○農作物奨励品種の指定

昭和47年1月24日

滋賀県告示第25号

農作物奨励品種の指定

滋賀県農作物奨励品種指定規程(昭和28年滋賀県告示第186号)第2条第2項の規定により、次のとおり奨励品種を指定する。

1 奨励品種として指定するもの

ア 種類名 水稲(粳)

イ 品種名 びわひかり

2 新奨励品種の来歴および特性の概要

ア 来歴

びわひかりは、昭和38年滋賀県農業試験場において人工交配した「ヤマビコ×ミヨウジヨウ」の雑種後代より選抜固定したもので、昭和46年の世代は雑種第9代である。昭和43年から奨励品種決定調査に供試し、以来滋賀県農業試験場本場、湖北分場で生産力検査調査を2年、湖西分場で予備調査2年、生産力検定調査を2年、湖東原種農場で品種比較試験を2年、現地における試作試験を2年行ない、その適応性を検討した。

イ 特性概要

出穂成熟期は、越路早生程度か、わずかにおそい極早生の粳種である。稈長は70cm前後で越路早生より15cm程度低い短稈種で、稈性良く倒伏には極めて強い。穂長は、越路早生よりもやや短かく粒着やや粗く、一穂粒数は少ない。穂数は越路早生よりもやや多く偏穂数型である。芒は少なく脱粒性は難、成熟期の草状は上位葉直立し、葉色は中で熟色は良好である。いもち病、白葉枯病は越路早生程度ないしやや強く、紋枯病は多穂のために発生しやすい。穂発芽性は越路早生よりやや強く、耐冷性(不稔発生度)は越路早生程度である。玄米は長大粒であり、干粒重は23.5g前後で、極早生種としては極めて重い。粒色は中位で、腹白、乳白少なく外観品質は良好である。食味は越路早生より良く、香り、硬さ、ねばりですぐれている。搗精歩留りは長粒のために越路早生よりもやや低い。収量性は、普通肥では越路早生程度ないしやや劣るが、生育量の大きい場合は多収で安定している。

ウ 栽培適地

本品種は県下の平坦~中山間部の地力中庸以上の水田における早期栽培用品種として広く適する。

農作物奨励品種の指定

昭和47年1月24日 告示第25号

(昭和47年1月24日施行)

体系情報
第9編 林/第1章 政/第1節
沿革情報
昭和47年1月24日 告示第25号