に酔つた状態(アルコールの影響により正常な操船ができないおそれがある状態をいう。)にあつたもの

(2) 第8条の2第2項の規定に違反して船舶を操船した者

(3) 第10条前段の規定に違反して、航行による事故が発生したとき必要な措置を執らなかった船舶の操船者

2 第8条の2第1項の規定に違反して船舶(動力船に限る。)を操船した者で、その操船をした場合において身体に公安委員会規則で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあつたものは、3月以下の懲役または30万円以下の罰金に処する。

3 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、30万円以下の罰金に処する。

(1) 第9条の2の規定に違反したとき。

(2) 第13条第1項もしくは第2項第18条または第19条第2項の規定による公安委員会の命令に従わなかつたとき。

(3) 第17条第1項の規定による公安委員会の指示に従わなかつたとき。

(4) 第17条第2項の規定による警察官の指示に従わなかつたとき。

(5) 第17条の2第2項の規定に違反したとき。

(6) 第17条の2第5項の規定に違反したとき。

(7) 第20条の規定による公安委員会の指定または制限に違反して船舶を操船したとき。

4 次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。

(1) 第8条の3第1項の規定による警察官の検査を拒み、または妨げた者

(2) 第10条前段の規定に違反して、航行による事故が発生したとき必要な措置を執らなかつた船舶の乗組員(操船者を除く。)

(3) 第10条後段の規定に違反して、航行による事故の発生を警察官に報告しなかつた者

(4) 第21条の規定による警察官の指示に従わなかつた者

5 第11条第1項または第12条第1項の規定による届出(第11条第1項第1号に掲げる行為に係る届出を除く。)をせず、または虚偽の届出をしたときは、当該違反行為をした者は、20万円以下の罰金に処する。

6 第9条の5第1項の規定に違反して、講習を受けないで水上オートバイを操船した者は、2万円以下の罰金または科料に処する。

(追加〔平成元年条例42号〕、一部改正〔平成4年条例28号・6年28号・8年30号・16年27号・令和6年34号〕)

(両罰規定)

第26条 法人の代表者または法人もしくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人または人の業務に関して前条第3項(第4号を除く。)または第5項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人または人に対しても同条の罰金刑を科する。

(一部改正〔昭和36年条例19号・平成元年42号・6年28号・16年27号・令和6年34号〕)

この条例は、昭和31年4月1日から施行する。

(昭和36年4月1日条例第19号抄)

1 この条例は、公布の日から起算して30日を経過した日から施行する。

3 この条例の施行の際、現に付則第5項の規定による改正前の滋賀県琵琶湖等水上交通安全条例(昭和30年滋賀県条例第55号。以下「旧安全条例」という。)第9条第1項の規定により届出をしている者は、第2条第1項の規定により届出をしたものとみなす。

4 この条例の施行前に旧安全条例第9条第1項の規定に違反した者に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(昭和37年4月1日条例第21号)

この条例は、公布の日から起算して30日を経過した日から施行する。

(昭和48年3月30日条例第26号)

この条例は、昭和48年7月1日から施行する。

(平成元年条例第42号)

(施行期日)

1 この条例は、平成2年4月1日から施行する。

(滋賀県琵琶湖等事故防止条例の廃止)

2 滋賀県琵琶湖等事故防止条例(昭和36年滋賀県条例第19号)は、廃止する。

(経過措置)

3 この条例の施行前に改正前の滋賀県琵琶湖等水上交通安全条例の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、改正後の滋賀県琵琶湖等水上安全条例の相当規定によりなされた処分、手続その他の行為とみなす。

4 この条例の施行前に付則第2項の規定による廃止前の滋賀県琵琶湖等事故防止条例の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、改正後の滋賀県琵琶湖等水上安全条例の相当規定によりなされた処分、手続その他の行為とみなす。

5 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(平成4年条例第28号)

1 この条例は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。

2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(平成6年条例第28号)

この条例は、平成6年6月1日から施行する。

(平成7年条例第41号)

この条例は、滋賀県行政手続条例(平成7年滋賀県条例第40号)の施行の日から施行する。

〔施行の日=平成8年1月1日〕

(平成8年条例第30号)

1 この条例は、平成8年10月1日から施行する。ただし、第9条の2の次に1条を加える改正規定および第25条に1項を加える改正規定は、平成9年1月1日から施行する。

2 滋賀県使用料および手数料条例(昭和24年滋賀県条例第18号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

3 滋賀県収入証紙条例(昭和39年滋賀県条例第15号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(平成11年条例第50号)

この条例は、平成12年4月1日から施行し、改正後の第9条の4の規定は、同日以後に第22条の2第1項の講習を受けようとする者について適用する。

(平成12年条例第32号抄)

(施行期日)

1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。

(平成16年条例第27号)

1 この条例は、平成16年7月1日から施行する。ただし、第9条の3の改正規定(同条を第9条の5とする部分を除く。)は、平成17年1月1日から施行する。

2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(平成24年条例第44号)

この条例は、平成24年7月1日から施行する。

(令和6年条例第34号)

1 この条例は、令和6年7月1日から施行する。

2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

滋賀県琵琶湖等水上安全条例

昭和30年12月23日 条例第55号

(令和6年7月1日施行)

体系情報
第15編 察/第4章
沿革情報
昭和30年12月23日 条例第55号
昭和36年4月1日 条例第19号
昭和37年4月1日 条例第21号
昭和48年3月30日 条例第26号
平成元年10月18日 条例第42号
平成4年3月30日 条例第28号
平成6年3月30日 条例第28号
平成7年10月18日 条例第41号
平成8年3月29日 条例第30号
平成11年12月24日 条例第50号
平成12年3月29日 条例第32号
平成16年3月29日 条例第27号
平成24年3月30日 条例第44号
令和6年3月26日 条例第34号
令和7年3月26日 条例第5号