更新日:2017年2月13日

つながりの地域づくりのために

皆さん、おはようございます。

今年も早いもので、2月になりました。

皆様も既にご存じだと思いますが、元滋賀県副知事の山田新二(やまだしんじ)様がご逝去されました。山田様は県職員を経て、副知事を14年8か月にわたり務められました。私もお世話になりましたが、お人柄もすばらしく、職員の皆様からの人望も厚かった方です。心よりご冥福をお祈りいたします。


1月は2度にわたり、県内の全域で雪が降り、その対策・対応にご尽力いただいた職員の方々も多いかと思います。ありがとうございました。

今回の大雪により、ビニールハウスの倒壊や農作物への被害も甚大です。今後の対応についてもよろしくお願いいたします。


さて、私は、1月9日から13日までの5日間、伊吹山の麓の米原市大久保に短期居住をいたしました。昨年、一昨年の冬は、長浜市の杉野で、夏も合わせると今回で6回目となりました。

今回の米原では、滋賀創生、「新しい豊かさ」の創造につながる先進事例や好事例を多数視察し、関係者の皆さんと有意義で濃密な意見交換をさせていただくことができました。色々と調整いただいた皆様に感謝申し上げます。

本日は、今回の居住期間を通じて感じた「つながりの地域づくり」についてお話しします。


視察先の中で特に印象深かったのは、1月12日に訪ねた大野木長寿村まちづくり会社の皆さんです。この会社は、会社という名称ですが、これは屋号で正式な会社ではないそうです。「地域のことは地域で解決する」をコンセプトに、民生委員や区長経験者などの住民の皆さんが自主的に立ち上げた団体で、家の掃除や病院への送迎などの高齢者支援訪問事業や昼食弁当の配達、高齢者サロンの開催、子ども食堂の運営など多岐にわたる活動を展開されています。

高齢化、過疎化が進む地域において、行政の手が届かない地域課題を地域内でお金を回すコミュニティビジネスとして持続可能な仕組みで解決する。そして、その活動を通じて、住民同士のつながりを再生し、安心して暮らせる地域を作り出されています。


今回の短期居住中には、福祉と医療の統合を理念として運営されている「ふくしあ」や「ケアセンターいぶき」といった福祉や医療の施設を訪問させていただき、分野で切り分けるのではなく、一人ひとりの暮らしの背景も含めて丸ごと関わる全人的な対応、関係づくりを実践されていて、ご本人もご家族も非常に喜ばれている状況を拝見しました。

住民の皆さんが必要としているのは、福祉、医療、教育、エネルギー、公共交通など様々な要素が入り混じった、暮らし全体をとらえた「人と人がつながる」サービスです。

そうした住民サービスのすべてを行政が担う時代ではなく、これからの時代に即した住民同士で助け合う新たな支え合いの仕組みが地域の活性化、地方創生に求められています。

行政としてできることは、こうした住民の活動を後押しすること、応援すること、広めることではないかと思っています。県としても、専門分野や立場にとらわれない柔軟な発想、関係する部局への積極的な働きかけ、市町との連携により、住民の皆さん、民間の皆さんが活躍できる制度づくり、仕組みづくり、場づくりを進めていきたいと思います。

また、職員の皆さんには、県職員としてだけでなく、一住民として地域で生活し、足りないもの、求められているものを感じ取り、聞き取って仕事につなげていただきたいと思います。


今回の居住では、子ども達、高齢者の方々、この地域で働き、暮らす方々の笑顔にたくさん触れ、じっくり対話することができました。

この笑顔を守り、皆さんの志、暮らしを応援する「新しい豊かさ」をつくっていくことが、「琵琶湖新時代」の礎となっていくものと思います。私も県民の皆様の笑顔を思い描きながら県政を進めていきたいと思います。


今月の上旬には、いよいよ平成29年度の予算案をとりまとめ、公表します。私の知事就任後、3度目の予算です。平成29年度は基本構想の折り返しの年、つまり各施策の成果を見せていく年です。

県民の皆様、市町の皆様、現場の皆さんとの対話から生まれ、職員の皆様と協議を重ねてつくりあげた予算案です。県民の皆様、議会の皆様にしっかりと自信を持って説明し、この予算案を成立させ、施策を実行してまいりましょう。

以上で、今月の知事談話を終わります。